[あらまし] 同居母87歳パーキンソン病ヤール4要介護5認知症状少々、
数日後には特別養護老人ホームに入居する予定。
久しぶりに、自分の遊びに出かけた。
「不要不急の外出は云々」ということで出かけていなかったわけではない。
飼い犬の体調が悪いので、特にこの1ヶ月は、あまり家から離れないようにしていた。
Tさんが送ってくれたという荷物が、今日、届くかもしれない。
母が荷物を受け取ると、
玄関に出るまでにひどく時間がかかるとか、冷蔵の必要が有っても分からないとか、
荷ほどきする際に中の物を切ってしまうとか、
とにかく、あれこれと支障が多い。
だから日頃、宅配便が来ても受け取りに玄関に出なくて良い、
むしろ待たせてしまって悪いから、とかなんとか説明して、
出ないでもらっている。
しかし、約束事はいちいち守られない。
Tさんからのメールに、生わかめを送ってくれたとあった。
これまた厄介である。
食材を見ると、母は調理したくなる。危ない。
厄介だが、母には見せないようにして、先回りして
調理して、母に食べさせるしかない。
私はTさんに、「母の口に入るようにします。」と返事した。
ただ、後で電話で話したら、
私がわかめを好きだと知っていてTさんはわかめを送ってくれたのだそうだ。
だから、無理に母に食べさせなくてもいい、と言う。
その代わり、年寄りも飲み下しやすいような、
とろろ昆布の吸い物のモトを一緒に送ってくれたそうだ。
そちらを母に与えれば良い。
つくづく、ありがたい。
Tさんからの荷物が来ても、母が出なけりゃ問題無い。
というか、そんなことを心配して出かけないでいたら
出かけられやしない。
出かける。
※
あっちの池に行ってみたり、こっちの田んぼに行ってみたりして、
水の中を覗いて、どんな生き物がいるか、見る。という遊びである。
元々そんな遊びが好きだが、今ひさしぶりにやりたいのには、わけが有る。
というのも、トロ舟が2つ、手に入ったのだ。
大きい、四角い、緑色の、水や日光に劣化しにくいプラスチックの、アレだ。
土と水を入れて、水生植物をあれこれ育てることができる。
水稲や、なんちゃらカヤツリや、オモダカの類など。
庭の火鉢のうち、大きい一つには蓮を植えている。
フツウの大きさの火鉢にはオモダカが生えている。
火鉢ではできない、もう少し面積の必要なこともできる。
田んぼだな。
田んぼの生き物を採って来て入れてもいいだろう。
カブトエビとか、ホウネンエビとか。
水槽で飼ったことも有るけれど、泥の有るところで飼えば
来年もまた生まれるだろう。
おたまじゃくしも飼いたい。
庭でシュレーゲルアオガエルが鳴くんだったら、
私は旅に出られなくてもかなり耐えられる。
※
帰宅すると、家の中の事どもが待ち構えている。
犬が、目を覚ましていれば出迎えてくれる。
まず水を飲ませる。
ボウルに水を汲んで、口元に差し出しておススメする。
齢を取って、自分では充分に水を飲まなくなってしまっている。
トイレを掃除して、ゴミを分別し直して、床を掃除して、
犬のトイレを掃除して、犬の餌皿周辺を掃除して、、。
その間、犬が足元を付いて回る。
かわいいけれど足手まといだ。
交換しようとしているタイルカーペットの上に乗るな。
ベッドから母が呼ぶ声がする。
悪いけれど後回しだ。
聞く余裕は無い。
考えてみれば、
帰宅した瞬間から「トイレ掃除して」「こここぼしちゃった」「ゴミ捨てといた」「食器洗っといた」
などと矢継ぎ早に用事を言い付けられているようなものだ。
言われてはいないがやらねばならぬ片付けをしているので言われているも同然なのだから、
呼ばれるのに応える余裕が有るわけも無い。
※
食卓の上に、何かを包んだ物が三つ有る。
紙ナプキンで包んで、リボンをかけて、宛名を書いた紙が挟んである。
三つの宛名は、よく見ると、近所に住む私の幼なじみたちの名字だった。
シンクや食卓や床に、何か黒っぽい物がちょこちょこ落ちている。
ああ。よく見ると、わかめの切れ端だ。
やはり、留守中に届いたか。
そして、受け取りに出てしまったのか。
Tさんが私のために考えてくれたわかめと、
Tさんが母のために考えてくれたとろろ昆布を、
分けるでもない。
Tさんはよく分かっているから、量も多過ぎることはない。
ドッと疲れる。
そこへ、母が言う。
「疲れて帰って来ると思ったから、頑張って包んだ。」
トホホ。
翌日、包みを開けてみた。
生わかめは、3ヶ所に分けられるような個包装ではなく、
大きな一袋だったものを、分けてあった。
別の食品が入っていた袋や、
三角コーナーの水切り用のネットに分けて入れてあった。
いくら幼なじみたちがウチの事情を知っていると言っても、
これは渡せないな…。
※
ひとごとと思えば、こんなにオモロい話は無い。
ボケ婆やってくれるな!で終わる。
しかし、後始末を全部するのは私なので、
オモロい気持ちになれない。
※
グッタリして犬の散歩に出る。
近所のコインパーキングに駐車してある車の
ホイールを見ると、MKWと銘が打ってあるが、
WKMに見えてしまう。
※
「ほんとは天ぷらが一番おいしいんだけどね!
