犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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全天夕焼け

2021年08月06日 | うつろい
[あらすじ] 8月4日の日没前、
夕焼けと反対側の空に、光の筋が現れた。
反薄明光線またの名を裏後光という、


夏によく見られる現象だという。
たしかに、東京の冬の乾燥した空では全く起こり得ないだろうし、
春の空の水分ともまた違うようだ。

さて、翌日の8月5日。
また同じくらいの時間に犬の散歩に出る。
すると、またちょいと珍しい空になっていた。



たそがれ時である。
「たそがれ」とは、「たそかれ」つまり「誰そ彼」
向こうから来るけど、あれは一体誰じゃいな、ということ。

人が来るのは見えるけれど、顔まではすぐに判別できないような
そういう時間帯だ。



「トワイライト・ゾーン」という恐怖映画が有ったっけなあ。

twilight とは、二つの光の間とでもいう意味か。
明るいのと暗いのの、中間のところということだろう。



漢語では黄昏と書く。
黄は明るい光。
昏は暗いということ。
昏睡状態と言えば、意識の無い状態だ。

以前、水道のメーター検針の仕事をしていた。
転入してきた人には、水道の使用開始届を出してもらう。
そんな案内をするのも仕事の一つだった。

ちょうど引っ越しの最中に行き会ったことが有る。
お名前を聞いたら、「こぐれです。小さいに、上が氏で下が日。」
へー、これで「くれ」って読むんですね。
という、
20年あまり前の記憶が今よみがえってきたぞ。



明るいようで昏い。
かと言って真っ暗ではない。

こういう、どっちつかずのものが好きだ。

何かを二つに分けたなら、
きっとどちらにも分類しにくいものが出てくるのだ。

いえ別に自分の性自認の話をしているわけじゃないんですけどね。



全天が朱に染まっている。

西の空が夕焼けているのは当然のこと。

そして、東の空も紅い。
東天紅と言ったら日の出を思うが、夕焼けも有るもんだ。

入日からの光芒は無い。
そのかわり、全天が赤い。

南を見ても、空は朱く染まっている。
北の空も、同じように明るく鮮やかである。

とにかく、ぐるりと見まわして、どっちを向いても同じように夕焼け空なのだ。
方角の感覚を失う。



これも、夏ならではの現象だそうだ。
とんでもなく珍しいことというわけではないが、
夏にしか見られない。

暑さをひとときでも忘れられる。
この現象に名前が有るのなら、知りたい。
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