犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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鶏の目

2020年02月13日 | からだ
春寒し雨に交りて何か降  井月

はるさむし あめにまじりて なにかふる
今日は旧暦1月21日。
春の雪は旧一月の季語。



月に一度、同居母86歳要介護2パーキンソン病認知症状少々の
神経内科受診の日である。
最寄りの大学病院に、朝一番に行って血液検査を受ける。

車を出すと、空は低く灰色に覆われて重い。
これは何やらが降るかな、と思っていると、
病院の駐車場に車をとめて歩き出したら、
バラバラと雨が降り始めた。

診察を待ちながら、4階の窓から外を眺めると、
みぞれが混じったり、白くゆっくりと雪が混じったりしている。
やっぱりか。

降り出して2時間後、支払いを済ませて病院を出ると、
雨は止んでいた。

その1時間後には陽が射して、めきめきと気温が上がった。
4月上旬並みの暖かさという。



午後、隣の駅まで歩いて買い物に行った。
上着は置いてくれば良かったな。
シャツも腕まくりし、汗ばむくらいだ。

数年前に眼科で検眼してレンズを決めてもらったが、
あんまり効果を感じられず、眼鏡は結局買わなかった。
つまり、あまりに軽度だったのだ。
夜間に運転する際、矢印がぶれてなんだか分からなかったのだが。

去年あたりから、昼間のぶれも強くなった。
目が疲れる。
文字もぶれて見にくい。
眉間に皺を刻みたくないなあ。

今度は眼鏡屋に行った。
「夕方になって疲れてくると乱視の度も進むので、
その辺を加味して決めていきましょう。」
そうそう!そうしてください!

説明をしてもらいながら、検眼を受ける。
「これと・・・これ、どちらが見やすいですか?」
おおお。まるで違う。返事しやすい。
しっかりと選択して返事して、選ばれたレンズを組み合わせた眼鏡をかけてみて、
その明瞭さに思わず声が出た。



お気に召したのは、ドラえもんとコラボしたフレームだった。
異様にかわいいケースと、どこでもドア型の眼鏡拭きが付く。なにそれ

運転用にと買ったのだ。
「ぼくドライビンです。」
小学5年生の時だったか、風邪を引いたついでに
大山のぶ代さんのドラえもんの声真似を練習した。
その成果を試す。(40年越し)



帰り道、早速かけて歩く。
久々に明瞭な世界に、たいへん気分が良い。

商店街の向こうの端まで、
400m先の交差点まで、
梢の芽のふくらみまで、
子どもがしゃがんで見ている路傍の石も、
見える。

観察好きなのに、鳥も虫も木や草も、はっきり見えなくて
ちょっとしょげていた。
それが吹き飛んだような気持ちだ。
どこかへ行きたい気分がよみがえる。



古本屋の表の100円本の棚に、雑多な本の背表紙が並んでいる。
その中に、卯月妙子『人間仮免中』を見付ける。やった!
こんなことも、最近はできなくなっていた。
卯月。四月並みの暖かい日に見付けるに相応しい。

ついでに店内も見る。
『井月句集』と、こうの史代『日の鳥』を買う。
月、月、日、か。悪くないだろう。
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