旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

台湾日記 淡水へ

2005-08-02 12:00:30 | 台湾日記

台北大衆捷運 淡水線 淡水站 (台湾省台北縣淡水鎮
民國94年7月16日撮影
MRT Danshui Station, Tamsui, Taipei County, Taiwan
Saturday, 16th July 2005


ホテルを出て、捷運の民権西路站へ向かう。せっかくシャワーを浴びてさっぱりしたが、歩いているだけで汗だくになる。暑いのが嫌ならこの時期の台湾を訪れるべきではない。駅に着き切符を買おうとするが小銭がない。ここの自動券売機ではお札が使えない。近くに両替機があるが、中文表示でよく解からない。英文表示に切り替えて100元札を両替する事が出来た。日文表示も加えて欲しい。あらためて券売機でお札の使える日本は便利なのだと再認識をするが、運賃が高くてお札を使う場合が多いのではないかとも思う。さて、淡水までの切符を買う。45元である。日本の鉄道運賃と比べて格段に安いが、台湾3日目ともなると高く感じる。月台に降りて、淡水行の列車に乗る。車内には立っている人もいて、少し混んでいる。星期六(土曜日)だから休日だろうから、買い物帰りの人達であろう。

列車は地下から地上に出て、高架線を走る。夜市で賑わうという士林は故宮博物院へのバスが出ている。北京市にある旧紫禁城の故宮博物院をまず思い出すが、台北市にもあるのだ。日中戦争、国共内戦をへて、紫禁城の財宝が台湾に運ばれたのである。涼しくなったら、ゆっくりと訪れてみようと思う。したがって今回は行かない。夜市にも行かない。北投に到着。ここからは新北投支線が新北投とを結んでいる。新北投といえば北投温泉である。日本では特別天然記念物である北投石は、ここ北投温泉と玉川温泉(秋田県)でしか産出しない。しかし今回は温泉には行かない。やがて淡水河が車窓に見えてきた。淡水の街はは近い。しかし日没も近い。ホテルでのんびりし過ぎたようである。


淡水站月台より淡水河を望む

列車は淡水に着いた。ここ終点まで利用する人が多い。駅前はおまつりでもあるかのような賑わいである。夕涼みのつもりだったが、やはり暑い。観光地らしく海鮮料理の店や土産物屋が並んでいる。カップルや家族連れにまじって散策する。淡水に行ったら魚丸を食べようと思っていた。魚の練り物で要するにつみれである。スープに入っているそうで、つみれ汁ということか。しかし川沿いの店を見ながら歩いていると、魚丸を串に刺して炙っているおやじさんがいる。日本式の味付けとあり、お好み焼きのソースのようなものを塗り、青海苔がふられて何やら旨そうである。魚丸を焼くおやじさんから1串もらう。20元。思ったとおりの味で旨かったが、胡椒が少々多いようで咳き込む。日本なら傍らでビールも売っているだろうが、ちょっと見当たらない。お国柄の違いだが、簡単に酒類が手に入る日本が良いのか悪いのか。手に入るからといって飲んじゃう自分が良いのか悪いのか。淡水散策はこのくらいにして台北に戻るとする。戻ってビールを飲もう。次第に辺りも暗くなってきた。 (つづく)


淡水より対岸の観音山を望む

台湾日記 再び台北

2005-08-01 12:00:46 | 台湾日記

東呉大飯店(台北市) 民國94年7月16日撮影
Dong Wu Hotel, Taipei, Taiwan, Saturday, 16th July 2005


桃園発15時11分。これまで快調に走ってきた自強號だったが、駅でもないところで停車してしまう。ドア上にあるLEDの表示板には列車から降りないよう案内されている。この自強號の乗降口の扉は知らないが、昨日乗った莒光號(キョ光號、草冠に呂)の扉は手動で、走行中も開放したまま走っていた。家の近くに止まったら降りてしまうのだろうか。手動扉なんて昭和50年代の岩徳線以来乗っていないので懐かしい。徐行で走り始めたが、停車と徐行を繰り返し、なかなか進まない。台湾の街をゆっくり眺めるのには具合がよいが、少々じれったい。やがて元の速度で走り始めたようだが、定刻より随分遅れてしまった模様。大漢渓を渡り、地下区間となり板橋着。大勢乗り込んでくる。定刻の15時32分はとっくに過ぎて発車。そしてダイヤどおりに走れば台北へは15時40分の到着だったが、16時を過ぎてようやく到着した。思いがけずに5時間を超える乗車となったが、この自強號(1016次)の終点は東海岸の花蓮で18時28分到着となっている。台北で下車する客も多いが、乗車する客も多い。まだ3時間弱の旅を続ける自強號を見送り、地下の月台から改札階へと上がっていった。

切符を乗車記念にもらいたいとも思ったが、何と言えばいいのか解からず、そのまま改札氏に渡した。日本であれば無効の印を押してもらえば良い。「乗車記念 使用済」なんて印を用意している会社もある。さて、台鐡からMRTに乗り換えなければならない。構内を右往左往するが、なかなか見つけられない。ようやく案内を発見する。MRTで捜すから見つけにくいのであって、漢字の捷運を捜せば早く見つける事が出来たであろう。台北大衆捷運(捷運)は台北市とその近郊に路線を持っている。運賃は初乗り20元からとすこぶる安い。さっそく今夜の宿の最寄駅までの切符を買う。台北車站-民権西路(20元)。切符を自動改札機に投入し、バーを押して通り、出てきた切符を受け取る。ここは扉が自動的に開く日本式の方が好きですな。月台に降りると、日本の地下鉄のホームさながらである。やって来た車両も同様。連結部にも人を乗せるのは広電を思わせる。LED表示はありがたい。漢字の国は本当に良い。以前乗ったソウルの地下鉄では英語とハングル表示でさっぱり解からなかった。表意文字というのは素晴らしい。

難なく民権西路で下車する。駅はきれいで街にも活気がある。それにしても外は熱い。高雄で列車に乗ってから、ずっと冷房の効いているところにいたので、余計に暑く感じる。駅前のパン屋からは良い匂いがしてくる。何も中華を食べる必要もないが、大して中華らしいものを今日まで食べていない。道端には露天が出ている。本当に活気のある街だ。高雄も活気があったし、台湾中がそうなのか。一昨日は日没後に迷いながら到着したホテルだったが、今日は明るい内に迷わずに到着。既に懐かしい東呉大飯店。1日空けて2度目の宿泊だが、フロントの女性スタッフは常連客に対するかのように接してくれる。嬉しいじゃありませんか。台北での定宿にしようかと思う。他の台北のホテルは知らないけど。

今夜の部屋は一昨日より少し広い。1,960元であった。明かり取り程度の窓がある。外の景色は見られない。それにしてもホテルは清潔で広くて気持ちが良い。さっそくシャワーを浴び、冷房の効いた部屋でくつろぐ。冷蔵庫から黒松沙士(30元)なる飲み物を出して飲む。Dr Pepper のような不思議な飲み物である。飲み物は今ひとつであったが、涼しいホテルの中は天国である。もう出掛けたくなくなるが、ホテルにいたのでは何をしに台湾に来たのやら。先ほど乗って来た捷運で、終点の淡水まで夕涼み(?)に行ってくる事にした。 (つづく)