犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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良い返事をすることが良いこと

2020年03月23日 | 介護ウチのバヤイ
[あらまし]

とりあえず「はい」と返事する。
そういう癖が自分に有ることに、何年か前に気付いた。

例えば、
「犬の散歩には毎日行くんですか?」
と聞かれたら、まず「はい」と答えて、それから
「雨の日には行っていません。」と付け足す。

例えば、
「症状のほうはいかがですか?痛みはおさまりましたか?」
と聞かれたら、まず「はい」と答えて、それから
「日中は気にならないのですが、朝は痛みます。」などと補足する。

すっきりとした「はい」ではなくとも、とりあえず大まかに「はい」と答える。
質問されたことにパッと反応すると「はい」という声が出る。



逆の癖の人もいる。
何を聞かれてもひとまず「いや」から返事が始まる。
しかし、よくよく聞いてみると、それは「NO」の意味ではなく、
「それなんだけどさ」とか「ただし」とかの意味だったりする。
私の返事の補足に当たるような感じだ。

例えば、
「犬の散歩には毎日行くんですか?」
と聞かれたら、
「いや、雨の日なんかたいへんよ。」といった具合だ。
「いや」と言うから毎日は行かないのかな、と思って聞いていると、
たいへんだけど行っている。
「いや聞いてよそれがたいへんなのよ雨の日でも出なきゃならないんだから」
という「いや」なのだ。

例えば、
「症状のほうはいかがですか?痛みはおさまりましたか?」
と聞かれたら、
「いや薬を飲むのを忘れないようにしなきゃいけないし
先生の言うとおり水やお茶を飲むようにするのがたいへんだったわ
おかげさまでスッキリしました。」
「いや」と言うから具合が悪いのかと思ったら、
「いや聞いてよここ数日の私の頑張りを。」
という「いや」なのだ。



「はい」がYES、「いや」がNOの意味だと思ったら大間違いだ。

日常会話の中ではあまりにもしばしば起きていることなので、
日本語乗用者は気付かずに言ったり聞いたりしていると思う。



以前、漫才コンビぺこぱのツッコミ役である松陰寺太勇が
ツッコミかけてツッコマないことについてネチネチと考察と賞讃を書いた。
あれも、
「い~や、」と始めるからツッコむのかな、と思って聞いていると、
途中から肯定に転ずる。

それは、漫才のスタイルとしては新機軸なので、
聞く人は「おやおや?」と思う。

ただ、日常会話の中では意外とフツウに起きていることなのだ。
そう思って意識していると、気付きますよ。



さて、老母のバヤイ。
筋金入りのイイ子ちゃん。
とにかく「はい」と返事をする。
良いことをすることより、良い返事をすることが良いこと
ということになっているくらい、良い返事をする。

例えば、
ショートステイの相談員さんやデイサービスのスタッフさんなどに
「何か食べ物の好き嫌いは有りませんか?」
と聞かれたら、「はい、有りません。」と答える。
間髪を入れずに答えるので、相手の方は「すばらしいですね。」と答える。
ほめられて、母はマゴついている。
私は放っておく。

宅食弁当を取っているが、
嫌いなおかずが入っていると、流しに捨ててある。
インゲンも柔らかく煮てあるから噛めるよ?
と言ってみても、
「嫌いなの」と言う。

私だけに本当のことを言うの、やめてもらえませんかね?
介護チームスタッフさんたちに
「さっきの嘘です。」と訂正するという役目は、気分良くないものです。



良い返事をすることで、「自分は良い。ちゃんとしている。」と思い込める。
何かそういう、自己暗示のようなものを傍で見ていて感じる。

私も、質問に反射的に「はい」と答えるのはちょいと注意しよう。
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