スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産省賞典阪神ジュベナイルフィリーズ&第五部定理四〇

2016-12-11 19:34:44 | 中央競馬
 第68回阪神ジュベナイルフィリーズ
 ゲートの中で暴れていたエムオービーナスは立ち遅れました。先手を奪ったのはアリンナ。2番手はショーウェイとゴールドケープで併走。この後ろにソウルスターリング。そしてレーヌミノル。ジューヌエコールとスズカゼが並んで続き,ブラックオニキス,クインズサリナ,ジャストザマリンの3頭。シグルーンが単独で続きポンポンとヴゼットジョリー。エムオービーナスとリスグラシューが後方3番手を並んで追走し,隊列の最後尾にフェルトベルクとサトノアリシアの2頭。前半の800mは46秒7のミドルペース。
 3コーナーを回ると2番手のショーウェイは一杯でゴールドケープが単独の2番手に。これらの後ろで機を窺っていたソウルスターリングは直線で最内に進路を選択。そのまま抜け出して後続の追撃を許さず快勝。外へ進路を選んだレーヌミノルが一旦は2番手でしたが,大外からリスグラシューがよく伸びてこれを捕え,1馬身4分の1差で2着。レーヌミノルが1馬身4分の3差で3着。
 優勝したソウルスターリングは7月の新馬戦と10月のオープンを連勝。ここは無敗馬がほかにもいましたが,その内容から1番人気に推されていました。2着馬に対しては枠順の差がありますので,着差ほどの力量差はないかもしれませんが,このレースを上位人気で制した馬は無事なら大成していますので,来年のクラシックの有力候補でしょう。ここまでの2戦が1800mだったので,むしろ距離が短縮することの方に不安があったくらいですから,距離延長は苦にしないものと思います。
                                     
 騎乗したクリストフ・ルメール騎手は菊花賞以来の大レース制覇。第67回に続いて阪神ジュベナイルフィリーズ連覇で2勝目。管理している藤沢和雄調教師は一昨年の天皇賞(秋)以来の大レース制覇。第50回以来18年ぶりの阪神ジュベナイルフィリーズ2勝目。

 デカルト主義者であれ哲学的な確固たる見解を有していなかった人であれ,この当時の多くの人びとの人間観には,ふたつの特徴があったと考えられます。ひとつは人間の身体corpusに対する精神mensの優位性です。そしてもうひとつが,人間のほかの様態modi,modusに対する優位性です。この点では哲学的見解も宗教的見解も一致していたのだとみてよいかもしれません。もっとも,現実的にはデカルト主義は宗教勢力からは論難されていたのであり,この見解はスピノザの哲学からみた場合には,という限定を与えておいた方がいいかもしれません。デカルト主義者たちが躍起になってスピノザの哲学を批判したのは,宗教勢力による自分たちへの論難を排除しようという意図があったのも事実だと思います。
 スピノザは人間の精神がほかのものの観念ideaよりも高度の完全性perfectioを有していないという見解はもっています。他面からいえば人間の精神の本性natura,essentiaが神Deusのうちに優越的にeminenter含まれることはないという考え方を有しています。人間観の相違をこれ以上は擦り合わせることができないので,ここからはその見解について考察します。ただし,スピノザの哲学ではある人間の精神というのはその人間の身体と同一個体なのですから,デカルト主義的な見解や宗教的な見解からは受け入れられないでしょうが,これを考察するのは人間の身体をほかの物体corpusと比較することと同じです。スピノザの哲学がそうなっているのでこの点は仕方ないでしょう。
 スピノザは,絶対的な意味において不完全な精神が現実的に存在するということはおそらく認めません。ただし,より完全な精神とそれと比べれば不完全な精神が現実的に存在するということについてはおそらく是認します。第五部定理四〇では次のようにいわれているからです。
 「おのおのの物はより多くの完全性を有するに従って働きをなすことがそれだけ多く,働きを受けることがそれだけ少ない。反対におのおのの物は働きをなすことがより多いに従ってそれだけ完全である」。
 本来はこの定理は人間に限定していわれていると解するべきですが,ここではすべてのものが精神animataを有するという意味で,すべてのものに妥当すると解します。

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