犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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スノードロップ戦争

2021年04月21日 | うつろい
ご安心ください。
私が「戦争」と書いたら、それは雑草との戦いのことを意味するのです。
毎年この時期になると繰り広げられるのです。



今年はすでに青浮草と芹と蕗と戦ってきた。
芹と蕗は採って食うことによって戦っているが、
やつらの繁殖力はこちらの戦力をはるかに凌駕している。

欲しい人にはどんどんあげる。



蕗も芹も、地中で根茎を伸ばして殖える。
地下で伸びて、離れた所から地上に出ることによって、
自分たちの領土を拡大している。
そうやって日照を確保しているのだ。

やたらに殖えたり広がったりするものは、
私によって雑草の烙印を押されるのである。

種をやたらな瞬発力で爆ぜ飛ばしてみたり、
綿毛で風に乗ってみたり、
獣の足にくっついて遠くまで行ってみたり。
植物どもの繁殖のための工夫はあの手この手で後を絶たない。



中でも恐ろしいものの一つが、
球根だと思う。

花を愛でる園芸のための品種にも球根のものが多いように思う。
しかし、品種改良によるものだろうか、なぜか、
チューリップなどは弱い。
何年も続けて咲かせるためには、手入れが必要だ。
ほったらかすと、翌年には片葉になってしまい、
花など咲かない。

それに比べて恐ろしく強いのは
水仙だ。

花の時季が早い。のはいい。
でもニオイがキツイ。
そして、その後とても葉が伸びて繁る。
緑色が深い。
だから、水仙の辺りはなんだかとても暗い感じになる。

ある年、あんまり暗いのが拡がってきてイヤだったので、
半分くらい根こそぎ抜いた。
抜いたものを、積んでおいた。

失策。
水仙はそこで根を下ろしてしまった。

以来、球根を抜いたら日向のコンクリートの上に置いて
いじめ倒すことにしている。
乾け。乾け。乾け。

なかなか乾かない。
まあ、そのための球根なのよね。
ごめんね。



スノードロップという花が有る。
春に、白い小さな花を付ける。
かわいい。

かわいい、というのがいけない。
かわいいと、許してしまう。
許していると、のさばる。
殖える殖える殖える。

ヤバいと気付いた時には、庭のあっちもこっちもスノードロップ群落である。
ちょっと退治してやらないといけない。



球根である。
球根は、もとの球根のわきに小ぃこい球根ができて、殖えていく。
わきの球根も育ってくると、いくつもの球根のでっかい塊になる。

中心に親分の球根がいるわけだが、
けっこうデカい。
鶏卵よりずっとデカい。
テニスボールに近いくらいのものも有る。

そんなもんが土に埋まっている。
大体、地下20㎝くらいのところに有る。

それより深いところを目指して、スコップを突き立てる。
何度か足で踏んで深く差し込んで、グイッと掘り起こす。
なんでもそうだが、この時に、植物の地上部分が動かなかったら、
深く掘り起こせていないので、スコップの差し直しである。
そうしないと、茎と根との間で切れてしまい、
根を突き止めることが難しくなってしまう。

地上部分なんて、植物が「ここですよ」と手を挙げてくれているようなものなので、
それをもいでしまってはいけない。

うまく掘り起こすことができると、茎を掴んで引けば、抜ける。

球根からたくさんの白い髭根が出ている。
そうめんくらいの太さだ。
これは気にしなくていい。
切れてもいい。



我が家の標高が年々高くなっていっている。
土が増えている。

雑草は庭でしばらく干してから燃やしたものだ。
しかし、近所に新しい家やアパートが建ってからは
遠慮するようになってしまった。
ずっとここに住んでこうやって暮らしてきたのに。と思うが、
一時期はダイオキシンがどうとか喧しかったので、やめたのだ。

燃やして灰にすりゃなんのこたあ無いのだが、
ただ朽ちさせると全て土になる。
そのため、どんどん土が増えて標高が上がっている。

一昨年くらいからだったか、
地元の自治体で、枝葉雑草の収集が無料になった。
介護から手が離れて庭仕事もできるようになったので、
私の脳味噌も、枝葉雑草はゴミとして出す、というふうに
やっと発想を転換することができた。



球根は、置いておいたらまた生えてしまう。
ゴミで出すべし。

調べてみると、
「雑草はなるべく土を落として」
「一回に200リットルまで」
と書いてある。

90リットルの袋が有る。2つなら良いわけだ。

「なるべく」土を落とす。
そして、なるべく干すようにしている。
取った雑草をすぐに袋に入れて口を縛ったりしたら、
袋の中で草が蒸れるだけだ。

水分はなるべく飛ばしたほうが、
ゴミ焼却にも負担が減るだろう。
そんくらいはしなきゃ。と思うのだが、
球根のものは水分が抜けにくい。

抜いた後で球根と葉を切り分ければ
葉はどんどん萎れるだろうけれど。
そこまでやると手間が増えていやになってしまいそうだ。

「なるべく」処理してありがたくゴミとして出している。
あとのことは焼却炉様お願いしますだ。
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