おいしい弁当を食べた。
格別にうまかった。
ひとにご馳走してもらったから、というのが理由ではなく、
午前中に肉体労働していたから、というのが理由でもなく、
その弁当がとてもおいしい弁当だったのだと思う。
驚くほどうまい。
おいしくて驚くというのは、なかなか無い。
そのおいしさに驚きながら食べていたら、
買って来てくれた人が通りがかりに言う。
「す~さん、お弁当おいしいですか?」
そう!すごくおいしい!驚いた!
和風ハンバーグ弁当なのだが、
パテの中に刻んだ蓮根が入っていて、シャキシャキの食感がいい。
タレは甘過ぎず、醤油の味がしっかりして、しかも何かの酸味が効いている。
そのタレが紫蘇とあいまってより複雑な味わいを作り上げている。
たいへん手が込んでいる。
どこで買ったのか、聞いてみた。
これは知っておいて、今後も利用したいし、
ひとにも紹介したいと思ったのだ。
「うーん、どこかって言えないんですよね。」
ええっ?教えてくんないの?秘密?
自分だけの秘密?
「あ、いえいえ、そういう意味じゃなくて。
お店は構えてないんです。
今日は五丁目のほうでしたけど。」
ああ、そういうことなのか。
キッチンカーみたいなの?
日によって停まってる場所が違うとか?
「いえ車じゃないんです。」
じゃ、あの、小さい大八車みたいなヤツ?
ほらよく都内を豆腐屋さんが回ってるアレ?
「あー、有りますね。違います。行商って感じです。」
ええっ、じゃあ、リヤカー?昔ながらの?
自転車も昔ながらの、ハンドルは横棒をちょっと曲げた感じで
ブレーキレバーもただの金属の棒みたいなヤツ、
あの自転車で引いてるリヤカー?
「違います。離れました。」
えー?じゃあ、行商って、荷物を風呂敷で包んで、
背中に背負って、時々立ち止まって休む時にはつっかい棒を立てて荷物を乗せる、
その、いわゆる行商??
「そうなんです。」
ええええっ?
「しかもお婆ちゃんです。」
おおお。ザ・行商ではないか。
新宿で、婆ちゃんが、風呂敷を広げて道端で弁当を売っている?
「なんでも、荒川の向こうから来るらしいですよ。」
ますますザ・行商である。
聞けば、早朝から仕込んで婆ちゃんが一人で作っているそうだ。
年齢は聞いていないそうだが、どう見ても八十過ぎだという。
婆ちゃんの作る弁当としてはハイカラな味だと思う。
「なんか若い頃に洋食屋さんをやっていたらしいです。
でもご主人が病気してけっこう早くに亡くなって店も畳んで。
行商を始めたのは去年の3月からですって。」
新型コロナの時流にかなり素早く乗ったわけだ。
身軽な婆さんである。
寒い日も、弁当が冷めないように保温材でくるんで背負って来るのだそうだ。
見かけることが有ったら、また是非食べたいと思う。
※
すみません。法螺です。
毎月一日の法螺はやめる、と宣言したのに、
やめたのは二月一日だけで、あっさり復活しました。
やっぱり吹きたいのよね。オホホ
格別にうまかった。
ひとにご馳走してもらったから、というのが理由ではなく、
午前中に肉体労働していたから、というのが理由でもなく、
その弁当がとてもおいしい弁当だったのだと思う。
驚くほどうまい。
おいしくて驚くというのは、なかなか無い。
そのおいしさに驚きながら食べていたら、
買って来てくれた人が通りがかりに言う。
「す~さん、お弁当おいしいですか?」
そう!すごくおいしい!驚いた!
和風ハンバーグ弁当なのだが、
パテの中に刻んだ蓮根が入っていて、シャキシャキの食感がいい。
タレは甘過ぎず、醤油の味がしっかりして、しかも何かの酸味が効いている。
そのタレが紫蘇とあいまってより複雑な味わいを作り上げている。
たいへん手が込んでいる。
どこで買ったのか、聞いてみた。
これは知っておいて、今後も利用したいし、
ひとにも紹介したいと思ったのだ。
「うーん、どこかって言えないんですよね。」
ええっ?教えてくんないの?秘密?
自分だけの秘密?
「あ、いえいえ、そういう意味じゃなくて。
お店は構えてないんです。
今日は五丁目のほうでしたけど。」
ああ、そういうことなのか。
キッチンカーみたいなの?
日によって停まってる場所が違うとか?
「いえ車じゃないんです。」
じゃ、あの、小さい大八車みたいなヤツ?
ほらよく都内を豆腐屋さんが回ってるアレ?
「あー、有りますね。違います。行商って感じです。」
ええっ、じゃあ、リヤカー?昔ながらの?
自転車も昔ながらの、ハンドルは横棒をちょっと曲げた感じで
ブレーキレバーもただの金属の棒みたいなヤツ、
あの自転車で引いてるリヤカー?
「違います。離れました。」
えー?じゃあ、行商って、荷物を風呂敷で包んで、
背中に背負って、時々立ち止まって休む時にはつっかい棒を立てて荷物を乗せる、
その、いわゆる行商??
「そうなんです。」
ええええっ?
「しかもお婆ちゃんです。」
おおお。ザ・行商ではないか。
新宿で、婆ちゃんが、風呂敷を広げて道端で弁当を売っている?
「なんでも、荒川の向こうから来るらしいですよ。」
ますますザ・行商である。
聞けば、早朝から仕込んで婆ちゃんが一人で作っているそうだ。
年齢は聞いていないそうだが、どう見ても八十過ぎだという。
婆ちゃんの作る弁当としてはハイカラな味だと思う。
「なんか若い頃に洋食屋さんをやっていたらしいです。
でもご主人が病気してけっこう早くに亡くなって店も畳んで。
行商を始めたのは去年の3月からですって。」
新型コロナの時流にかなり素早く乗ったわけだ。
身軽な婆さんである。
寒い日も、弁当が冷めないように保温材でくるんで背負って来るのだそうだ。
見かけることが有ったら、また是非食べたいと思う。
※
すみません。法螺です。
毎月一日の法螺はやめる、と宣言したのに、
やめたのは二月一日だけで、あっさり復活しました。
やっぱり吹きたいのよね。オホホ
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