日本時間で昨晩から今日の未明にかけてUAEのメイダン競馬場で開催されたドバイワールドカップデーに27頭の日本馬が遠征し,26頭が出走しました。頭数が多いですから各馬のレースぶりは省いて結果だけを示します。
ゴドルフィンマイルGⅡダート1600m。Isolateが逃げて,直線の入口ではバスラットレオンとウインカーネリアンが2番手で並んで追う形。しかしそこからIsolateが引き離していき鋭く逃げ切って優勝。ウインカーネリアンは競り落としたものの後続に差されたバスラットレオンが4着。ウインカーネリアンは6着。ラウダシオンは11着。
UAEダービーGⅡダート1900m。デルマソトガケが逃げてドゥラエレーデが2番手。この2頭が並んで直線に。逃げたデルマソトガケが再び突き放すとそのまま鮮やかに逃げ切って優勝。デルマソトガケには離されましたが3番手以下との差は広げたドゥラエレーデが2着。コンティノアールが3着でペリエールが4着。ゴライコウは12着。
優勝したデルマソトガケは全日本2歳優駿以来の勝利で重賞2勝目。母の父はネオユニヴァース。母は2013年に関東オークスを勝ったアムールポエジー。日本馬による海外重賞制覇はサウジカップ以来。ドバイでは昨年のドバイシーマクラシック以来。UAEダービーは昨年からの連覇で3勝目。騎乗したクリストフ・ルメール騎手は昨年のドバイゴールドカップ以来の日本馬に騎乗しての海外重賞9勝目。管理している音無秀孝調教師はパートⅠの海外重賞は初勝利。
ドバイゴールデンシャヒーンGⅠダート1200m。このレースはSound MoneyとHopkinsとGuniteの3頭が並んで直線に。この競り合いから抜け出したGuniteを外からSibeliusが差し切って優勝。リメイクが5着でレッドルゼルが6着。レモンポップは10着でジャスティンは12着。
ドバイターフGⅠ芝1800m。このレースは積極的に逃げようという馬がなくEl Dramaがゆっくりと逃げる競馬。残り200mからは先行していたNations PrideとLord Northの競り合いになり,競り勝ったLord Northの優勝。後方2番手から追い込んだダノンベルーガが2着。セリフォスが5着でヴァンドギャルドは14着。ドウデュースが出走取消となっています。
ドバイシーマクラシックGⅠ芝2410m。このレースも積極的に逃げようという馬がなく,イクイノックスが逃げることに。直線で一旦は引き付けた後で追い出されると独走となり,フィニッシュ前に流してレコードタイムで快勝。シャフリヤールは5着。ウインマリリンは6着。
優勝したイクイノックスはここが有馬記念以来のレース。3連勝で大レース3勝目。父はキタサンブラック。母の父はキングヘイロー。4代母がブランシュレイン。ひとつ上の半兄が2018年にラジオNIKKEI賞を勝ったヴァイスメテオール。Equinoxは春分と秋分。日本馬によるドバイシーマクラシック制覇は昨年に続いての5回目。騎乗したクリストフ・ルメール騎手は有馬記念以来の大レース制覇。UAEダービーに続く日本馬に騎乗しての海外重賞10勝目。管理している木村哲也調教師は有馬記念以来の大レース5勝目。昨年のネオムターフカップ以来の海外重賞2勝目。
ドバイワールドカップGⅠダート2000m。パンサラッサが内のRemorseと並んで逃げる競馬。1000mが1分を切るハイペースになりました。残り300m付近からBendoogとAlgiersの競り合いになり抜け出したAlgiersを,最後尾から直線の入口までにやや漸進していたウシュバテソーロが差し切って優勝。テーオーケインズが4着。クラウンプライドが5着。パンサラッサが10着。ジオグリフが11着。カフェファラオが12着。ヴェラアズールが13着。ジュンライトボルトが15着。
優勝したウシュバテソーロはここが川崎記念以来のレース。3連勝で大レース3勝目。父はオルフェーヴル。母の父はキングカメハメハ。母の7つ上の半兄に2003年の東京新聞杯を勝ったボールドブライアン。Ushbaはジョージアにある山の名前。日本馬は2011年以来のドバイワールドカップ2勝目。騎乗した川田将雅騎手は阪神ジュベナイルフィリーズ以来の大レース36勝目。一昨年の香港カップ以来の海外重賞3勝目。管理している高木登調教師は川崎記念以来の大レース10勝目。海外重賞初制覇。
