犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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物を捨てる

2021年11月15日 | 日々
亡父は持ち物の少ない人だった。
服はいつも同じものばかり着ていたし、
楽しみと言えば煙草と酒ばかり。
ただ、やたらと本が多い。

しかし、その本もずいぶんカビてしまった。
古い美しい本もカビて傷んでしまって捨てたものも多い。

今、母の荷物を整理しようとすると、
服が多い。
女子はこんなものか。
教員をしていたことも有るだろう。
けれど、おしゃれ着ほど、後々着られなくなる。

あと、装身具も色々出てくる。
女子はこんなもんか。
ただ、ブローチは針が危なっかしいし、
ネックレスなどのホックを自分で扱うことは
今の視力とパーキンソン病の手先では無理だ。

一着だけ、喪服のジャケットが私も着たいと思えるものだった。
ピエール・カルダンですと。あら私ったらお目が高い。



箪笥が二棹有る。
洋箪笥は上司が結婚祝いに百貨店で買ってくれたものだという。
後でみたらベニヤだった、なんて悪口を言っていた。オイオイ

合板の部分と単板の部分が有る。
引き出しの側面などは一枚板なので、むしろまあまあ立派なものではないか。

子どもの頃、この箪笥の中に隠れて遊んだのを思い出す。

イギリスのキリスト教的ファンタジー作品である『ナルニア国物語』では、
きょうだいが箪笥に吊るしたコートを掻き分けていくうちに
別世界に入ってゆく。

この箪笥もずいぶん傷んだから捨てようかと思うけれど、
もしかして別世界の入り口に繋がるかもしれないから捨てずにおくかな。

いづれにしろ、中身は一旦すべて出すべし。



物を捨てずに、収納するのが母の習性だ。
だから、押し入れも天袋も物置も物で一杯だ。

どこから手を着けて良いのやら、途方に暮れる。
そうこうするうちに月日が経つ。

しかし、自分の生活を改善するためには、
不要の物を始末するのが第一歩だ。



物置の奥の棚には、大きな手提げ紙袋がずらりと並んでいる。
ずっしりとした袋を下ろして中を見てみると、
亡兄の子どもの頃の教科書が詰まっている。

これはいかん。
我が子の遺品、思い出の数々を捨て難い気持ちは分かるが、
母の気持ちを汲んでばかりいると私は自分の生活を見失ってしまう。



あれこれ捨てて、物が無くなった場所に空気を通し、
一旦カビ臭さを抜く。
冬の乾燥を味方に付けよう。

という冬にしたい。
どうなるか知らんけど
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