犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

増える雪ノ下と札

2023年01月06日 | うつろい
[あらまし] 庭でよく殖える植物を鉢に分けて、
門先にひと鉢百円でつつましく売り出している。

ユキノシタが殖える。
ランナーと呼ばれる、横這いの茎が伸びて、
伸びた先で着地して新たな株を作る。
どんどん広がる、とても有効な作戦だ。

3株くらいをひと鉢に入れて、出す。
これがなにやら好評で、つつましい苗屋のトップ商品となっている。

「食べられるからじゃん?」
と友人Mは言う。
そうかもしれない。

来年の春はタラを株分けして出してみようか。



木の札に、植物の名を書いて、鉢に添えて置いている。
何の苗だか見りゃ分かるだろう、分かる人が買って行きゃいいだろう、
というのでは、あまりにも商売ッ気が無さ過ぎる。

駐輪小屋を作った時に、柱や梁を組むために切り欠きした、
その欠片の板を名札に使った。



ある日、ユキノシタを2鉢置いていたところ、
1鉢売れたらしく、無くなっていた。
ついでに「ユキノシタ」と書いた札も無くなっていた。
札ごと鉢を持って行ったようだ。
困る。

新しい札を書いて、置いた。



後日。

家の前の道で作業していると、
アラカン風(六十歳前後)のご夫婦が立ち止まり、
「こんにちは」と挨拶してくれた。

「こんにちは」
「この前、ユキノシタを頂いて行きまして」
「ああ、ありがとうございます。」
「札も持って行っちゃったんですが、いけなかったかな、と思って」
「あはは!おたくでしたか!」
「持って来ました。」
「おおお。これはご丁寧に。ありがとうございます。」
「すみませんでした。」
「またどうぞ。」

何をまたどうぞなんだか。
まるで「また札を持ってお行きなさい。」みたいだ。



そういう次第で、ユキノシタの札は今、それぞれの鉢に添えてある。
むむ?しまった。
こうなると、ますます札ごと持って行かれちゃうよな。
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