第50回高松宮記念。
ダイアトニックが好発でしたが,外からモズスーパーフレアがハナを奪いました。セイウンコウセイが2番手となり,ダイアトニックとラブカンプーが3番手。5番手にクリノガウディー。この後ろはステルヴィオ,アウィルアウェイ,ダノンスマッシュ,ナックビーナスの4頭。さらにティーハーフ,タワーオブロンドン,ノームコアの3頭。あとはグランアレグリア,ダイメイプリンセス,グルーヴィット,シヴァージ,モズアスコットと続き,アイラブテーラーは大きく離されてしまいました。前半の600mは34秒2のミドルペース。
直線に入ったところでモズスーパーフレアのリードは3馬身ほどに。セイウンコウセイとラブカンプーは追っていくことができず,クリノガウディーが単独の2番手に。さらにクリノガウディーの内からダイアトニックが進出。モズスーパーフレアとクリノガウディーの間に進路を選択。ここでクリノガウディーが内に寄ったため,ダイアトニックは減速。逃げたモズスーパーフレアも不利を被りました。クリノガウディーは外目に進路を取り直し,また3頭の競り合いとなったところに外からグランアレグリアが強襲。大きな不利を受けたダイアトニックは少し遅れをとりましたが,残る3頭の大接戦でフィニッシュ。写真判定の結果,入線順は1位がクリノガウディーでハナ差の2位にモズスーパーフレア,さらにハナ差の3位がグランアレグリアでアタマ差の4位にダイアトニックでしたが,各々の差が小さかったため,クリノガウディーは進路妨害のため4着に降着。1着がモズスーパーフレア,2着がグランアレグリア,3着にダイアトニックで確定しました。
優勝したモズスーパーフレアは昨年のオーシャンステークス以来の勝利で大レース初制覇。そのときの内容から大レースを勝てる力がある馬だとみていました。武器は軽快なスピードで,今日はそれを生かしきっての繰り上がり優勝。スピードタイプなので重馬場がいいとは思えないのですが,差しが決まりにくくなるのは条件としては悪くないのかもしれません。2番手以下の馬は少しマークを外し過ぎたかもしれません。典型的なスプリンターだと思います。
騎乗した松若風馬騎手はデビューから6年で大レース初勝利。管理している音無秀孝調教師はチャンピオンズカップ以来の大レース16勝目。第36回以来14年ぶりの高松宮記念2勝目。
ゲルーMartial Gueroultが自身の宗教的立場や政治的立場について,スピノザの哲学によって基礎づけしようとしなかったという近藤の見解については,ここでは論評を控えます。こうしたことは各々の価値判断によって評価が分かれると予想されるからです。

たとえば近藤は,ゲルーのように宗教的立場や政治的立場をスピノザの哲学によって基礎づけなかった人物として,カヴァイエスJean Cavaillèsの名前を挙げています。一方で僕は,カヴァイエスが銃殺されたことはその結果なので何ともいえませんが,レジスタンス運動に参加したということは政治的実践であり,この実践の根底にカヴァイエスのスピノザ主義があった可能性が大であるとみています。これでみると,僕と近藤は異なった見解を有しているとみえるかもしれませんが,実際はたぶんそうではないのです。むしろ,スピノザの哲学であるということに限定せず,宗教的立場や政治的立場を哲学によって基礎づけるということの何たるかということに,僕と近藤の見解の相違はあるのだと僕には思えます。なので,ゲルーについても,その立場をスピノザの哲学によって基礎づけなかったというのは,近藤がそのような僕とは異なった意味で政治的立場をスピノザの哲学によって基礎づけようとしなかったといっている可能性が大きいので,このことについて論評するのはむしろ考察の全体にとってはマイナスになってしまいます。
また,この論評はする必要自体がありません。アルチュセールLouis Pierre Althusserは,ゲルーの立場を近藤と同じように解していました。つまりアルチュセールにはゲルーのスピノザの哲学の研究が,きわめて非政治的であるように、俗なことばでいえばノンポリに感じられました。これも重要なのは,アルチュセールにはそうみえていたということであり,実際にゲルーのスピノザ哲学研究が非政治的であったかどうかは関係ありません。僕は単に実践とだけではなく,論理的にもスピノザの哲学とは切断できないと考えていますから,スピノザの哲学の研究が非政治的であるということはあり得ないと考えます。しかし僕が政治的であるというのが僕に特有の意味なのですから,そのことを規準にこれを評価することは無意味です。