『スピノザ「共通概念」試論』における福居の見解opinioでは,第二部定理三八が共通概念notiones communesの一般的な相であるとすれば,第二部定理三九はその具体的な相です。したがって,現実的に存在する個物res singularisの関係の一般性のレベルに差があろうとなかろうと,この関係を通して現実的に存在する人間の精神mens humanaのうちに形成される共通概念は常に同一のレベルに留まることになるのです。
この説明は分かりにくいかもしれませんが,福居はドゥルーズGille Deleuzeの解釈を批判するためにこのようないい方をしているのです。ドゥルーズによれば,第二部定理三八は共通概念が現実的に存在する人間の精神のうちに形成されるときの,形成される秩序を意味するのではなくて,共通概念の適用の秩序を意味します。これに対して,第二部定理三九がその形成の秩序を示します。前もっていっておけば,第二部定理三八が共通概念の適用の秩序であるのかどうかはともかく,第二部定理三九が共通概念の形成の秩序を示しているという点については,僕はドゥルーズの見解を支持します。このために,僕の見解でもドゥルーズの見解でも,共通概念には一般性のレベルに差がある,つまり一般性のレベルが高い共通概念もあれば,一般性の低い共通概念もあることになるのです。しかしこの点に関する僕の見解の理由に関しては,後に説明することにします。
福居はこの見解自体を否定しようとしているのです。なので結果として,共通概念に一般性のレベルに差がないという結論に至るのです。ただここが重要ですが,福居はこういう見解によって,共通概念の一般性のレベルの有無について何かをいわんとしているのではありません。正確にいえばもちろんそれも福居の主張には含まれるのですが,福居がこのことでドゥルーズを批判しようとするとき,この批判の矛先はむしろ別の地点に向けられていると解するのが適切であると僕には思えます。そしてこのことに関して福居がドゥルーズを批判するとき,この批判は大いに意味があるものであって,しかもその矛先に関係する点だけいえば,僕はドゥルーズよりも福居の方を支持します。なのでこの批判がどこに向けられているのかを考えなければなりません。
ゴドルフィンマイルGⅡダート1600m。Isolateが逃げて,直線の入口ではバスラットレオンとウインカーネリアンが2番手で並んで追う形。しかしそこからIsolateが引き離していき鋭く逃げ切って優勝。ウインカーネリアンは競り落としたものの後続に差されたバスラットレオンが4着。ウインカーネリアンは6着。ラウダシオンは11着。
UAEダービーGⅡダート1900m。デルマソトガケが逃げてドゥラエレーデが2番手。この2頭が並んで直線に。逃げたデルマソトガケが再び突き放すとそのまま鮮やかに逃げ切って優勝。デルマソトガケには離されましたが3番手以下との差は広げたドゥラエレーデが2着。コンティノアールが3着でペリエールが4着。ゴライコウは12着。
優勝したデルマソトガケは全日本2歳優駿以来の勝利で重賞2勝目。母の父はネオユニヴァース。母は2013年に関東オークスを勝ったアムールポエジー。日本馬による海外重賞制覇はサウジカップ以来。ドバイでは昨年のドバイシーマクラシック以来。UAEダービーは昨年からの連覇で3勝目。騎乗したクリストフ・ルメール騎手は昨年のドバイゴールドカップ以来の日本馬に騎乗しての海外重賞9勝目。管理している音無秀孝調教師はパートⅠの海外重賞は初勝利。
ドバイゴールデンシャヒーンGⅠダート1200m。このレースはSound MoneyとHopkinsとGuniteの3頭が並んで直線に。この競り合いから抜け出したGuniteを外からSibeliusが差し切って優勝。リメイクが5着でレッドルゼルが6着。レモンポップは10着でジャスティンは12着。
ドバイターフGⅠ芝1800m。このレースは積極的に逃げようという馬がなくEl Dramaがゆっくりと逃げる競馬。残り200mからは先行していたNations PrideとLord Northの競り合いになり,競り勝ったLord Northの優勝。後方2番手から追い込んだダノンベルーガが2着。セリフォスが5着でヴァンドギャルドは14着。ドウデュースが出走取消となっています。
