スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

第三部定理一五系&打ち忘れ

2017-01-04 19:27:14 | 哲学
 第三部定理一五には必然的な帰結がひとつ含まれています。それが第三部定理一五系です。
 「我々は,ある物を喜びあるいは悲しみの感情をもって観想したということだけからして,その物自身がそうした感情の起成原因でないのにその物を愛しあるいは憎むことができる」。
 訳文上の注意が必要で,最後に愛したり憎んだりできるというのは,人間にはそういう能力があるという意味ではありません。単にそういう傾向を有するとか,あるいは必然的にそうなるという意味であって,愛しあるいは憎んでしまう,といった方がこの系のいわんとすることを正しく解せるのではないかと思います。
 第三部定理一四から,どんなものも偶然に基本感情affectus primariiの原因となり得ることは分かります。そして第三部定理一二第三部定理一三というのは人間に一般的に成立する定理Propositioです。ですから偶然の原因,この系のいい方に倣えば感情の起成原因ではないとしても,あるものを観想して喜びlaetitiaを感ずれば僕たちはそのものを表象しようとする傾向を有しますし,悲しみtristitiaを感じたなら,その存在を排除するものを想起しようとする傾向を有します。ところで,第三部諸感情の定義六によれば,外部の原因の観念を伴った喜びLaetitia, concomitante idea causae externaeが愛といわれ,第三部諸感情の定義七によれば,外部の原因の観念を伴った悲しみtristitia, concomitante idea cause externaeが憎しみといわれるのでした。したがって僕たちは,Aが喜びの起成原因ではなくても,偶然に喜びの原因となった場合には,Aを愛するということになります。逆にAが偶然に悲しみの原因となった場合には,Bが悲しみの起成原因ではなくてもBを憎むことになります。
 繰り返しになりますが,こうしたことは必然的に生じるのです。したがって受動passioに従属している間は,僕たちは脈絡なしに多くのものを愛し,また多くのものを憎むことになります。受動から完全に逃れることは不可能なので,このことは肝に銘じておいてよいことだと思います。

 母と妹がいる場合と,僕がひとりの場合では,僕がこなさなければならない家事というのは必然的に増えます。したがって生活のパターンも変化が生じます。不在の場合の方がずっと少ないですから,その少ないパターンの生活に入ったときに,注射の打ち忘れををしやすくなるというのは,蓋然性からしても妥当な説明になっていると思います。
 4月21日の昼食前に打ち忘れたというのは,おそらくそうであったということであり,断定することができるわけではありません。ただ,その日の夕食前に打ち忘れたという可能性はかなり薄いと思われます。というのも,インスリンを携帯するバッグに移し替えた注射針の残量が合わないというのは,残量が偶数であるか奇数であるかによって判明するのです。朝の注射をし終えた時点でいえば,奇数でなければならないのですが,22日は偶数だったのです。夕食前には超即効型のヒューマログと持続効果型のランタスの両方を注射します。つまり2本の針を使うので,打っても打たなくても残量が偶数か奇数かに変化はありません。片方だけ打ってもうひとつは忘れるというのは考えづらいので,やはり21日の夜はきちんと注射したと思うのです。そしてその注射を打つ前に血糖値を計測しているのですが,それが224㎎/㎗と,この時間帯にしては異常に高くなっていました。こうした状況から推測しても,やはり打ち忘れたのは21日の昼食前であったと思われます。
 22日はその後,O眼科に行って網膜症の検査をしてきました。結果は異常なしでした。この日は診察を受ける患者が多かったこともあり,時間が掛かりました。もしかしたらゴールデンウィーク前という時期的な影響があったかもしれません。また,眼科検診のときには糖尿病眼手帳というのを持参します。最初にここを受診したときにもらったものですが,その手帳に医師が記入する箇所が前回の検査のときにすべて埋まっていました。それでこの日からこの手帳が新しくなりました。新しいものはそれまでのものよりサイズが一回り大きくなっています。
                                
 この後,母と妹が帰国するまで,特記すべきことは何もありませんでした。

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