奥羽本線 弘前駅 (青森県弘前市大字表町)
平成20年7月21日月曜日。国民の祝日「海の日」の朝を弘前のホテルで迎える。よく眠れたと思うが、まだ寝が足りない。しかし朝寝坊も出来ない。朝から列車の旅が待っている。シャワーを浴びて支度をし、朝飯を食べに1階へ下りる。炊き出しではなかろうが、おにぎり、味噌汁、漬物を頂戴する。アメリカのモーテルでシリアル、ドーナツ等の簡単な朝食サービスを受けたが、それの日本版だろう。今日のように時間がない時は簡単な朝食もありがたい。それでも食後のコーヒーまで飲んで部屋に戻る。忘れ物はないか確認。チェックアウトして駅へ急ぐ。
東横イン 弘前駅前 (青森県弘前市駅前)
プラットフォームからホテルを見る! (弘前)
自動改札機に「北海道&東日本パス(普通列車限定)」を投入し、旅を再開する。プラットフォームに降りると、大阪発青森行の寝台特急〔日本海〕が入線してきた。これを見ようと、少し早く駅にやって来たのだ。はるばる大阪から986キロ、14時間04分を要している。〔日本海〕が二往復運転されていた頃、京都から青森まで乗った事がある。今では一往復の運転。ブルートレインは寂しくなるばかりである。堂々の貫禄で、次の終点の青森へと走っていった。
寝台特急〔日本海〕 4001列車 (弘前)
ブルートレインはさておき、普通列車の旅を続ける。座る事が出来て、弘前を出発。車窓においわきやま(岩木山)を捜すが、曇っていて拝めない。列車は各駅に停まってゆく。駅の向かいに乗車券販売の文字のある商店が見える。ただ今の時間、店は開いてなさそうだ。津軽平野も終わったのか、隧道に入る。抜けると沿線にカメラを構えた人が何人も見える。三連休の最終日。撮影に遠出する人も多かろう。
ところで新青森駅は、いずれ新幹線をここに通しますよという詭弁のために国鉄が開業させたのだと思っていた。実際、簡素なプラットフォームがあるだけだった。しかし今日、新青森に停車した列車の車窓に見えるのは、工事中の東北新幹線・北海道新幹線だった。もうかなり形が出来上がっている。朝も9時前だが、多くの人が作業をしている。東北新幹線(八戸-新青森間)は平成22年度の開業予定という。その時は新幹線でここに来る事だろう。新青森を出ると線路が集まってきて、終点の青森に到着した。
奥羽本線 普通 弘前(8:10)→青森(8:54) クハ700-17
奥羽本線 普通 629M列車 [701系車両] (青森)
終着駅の青森に到着! (青森)
初めての青森は、昭和63年(1988)にL特急〔はつかり〕(盛岡-函館間)の車内から見ただけだが、復活運航されていた青函連絡船、急行〔はまなす〕、快速〔海峡〕と本州内の列車との乗り換えで何度もプラットフォームに降り立った、思い出の多い駅である。独特の風情がある。平成13年(2001)2月、廃止を翌月に控えた特急〔白鳥〕(大阪-青森間)に乗るため、早朝に駅前のホテルから雪を踏みしめて向かった時の青森駅が特に印象的である。
橋の向こうに〔八甲田丸〕が見える! (青森)
改札口へと向かう跨線橋からは、かつての青函連絡船〔八甲田丸〕が見える。今は青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸となっている。自動改札機から出場して駅舎を撮影。売店では昨夜、ホテルで頂戴したお菓子を販売している。売れ筋だというし、美味しかったので買おうかと思ったが、まだ旅は続くので荷物を増やさぬよう止めておく。「気になるリンゴ」もあったが、こんなの食えるのは魔神だけである。 (つづく)
東北本線 青森駅 (青森県青森市柳川)
いずれも平成20年7月21日撮影