犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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初めての「ワン」

2021年10月19日 | 犬と暮らす

前の犬は、仔犬から飼った。

半野良の母犬と7匹の仔犬を、我が家で一旦引き受けた。
生後3ヶ月になる頃、次々とそれぞれに引き取られていった。

来た時は生後5週だった。
片手でつかめるサイズだった。

仔犬らしく、みんな「クンクン」とか「フンフン」とか
かわいらしく鳴いた。

どんどん育った。
ある日、「ワン」という声が聞こえた。
初めて吠えたのだ。
仔犬から犬になっていく一段を昇ったのだ。



飼い犬ウーゴくん去勢オス5歳。
とても静かな犬だ。

鳴き声も「あふん」とかなんとかひとこと言うくらいで、
しつこくピーピー鳴くことは無い。
それに、とにかく吠えない。
「ワン」というのを聞いたことが無い。

近所のドッグトレーナーさんによると、
保護犬は吠えない、という。
野良で生きていた犬、という意味のようだ。
やたらに吠えると敵に見つかって危険だから、
声をひそませて暮らすのが野性なのだそうだ。

キャンキャンうるさいのは飼い犬の特徴だという。
騒いだって甘い飼い主が「ダメよ」なんて言うくらいで、
どってことないもんな。
(小型の愛玩犬が嫌いらしいワタクシ)



朝、早起き過ぎる。
暗いうちから散歩に行くと、ウンチを拾うのがたいへんである。
やめて欲しい。

夕方の餌の時間を1時間あまり後ろにずらしたら、
朝起きる時間が遅くなってきた。
しめしめ。

と思っていたが、今朝は4時半頃から起き出してきた。
朝起きて、飼い主の私がまだ寝ていると、
犬ウーゴくんは退屈そうに、庭を見て伏せて待っている。
昼間はちっとも外を見ないが、朝だけは庭を見る。

出かけたい時は部屋の出口の方に行くから、
庭を見るのは別に「外に出たい」という意味ではなさそうだ。

今朝も、庭に向かって伏せた。
そして、呻り始めた。

うなることも、滅多に無い。
なんせ、そこいらで猫に出会っても、見向きもしない。
近所の猫はウーゴのことを憶えて、通りすがっても逃げなくなった。

そのウーゴが、何かに向かって呻っている。
ガラス戸の外は暗い。
そこに何かいるのか。

私はウーゴに気付かれないよう、物音を立てないようにそっと
首を持ち上げて、ガラス戸のほうを見てみた。
真っ暗ではない。薄明るくはなってきているが、
何も見えない。

おいおい。
何もいない所に向かって呻るのって、
あれかい、あれじゃないかい、
あれは御免だよ。

犬のうなり声は普通、「ウウウウウ」と表現される。
実際、そう聞こえる。
ところが、我が犬ウーゴの呻り声は、
「ワアアアア」だった。

しかも低い。かなり低い。
地の底からわき上がるような、なんとも言えず恐ろしい響きを持った声だ。

ずっと呻っている。
怖いぞ。

そして、ひと声、小さくまざった。
「ワッ」

おお?吠えたか?

「ワアアアア、
ワッ」

おおお。吠えた。
脅しているから、弾むような
「ワン!」
ではないが、
ついに吠えた。

伏せて身構えて、呻って脅して、尾を振って吠える。
「ここは俺の家だ。」
と相手に示して、護っている。

心強いじゃないか。



咄嗟にスマホで動画を撮った。
とは言え、真っ暗で何も写ってはいない。
暗闇でひたすら動物が呻るという、恐ろしい動画をご覧になりたいという
お数寄な方はどうぞ↓
https://youtu.be/niFufCidgwI

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