犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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苦杯

2018年10月29日 | LGB&T
げぇっぷ。
いきなり失礼。
昨日はいろんな事が有った上、珍しく夜更かしをすることになったので
いささか消化不良だ。



昼間は地元調布市の研修施設で行われたトークイベントに行ってきた。
「自分らしく生きる~LGBTのこと話そうよ~」というタイトルで、
第一回だった。

地元の地域社会の中でカミングアウトするというのは
とてもハードルが高い。
自分の生きる場で、毎日の生活を送る場で
不当な扱いを受けたら、と想像すると、とても難しい。

参加者の中にも、
「ここに来て誰か知り合いに会ったらどうしよう、と不安だった」
という声も有った。
まあ、こんなイベントにわざわざ来る人同士なら大丈夫なのだが。



地元のイベントに参加してみようと思ったのには流れが有る。
以前ここでも書いたが、青森で旧い友達が活動をしている。
性的マイノリティやレイプサバイバーの電話相談などの支援をしたり、
青森駅前銀座の中にコミュニティカフェを運営したりしている。

青森レインボーパレードを主催し今年で五年目だった。
一回目はたった三人で地元の街を歩いたという。

小さな地域社会の中で、
自分はレズビアンだということを明らかにして、
歩く。店を構える。
これは簡単なことではない。
何が起こるか分からない怖さが有る。

実際に、店に落書きや貼り紙などのいやがらせをされたこともある。



ふと自分の身に置き換えて想像してみる。

私がトランスジェンダーですよと東京でパレードを歩く。
休日の渋谷を、何千人という行列の中で歩くのだ。

これはもう、オープンというより埋没に近い。

都会というのはいろんな人がたくさんいるし、
隣に誰がいても見過ごすことに人は慣れている。

東京レインボープライドを歩くことに、私は
まるで勇気が必要無い。



ではもっと身近な地域社会はどうか。
例えば、調布レインボーパレードを歩けるか。
例えば、深大寺レインボーカフェなんてのが開けるか。

むむ、難しい。



そう思った矢先に、ツイッターで
「三鷹で自分らしく生きたい人たちの会」という団体を見つけた。
おお、地元で活動している人がいるのだな、と思ったらすぐに、
調布でのイベントという情報が入ってきた。

地域社会の中で小さな単位で活動する、ということが
芽吹き始めているのだろう。



その理由の一つとして、同性パートナーシップ制度の動きが有ると思う。
国に同性婚の法律がいまだに無い今、
地方自治体が発行する証明書が一つ役に立っている。

渋谷区や世田谷区から始まり、今、全国に増えつつあるが、
これだって黙っていて増えるわけも無い。
それぞれの自治体に暮らす性的マイノリティの誰かたちが
カップルで、あるいは他の自治体に住む仲間たちと共同して、
行政に働きかけ続けてきたからだ。

一人ひとりの活動が何年何十年と積み重なって、
行政が動き、制度が変わり、法が整備され、
そして世の中の意識が変わってくる。



夜更かしをしたのは、青森市議会議員選挙の
開票速報を、確定まで追っていたからだ。

旧友のパートナーが、レズビアンであることをオープンにして
出馬した。

結果は惜敗であった。
当落ラインであった。
27票差だった。

おかだみほ、よく闘った。

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