[あらすじ] アメリカ文学専門の亡父と、
国語国文学、主に万葉集や奄美方言を専門とした老母の
地下室を埋め尽くす大量の蔵書を遂に処分しようと準備している。
中には、私の興味を惹く本もたくさん有る。
そういう本を処分してしまわないように、チェックする。
背表紙を見ていると、自分で買ってしまったものも何冊か有る。
家じゅうにこんだけ本が有れば、何冊かダブるってことも有るわけだ。
※
亡父は生前、自力で地下室を作ろうとしていた。
計画は地下2階だったらしい。アホか。
家の北東側に有る小さめの地下室は、
途中から続きを業者に依頼して完成させたものだ。
父の打ったモルタルの壁はひどく湿気を通し、
保管した本は全てカビ果ててしまった。
10年近く前、
雨漏り対策の接着剤を何度かにわたって注入してもらったが、
うまくいかない。
どんなに埋めても、水は隙間を見付けて浸み込んできてしまうのだ。
カビてしまった大量の本と、カビてしまったたくさんの本箱と、
カビてしまった床材との始末に私は追われた。
カビのいる空間に入ること自体よろしくない。
費用も体力も掛かった。
「父の遺産」と書いて「ふの遺産」つまり、負の遺産。
などと他人には面白おかしく話したものだ。
※
そしてまた今、もう一つのカビくさい地下室で、大量の本の処分をしている。
前に片付けた地下室よりもずっと広いし書架も多い。
※
4本の通路、両側8列・7段の書架、幅約70cmが4行。
その書架に本が詰まっており、
入りきらなかった本が通路にも積んである。
どうなんざんしょ。
何冊有るんざんしょ。
文庫本から大型本や辞典類まで、様々の厚さだが、
ここは思い切って「本の暑さは2㎝だよ」ということにして計算してみる。
すると、書架の中に収まっているものだけで、
70÷2×7×4×8=えーと
たくさん。
7840。
他の部屋から運び出したものが、
500冊くらい?有る。
あらやだ。
古書店に「3千か4千か」って言っちゃった。
「素人目なんでどれくらい有るかよく分からないんですけど。」と言ったら、
「ま、たくさん有るってことですね。」と慣れた感じの返事だった。おおぶね~
※
亡父の本の中に、こんな本が。
フィリップ・ロス『父の遺産』
そうだよそうなんだよ、ふのいさん。
※
別室の老母の本の中に、こんな本が。
水村美苗『母の遺産』
おおおおお!
ちょこっと奇跡じゃないの。
国語国文学、主に万葉集や奄美方言を専門とした老母の
地下室を埋め尽くす大量の蔵書を遂に処分しようと準備している。
中には、私の興味を惹く本もたくさん有る。
そういう本を処分してしまわないように、チェックする。
背表紙を見ていると、自分で買ってしまったものも何冊か有る。
家じゅうにこんだけ本が有れば、何冊かダブるってことも有るわけだ。
※
亡父は生前、自力で地下室を作ろうとしていた。
計画は地下2階だったらしい。アホか。
家の北東側に有る小さめの地下室は、
途中から続きを業者に依頼して完成させたものだ。
父の打ったモルタルの壁はひどく湿気を通し、
保管した本は全てカビ果ててしまった。
10年近く前、
雨漏り対策の接着剤を何度かにわたって注入してもらったが、
うまくいかない。
どんなに埋めても、水は隙間を見付けて浸み込んできてしまうのだ。
カビてしまった大量の本と、カビてしまったたくさんの本箱と、
カビてしまった床材との始末に私は追われた。
カビのいる空間に入ること自体よろしくない。
費用も体力も掛かった。
「父の遺産」と書いて「ふの遺産」つまり、負の遺産。
などと他人には面白おかしく話したものだ。
※
そしてまた今、もう一つのカビくさい地下室で、大量の本の処分をしている。
前に片付けた地下室よりもずっと広いし書架も多い。
※
4本の通路、両側8列・7段の書架、幅約70cmが4行。
その書架に本が詰まっており、
入りきらなかった本が通路にも積んである。
どうなんざんしょ。
何冊有るんざんしょ。
文庫本から大型本や辞典類まで、様々の厚さだが、
ここは思い切って「本の暑さは2㎝だよ」ということにして計算してみる。
すると、書架の中に収まっているものだけで、
70÷2×7×4×8=えーと
たくさん。
7840。
他の部屋から運び出したものが、
500冊くらい?有る。
あらやだ。
古書店に「3千か4千か」って言っちゃった。
「素人目なんでどれくらい有るかよく分からないんですけど。」と言ったら、
「ま、たくさん有るってことですね。」と慣れた感じの返事だった。おおぶね~
※
亡父の本の中に、こんな本が。
フィリップ・ロス『父の遺産』
そうだよそうなんだよ、ふのいさん。
※
別室の老母の本の中に、こんな本が。
水村美苗『母の遺産』
おおおおお!
ちょこっと奇跡じゃないの。
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