犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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そらのうに

2017年08月01日 | 毎月馬鹿
雑食性の生き物の肉は、マズいという。

食肉に適するのは、草食動物だ。ドナドナ。
雑食性の動物で食うものというと思い付くのはイヌだろうか。
こう書くとアレコレ言う人もいるかもしれないが、
イヌを食う文化があることはあるのだから、ただそれだけのことだ。
文化が違うのだから、他の文化の人間が外から是非を判断することではない。

イヌは雑食性だから肉がマズいので、イヌを食う文化が少ない、という面も
もしかしてあるんじゃないだろうか。
もうひとつ雑食性の生き物で私がパッと思い付くのは人間だ。
人間の肉もマズいのだろうか。
菜食主義の人間だったら、うまいのだろうか。

人肉などの話を持ち出すとこれこそアレコレ言う人もあるだろう。
食べてみたくて言っているわけではない。
こう断っておく必要があるのかどうかも疑問なくらい、
食べてみるつもりは毛頭無い。

追い詰められた状況で、人同士食って生き延びる、という話がある。
そんなふうに追い詰められたくないと、私は本当に願っている。

鳥も同じことで、街で何やかや食べている鳥より、山の鳥のほうがうまいらしい。
これまた野鳥の会が乗り出してきそうだが。
カラスも、街で暮らして人間の出したゴミをつついているやつは
おのずから何かと雑食することになり、肉がマズいのだが、
山で暮らしているやつは、うまいという話を聞いた。

しかし、カラスには実は食える時期がある。
肉がうまくなる季節というものがあるのだ。
換羽期である。

鳥の羽も、生え換わる。
ごっそり一気に抜け落ちて、新しい羽が生えてくるのだ。
ただ、翼の羽が一気に抜けたら飛べなくなるので、そこは少しずつ生え換わる。
胴体や頭の羽毛などは、ごっそりと抜ける。

あとから生えたての羽はまだ細くまとまっていて、開いていない。
それが面でまとまって生えるもんだから、この時期はチクチクトゲトゲした頭になる。
そして、この時期はなぜか、肉がうまいそうだ。
羽が生え換わることと肉質と、どのように関係しているのかというところまでは
伝わっていない。

カラスの、あの紫がかった艶のある羽が、丸まって細くてまとまっているので、
頭はまるでウニのようになる。
そしてこの時期だけ美味い。
珍味である。
そこで、この時期のカラスの肉を、空のウニと呼んで珍重するのである。

あれこれ言う人たちがいるとあれなので、
どこの地域のことかは書かないでおくが、
日本でのことである。

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