[あらすじ] アメリカ文学専門の亡父と、
国語国文学、主に万葉集や奄美方言を専門とした老母の
家も沈むほど大量の蔵書を遂に処分しようと準備している。
書庫として地下室を作り、スチールの書架を設置して
本を詰め込めるだけ詰め込んでいた。
書架と天井の隙間にもカードの詰まった箱が。
老母は辞書編纂の仕事に常に携わっていた。
語彙ごとに、カードを作るのが、当時のやり方だった。
通路の奥には、大量の「著者在庫」が、包みのまま積み上がっている。
著者在庫と言うより、自費出版して、買い取った分なのかもしれない。
老母が主著として出したのは、和泉式部集の語彙の索引だ。
おお。
研究者には必要だが、読む分にはまったく要らないもの。
そして、データ化が基本の今日では、研究者にすら無用のものとなってしまっているだろう。
捨てるしか無いのだろうか。
さすがに胸が痛む。
※
辞典として出版されたら、元のデータであるカードはもう不要なのだろうか?
編纂者としてはどうなんだろう。
何を取っても、今はデジタルの時代であり、
紙のカードは無用だろう。
古い出版物も、PDF経由でテキストデータ化できて検索できる。
と、あんまり知識の無い私のような者にも、方法は有るくらいだ。
やれやれ。
※
さらに、録音資料が有る。
琉球や奄美の方言研究に携わっていた。
あちこちの島へ行って、地元の方言話者に、
いろんな言葉をしゃべってもらって録音し、
それを発音記号に書き起こして記録していく。といったような仕事だ。
そういったカセットテープが山と有る。
が、これまた紙の本よりも湿気に弱い。
沖縄の方言調査のテープは、ひょっとするとコピーがセンターに有るのかもしれない。
しかし、『奄美方言分類辞典』の内容を著者自身に話してもらって録音したものは、
このカセットテープだけだったりするのだろうか?
分からない。
分からないうえに、カビてしまっている。
とても残念だけれど、捨てる。
※
写真のようなケースが8個有る。
以前、別の地下室に保管していたカセットテープがカビていて、
同様に大量に処分したことが有る。
※
40本が収まる金属のケースから、一つずつ出して、
紙のラベルを抜き取り資源ゴミに、
シールは可燃ゴミに、
カセットテープはプラスチックケースに戻して不燃ゴミに
分別する。
カビていないうちから何本かは、
車で聴いてみようかな?
我が車のカーステレオはカセットデッキが付いているのだ。
『奄美方言分類辞典』の、奄美出身である共著者の家には
幼かった私も何度もくっ付いて行っている。
独特のイントネーションは今も耳に残っている。
録音を聴いたら懐かしい思いに包まれることだろう。
国語国文学、主に万葉集や奄美方言を専門とした老母の
家も沈むほど大量の蔵書を遂に処分しようと準備している。
書庫として地下室を作り、スチールの書架を設置して
本を詰め込めるだけ詰め込んでいた。
書架と天井の隙間にもカードの詰まった箱が。
老母は辞書編纂の仕事に常に携わっていた。
語彙ごとに、カードを作るのが、当時のやり方だった。
通路の奥には、大量の「著者在庫」が、包みのまま積み上がっている。
著者在庫と言うより、自費出版して、買い取った分なのかもしれない。
老母が主著として出したのは、和泉式部集の語彙の索引だ。
おお。
研究者には必要だが、読む分にはまったく要らないもの。
そして、データ化が基本の今日では、研究者にすら無用のものとなってしまっているだろう。
捨てるしか無いのだろうか。
さすがに胸が痛む。
※
辞典として出版されたら、元のデータであるカードはもう不要なのだろうか?
編纂者としてはどうなんだろう。
何を取っても、今はデジタルの時代であり、
紙のカードは無用だろう。
古い出版物も、PDF経由でテキストデータ化できて検索できる。
と、あんまり知識の無い私のような者にも、方法は有るくらいだ。
やれやれ。
※
さらに、録音資料が有る。
琉球や奄美の方言研究に携わっていた。
あちこちの島へ行って、地元の方言話者に、
いろんな言葉をしゃべってもらって録音し、
それを発音記号に書き起こして記録していく。といったような仕事だ。
そういったカセットテープが山と有る。
が、これまた紙の本よりも湿気に弱い。
沖縄の方言調査のテープは、ひょっとするとコピーがセンターに有るのかもしれない。
しかし、『奄美方言分類辞典』の内容を著者自身に話してもらって録音したものは、
このカセットテープだけだったりするのだろうか?
分からない。
分からないうえに、カビてしまっている。
とても残念だけれど、捨てる。
※
写真のようなケースが8個有る。
以前、別の地下室に保管していたカセットテープがカビていて、
同様に大量に処分したことが有る。
※
40本が収まる金属のケースから、一つずつ出して、
紙のラベルを抜き取り資源ゴミに、
シールは可燃ゴミに、
カセットテープはプラスチックケースに戻して不燃ゴミに
分別する。
カビていないうちから何本かは、
車で聴いてみようかな?
我が車のカーステレオはカセットデッキが付いているのだ。
『奄美方言分類辞典』の、奄美出身である共著者の家には
幼かった私も何度もくっ付いて行っている。
独特のイントネーションは今も耳に残っている。
録音を聴いたら懐かしい思いに包まれることだろう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます