○ことなかれ主義。
安全神話によって思考を停止するヒトの習性を解明しないと、重大事故も犯罪も根源的対策にはならない。
保安院 広瀬研吉による「寝た子を起こすな。」などというのは「ことなかれ主義」であり傲慢である。
原発避難者達が「何でこんなことになってしまったのか、最後まで調べて欲しい。」と述べているように、事故調査検証委員会はヒトの行動習性的な思考停止性にまで踏み込む必要性/社会的責任がある。
事故調が「ことなかれ主義」を発揮してどうする。政府事故調査委員会は最後まで調べ尽くすべきである。
ヒトがなぜ身勝手な安全神話に満足し、社会安全性を意識から外すのか。その動物習性的メカニズム構造から再発防止策を確立しなければ、「最後まで調べた。」ことにはならない。
多数派同調バイアスや正常性バイアスは、ヒトに普遍的に見られる情動バイアスであり、本能によって導かれる気分的な傾向である。
ヒトは目先の多数に同調しておけばヒトは安心満足し、何も考えることをしなくなる性質がある。この根本的なヒトの思考パタンはあらゆる人災における普遍的原因である。
論理的思考、「考え」というものこそがヒトが人間たりうる所以である。
社会安全性を保つためには、自己の生存や保身のために自律的な社会的責任判断を放棄してはならない。それは気分的行動バイアスによる無意識な行動選択では原理的に選択されることはない。それなら本能的行動バイアスだけでヒトの人間性を立証しようとする生物学の怠慢を許すべきではない。
論理的反証を全くしないまま、ただ漫然と論理的根拠のない観念を繰り返す生物学は極めて閉鎖的であり、傲慢である。それを東大名誉教授でもある畑村洋太郎が放置するのも同罪である。論理検証という科学的判断を放棄しておいて、一体何のための権威性であろう。
Ende;