まだそんな余裕は無いでしょうから。」
そうそう。揚げ物するゆとりは無いね。
でも早速、酢の物に。
ああ、こないだ酢を使い終わったんだった。
新しく買うのは入居後にしようと思って買ってない。
調味料の類が有ると、母の調理意欲を刺激してしまうからだ。
やれやれ。
※
来月はわかめの天ぷらでビールだな。
数日後には特別養護老人ホームに入居する予定。
久しぶりに、自分の遊びに出かけた。
「不要不急の外出は云々」ということで出かけていなかったわけではない。
飼い犬の体調が悪いので、特にこの1ヶ月は、あまり家から離れないようにしていた。
Tさんが送ってくれたという荷物が、今日、届くかもしれない。
母が荷物を受け取ると、
玄関に出るまでにひどく時間がかかるとか、冷蔵の必要が有っても分からないとか、
荷ほどきする際に中の物を切ってしまうとか、
とにかく、あれこれと支障が多い。
だから日頃、宅配便が来ても受け取りに玄関に出なくて良い、
むしろ待たせてしまって悪いから、とかなんとか説明して、
出ないでもらっている。
しかし、約束事はいちいち守られない。
Tさんからのメールに、生わかめを送ってくれたとあった。
これまた厄介である。
食材を見ると、母は調理したくなる。危ない。
厄介だが、母には見せないようにして、先回りして
調理して、母に食べさせるしかない。
私はTさんに、「母の口に入るようにします。」と返事した。
ただ、後で電話で話したら、
私がわかめを好きだと知っていてTさんはわかめを送ってくれたのだそうだ。
だから、無理に母に食べさせなくてもいい、と言う。
その代わり、年寄りも飲み下しやすいような、
とろろ昆布の吸い物のモトを一緒に送ってくれたそうだ。
そちらを母に与えれば良い。
つくづく、ありがたい。
Tさんからの荷物が来ても、母が出なけりゃ問題無い。
というか、そんなことを心配して出かけないでいたら
出かけられやしない。
出かける。
※
あっちの池に行ってみたり、こっちの田んぼに行ってみたりして、
水の中を覗いて、どんな生き物がいるか、見る。という遊びである。
元々そんな遊びが好きだが、今ひさしぶりにやりたいのには、わけが有る。
というのも、トロ舟が2つ、手に入ったのだ。
大きい、四角い、緑色の、水や日光に劣化しにくいプラスチックの、アレだ。
土と水を入れて、水生植物をあれこれ育てることができる。
水稲や、なんちゃらカヤツリや、オモダカの類など。
庭の火鉢のうち、大きい一つには蓮を植えている。
フツウの大きさの火鉢にはオモダカが生えている。
火鉢ではできない、もう少し面積の必要なこともできる。
田んぼだな。
田んぼの生き物を採って来て入れてもいいだろう。
カブトエビとか、ホウネンエビとか。
水槽で飼ったことも有るけれど、泥の有るところで飼えば
来年もまた生まれるだろう。
おたまじゃくしも飼いたい。
庭でシュレーゲルアオガエルが鳴くんだったら、
私は旅に出られなくてもかなり耐えられる。
※
帰宅すると、家の中の事どもが待ち構えている。
犬が、目を覚ましていれば出迎えてくれる。
まず水を飲ませる。
ボウルに水を汲んで、口元に差し出しておススメする。
齢を取って、自分では充分に水を飲まなくなってしまっている。
トイレを掃除して、ゴミを分別し直して、床を掃除して、
犬のトイレを掃除して、犬の餌皿周辺を掃除して、、。
その間、犬が足元を付いて回る。
かわいいけれど足手まといだ。
交換しようとしているタイルカーペットの上に乗るな。
ベッドから母が呼ぶ声がする。
悪いけれど後回しだ。
聞く余裕は無い。
考えてみれば、
帰宅した瞬間から「トイレ掃除して」「こここぼしちゃった」「ゴミ捨てといた」「食器洗っといた」
などと矢継ぎ早に用事を言い付けられているようなものだ。
言われてはいないがやらねばならぬ片付けをしているので言われているも同然なのだから、
呼ばれるのに応える余裕が有るわけも無い。
※
食卓の上に、何かを包んだ物が三つ有る。
紙ナプキンで包んで、リボンをかけて、宛名を書いた紙が挟んである。
三つの宛名は、よく見ると、近所に住む私の幼なじみたちの名字だった。
シンクや食卓や床に、何か黒っぽい物がちょこちょこ落ちている。
ああ。よく見ると、わかめの切れ端だ。
やはり、留守中に届いたか。
そして、受け取りに出てしまったのか。
Tさんが私のために考えてくれたわかめと、
Tさんが母のために考えてくれたとろろ昆布を、
分けるでもない。
Tさんはよく分かっているから、量も多過ぎることはない。
ドッと疲れる。
そこへ、母が言う。
「疲れて帰って来ると思ったから、頑張って包んだ。」
トホホ。
翌日、包みを開けてみた。
生わかめは、3ヶ所に分けられるような個包装ではなく、
大きな一袋だったものを、分けてあった。
別の食品が入っていた袋や、
三角コーナーの水切り用のネットに分けて入れてあった。
いくら幼なじみたちがウチの事情を知っていると言っても、
これは渡せないな…。
※
ひとごとと思えば、こんなにオモロい話は無い。
ボケ婆やってくれるな!で終わる。
しかし、後始末を全部するのは私なので、
オモロい気持ちになれない。
※
グッタリして犬の散歩に出る。
近所のコインパーキングに駐車してある車の
ホイールを見ると、MKWと銘が打ってあるが、
WKMに見えてしまう。
※
「ほんとは天ぷらが一番おいしいんだけどね!
まだそんな余裕は無いでしょうから。」
そうそう。揚げ物するゆとりは無いね。
でも早速、酢の物に。
ああ、こないだ酢を使い終わったんだった。
新しく買うのは入居後にしようと思って買ってない。
調味料の類が有ると、母の調理意欲を刺激してしまうからだ。
やれやれ。
※
来月はわかめの天ぷらでビールだな。
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