ダイアトニックが好発でしたが,外からモズスーパーフレアがハナを奪いました。セイウンコウセイが2番手となり,ダイアトニックとラブカンプーが3番手。5番手にクリノガウディー。この後ろはステルヴィオ,アウィルアウェイ,ダノンスマッシュ,ナックビーナスの4頭。さらにティーハーフ,タワーオブロンドン,ノームコアの3頭。あとはグランアレグリア,ダイメイプリンセス,グルーヴィット,シヴァージ,モズアスコットと続き,アイラブテーラーは大きく離されてしまいました。前半の600mは34秒2のミドルペース。
直線に入ったところでモズスーパーフレアのリードは3馬身ほどに。セイウンコウセイとラブカンプーは追っていくことができず,クリノガウディーが単独の2番手に。さらにクリノガウディーの内からダイアトニックが進出。モズスーパーフレアとクリノガウディーの間に進路を選択。ここでクリノガウディーが内に寄ったため,ダイアトニックは減速。逃げたモズスーパーフレアも不利を被りました。クリノガウディーは外目に進路を取り直し,また3頭の競り合いとなったところに外からグランアレグリアが強襲。大きな不利を受けたダイアトニックは少し遅れをとりましたが,残る3頭の大接戦でフィニッシュ。写真判定の結果,入線順は1位がクリノガウディーでハナ差の2位にモズスーパーフレア,さらにハナ差の3位がグランアレグリアでアタマ差の4位にダイアトニックでしたが,各々の差が小さかったため,クリノガウディーは進路妨害のため4着に降着。1着がモズスーパーフレア,2着がグランアレグリア,3着にダイアトニックで確定しました。
優勝したモズスーパーフレアは昨年のオーシャンステークス以来の勝利で大レース初制覇。そのときの内容から大レースを勝てる力がある馬だとみていました。武器は軽快なスピードで,今日はそれを生かしきっての繰り上がり優勝。スピードタイプなので重馬場がいいとは思えないのですが,差しが決まりにくくなるのは条件としては悪くないのかもしれません。2番手以下の馬は少しマークを外し過ぎたかもしれません。典型的なスプリンターだと思います。
騎乗した松若風馬騎手はデビューから6年で大レース初勝利。管理している音無秀孝調教師はチャンピオンズカップ以来の大レース16勝目。第36回以来14年ぶりの高松宮記念2勝目。
ゲルーMartial Gueroultが自身の宗教的立場や政治的立場について,スピノザの哲学によって基礎づけしようとしなかったという近藤の見解については,ここでは論評を控えます。こうしたことは各々の価値判断によって評価が分かれると予想されるからです。

たとえば近藤は,ゲルーのように宗教的立場や政治的立場をスピノザの哲学によって基礎づけなかった人物として,カヴァイエスJean Cavaillèsの名前を挙げています。一方で僕は,カヴァイエスが銃殺されたことはその結果なので何ともいえませんが,レジスタンス運動に参加したということは政治的実践であり,この実践の根底にカヴァイエスのスピノザ主義があった可能性が大であるとみています。これでみると,僕と近藤は異なった見解を有しているとみえるかもしれませんが,実際はたぶんそうではないのです。むしろ,スピノザの哲学であるということに限定せず,宗教的立場や政治的立場を哲学によって基礎づけるということの何たるかということに,僕と近藤の見解の相違はあるのだと僕には思えます。なので,ゲルーについても,その立場をスピノザの哲学によって基礎づけなかったというのは,近藤がそのような僕とは異なった意味で政治的立場をスピノザの哲学によって基礎づけようとしなかったといっている可能性が大きいので,このことについて論評するのはむしろ考察の全体にとってはマイナスになってしまいます。
また,この論評はする必要自体がありません。アルチュセールLouis Pierre Althusserは,ゲルーの立場を近藤と同じように解していました。つまりアルチュセールにはゲルーのスピノザの哲学の研究が,きわめて非政治的であるように、俗なことばでいえばノンポリに感じられました。これも重要なのは,アルチュセールにはそうみえていたということであり,実際にゲルーのスピノザ哲学研究が非政治的であったかどうかは関係ありません。僕は単に実践とだけではなく,論理的にもスピノザの哲学とは切断できないと考えていますから,スピノザの哲学の研究が非政治的であるということはあり得ないと考えます。しかし僕が政治的であるというのが僕に特有の意味なのですから,そのことを規準にこれを評価することは無意味です。