ドバイシーマクラシックGⅠ芝2410m。このレースも積極的に逃げようという馬がなく,イクイノックスが逃げることに。直線で一旦は引き付けた後で追い出されると独走となり,フィニッシュ前に流してレコードタイムで快勝。シャフリヤールは5着。ウインマリリンは6着。
優勝したイクイノックスはここが有馬記念以来のレース。3連勝で大レース3勝目。父はキタサンブラック。母の父はキングヘイロー。4代母がブランシュレイン。ひとつ上の半兄が2018年にラジオNIKKEI賞を勝ったヴァイスメテオール。Equinoxは春分と秋分。日本馬によるドバイシーマクラシック制覇は昨年に続いての5回目。騎乗したクリストフ・ルメール騎手は有馬記念以来の大レース制覇。UAEダービーに続く日本馬に騎乗しての海外重賞10勝目。管理している木村哲也調教師は有馬記念以来の大レース5勝目。昨年のネオムターフカップ以来の海外重賞2勝目。
ドバイワールドカップGⅠダート2000m。パンサラッサが内のRemorseと並んで逃げる競馬。1000mが1分を切るハイペースになりました。残り300m付近からBendoogとAlgiersの競り合いになり抜け出したAlgiersを,最後尾から直線の入口までにやや漸進していたウシュバテソーロが差し切って優勝。テーオーケインズが4着。クラウンプライドが5着。パンサラッサが10着。ジオグリフが11着。カフェファラオが12着。ヴェラアズールが13着。ジュンライトボルトが15着。
優勝したウシュバテソーロはここが川崎記念以来のレース。3連勝で大レース3勝目。父はオルフェーヴル。母の父はキングカメハメハ。母の7つ上の半兄に2003年の東京新聞杯を勝ったボールドブライアン。Ushbaはジョージアにある山の名前。日本馬は2011年以来のドバイワールドカップ2勝目。騎乗した川田将雅騎手は阪神ジュベナイルフィリーズ以来の大レース36勝目。一昨年の香港カップ以来の海外重賞3勝目。管理している高木登調教師は川崎記念以来の大レース10勝目。海外重賞初制覇。
『スピノザ「共通概念」試論』における福居の見解opinioでは,第二部定理三八が共通概念notiones communesの一般的な相であるとすれば,第二部定理三九はその具体的な相です。したがって,現実的に存在する個物res singularisの関係の一般性のレベルに差があろうとなかろうと,この関係を通して現実的に存在する人間の精神mens humanaのうちに形成される共通概念は常に同一のレベルに留まることになるのです。
この説明は分かりにくいかもしれませんが,福居はドゥルーズGille Deleuzeの解釈を批判するためにこのようないい方をしているのです。ドゥルーズによれば,第二部定理三八は共通概念が現実的に存在する人間の精神のうちに形成されるときの,形成される秩序を意味するのではなくて,共通概念の適用の秩序を意味します。これに対して,第二部定理三九がその形成の秩序を示します。前もっていっておけば,第二部定理三八が共通概念の適用の秩序であるのかどうかはともかく,第二部定理三九が共通概念の形成の秩序を示しているという点については,僕はドゥルーズの見解を支持します。このために,僕の見解でもドゥルーズの見解でも,共通概念には一般性のレベルに差がある,つまり一般性のレベルが高い共通概念もあれば,一般性の低い共通概念もあることになるのです。しかしこの点に関する僕の見解の理由に関しては,後に説明することにします。
福居はこの見解自体を否定しようとしているのです。なので結果として,共通概念に一般性のレベルに差がないという結論に至るのです。ただここが重要ですが,福居はこういう見解によって,共通概念の一般性のレベルの有無について何かをいわんとしているのではありません。正確にいえばもちろんそれも福居の主張には含まれるのですが,福居がこのことでドゥルーズを批判しようとするとき,この批判の矛先はむしろ別の地点に向けられていると解するのが適切であると僕には思えます。そしてこのことに関して福居がドゥルーズを批判するとき,この批判は大いに意味があるものであって,しかもその矛先に関係する点だけいえば,僕はドゥルーズよりも福居の方を支持します。なのでこの批判がどこに向けられているのかを考えなければなりません。