旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

東日本縦断の旅 三厩→函館

2008-08-10 23:59:11 | 列車の旅

出発を待つ青森行 (三厩)

散策を終えて三厩駅へ戻ってきた。駅舎内には大学ノートが置いてあり、ここを訪れた旅人が書き込んでいる。テレビ番組でここを訪れた関口知宏さんの書いた内容がコピーされて張り出されている。番組は毎日楽しく拝見させていただいたが、旅の先々で関口氏の足跡を目にするのもどうかと。JR全線乗っているので仕方がないのだが。おおさか東線には乗ってないかな。運転士か車掌と思しき人が、もう列車は入ってますよと声を掛けていく。知っている。その列車でやってきたのだから。帰りも空いた車内でボックスシートを占有し、三厩を後にする。

津軽線 普通 三厩(15:46)→津軽二股(16:01) キハ48-1510

旅の目的は果たした。しかし「北海道&東日本パス(普通列車限定)」は明後日まで通用する。そして津軽海峡の向こうには大好きな北海道がある。当然、行くっしょ。津軽線が海峡線の高架をくぐった先にある津軽二股で下車する。同じく鉄道好きらしき人も下車した。


東日本旅客鉄道 津軽線 津軽二股駅
(青森県東津軽郡今別町大字大川平字清川)



こんなところに新幹線駅?
(青森県東津軽郡今別町大字大川平字清川)



鉄道駅の前には道の駅いまべつ 半島プラザ「アスクル」
(青森県東津軽郡今別町大字大川平字清川)


慌しく駅のまわりを撮影する。先程降りた人も撮影している。ここは津軽線の津軽二股駅だが、並行している海峡線には津軽今別駅が設置されているというのは前述のとおりである。その津軽今別駅には北海道新幹線開業時には奥津軽駅(仮称)が設けられることになっている。こんなところに新幹線駅と首を傾げるが、青函トンネルの本州側の入口に程近く、防災上の意味合いがあるのだろう。鉄道駅だけでなく、ご丁寧に道の駅もある。慌しいのは次に乗る列車まで6分しかないから。時刻表を見た時に、乗り継げと言わんばかりのダイヤだと思った。急ぎ足で津軽二股駅から津軽今別駅へ移動する。


一面一線の津軽二股駅(津軽線)の奥に見えるのは…


北海道旅客鉄道 海峡線 津軽今別駅
(青森県東津軽郡今別町大字大川平字清川)



屋根つきの階段を上がっていくと…


二面二線の駅があらわれた! (津軽今別)


本州にあるJR北海道唯一の地上駅 (津軽今別)

プラットフォームには二人の先客が列車を待っている。どこからやって来たのだろう。先程の一人も上がってきて、駅名標などを撮っている。大体、写すところは一緒である。新中小国方(青森方)からリニューアルした485系車両が入線してきた。特急〔白鳥15号〕である。この旅で初めて特急に乗る。初日に乗った快速〔ムーンライトえちご〕は特急型車両でも快速である。普通列車限定の切符では乗れなさそうだが、「北海道&東日本パス(普通列車限定)」は青森-函館間に限り、別に自由席特急券を買えば乗車券として有効である。先程、三厩駅で津軽今別-函館間のB自由席特急券(1,300円)を購入している。ここは蟹田-木古内間なので、木古内で降りてしまえば特急券も要らない。せっかくなので函館まで特急で寛ごう。普通車自由席の乗車率はまずまず。進行方向左の窓側に空席を見つけて座る。

特急〔白鳥15号〕 津軽今別(16:07)→函館(17:33) モハ485-3087

津軽今別を発車。JR東日本の車両だが、路線はJR北海道である。座席ポケットにはJR北海道の車内誌がある。車掌があといくつ目のトンネルで青函トンネルだと放送する。列車は世界最長の青函隧道(53.85km)に入った。開業した昭和63年(1988)以来、何度も通っているが改めてすごいトンネルだと思う。ただし瀬戸大橋と違い、延々と暗闇が続くだけで景色は楽しめない。車内販売があるのでコーヒーを楽しむ。冷たい缶コーヒー(130円)があったので買う。竜飛海底駅に停車。ここから海底の更に下を走るのである。ずっと下っている気がする。山口県人としては昭和17年(1942)開業の関門トンネル、昭和50年(1975)開業の新関門トンネルと、海底鉄道トンネルには多少の馴染みがあるが、規模が違う。中間点を過ぎ、上りになったような気がする。吉岡海底駅通過は判らず、トンネルから出て、北海道の景色が見えた。初めて北海道に来た20年前と変わらぬような風景である。当時は無かった知内を通過。新幹線規格は木古内の手前まで続き、江差線と合流して木古内に停車した。「北海道の電車」という子供に「ディーゼルカー」と訂正している父親がいる。自分は電車の誤用には厳しいが、子供にそこまでせんでもとも思う。しかし子供にこそ正しい日本語を教えるべきか。

木古内までは「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス(普通列車限定)」で特急の普通車自由席に乗車できる。木古内からは特急券が必要。「青春18きっぷ」だと別に乗車券も必要。そこで下車する客が多数と思ったが、ほとんど降りない。みんな特急券を持っているんだ。進行方向右の海側の窓側の席に移りたかったが、山側の席のままで我慢する。木古内から函館へ向かう車窓は絶景だから、海側の席を確保する事をお勧めする。津軽海峡、イカ釣り船の漁火、函館山。通路向こうの人越しに海を見る。函館山には雲が掛かっている。これでは山の上からの夜景は見られないか。山側を見れば函館江差自動車道の建設が進む。津軽線同様、単線のまま電化された江差線を走り、五稜郭からは複線の函館本線に入り、終着の函館に到着した。プラットフォーム挟んで向かいには、札幌行の気動車特急が待っている。 (つづく)


函館本線 函館駅 (北海道函館市若松町)


特急〔白鳥15号〕 4015M列車 [485系車両] (函館)
いずれも平成20年7月21日撮影