旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

台湾日記 最終夜

2005-08-03 12:00:40 | 台湾日記

台北大衆捷運 淡水線 淡水站 (台湾省台北縣淡水鎮
民國94年7月16日撮影
MRT Danshui Station, Tamsui, Taipei County, Taiwan
Saturday, 16th July 2005


捷運で台北市内に戻る。淡水-台北車站は50元。車内の座席の配置は複雑で、窓を背にしたものの他に、進行方向、またはその反対向きのものとあるが、何故かボックスシートはない。そして座席は強化プラスチックと思われるが硬くて座り心地はよろしくない。始発駅なので進行方向窓側の席を確保して出発。もう暗くなったので車窓はあまり楽しめないが、淡水河を眺める。暫くして士林の夜市が見える。ここもものすごい人出だ。全く活気のある土地である。日中は暑い事もあるのだろうが。

台北車站に戻ってきた。絵葉書を買おうと思い、台鐡の駅の売店を見てみるが見つからない。高価な台湾土産を扱う店はある。鉄道グッズを扱う店もあった。台湾の古い鉄道写真、地図、切符や記念商品まで、かなりの品揃えである。絵葉書はあったが、一般的なものが欲しかったので止めておく。宮脇先生の本では台湾には鉄道ファンはいないという事だったが、現在はいるのだろうか。それとも日本人などが買っていくのだろうか。結局、絵葉書は地下街の書店で購入。

さて、台湾での最後の晩飯を食べたい。昨日、一昨日と簡単なものばかりである(コンビニ便當、牛肉炸醤麵)。地下街、駅構内と物色するがなかなか決まらない。吉野家もあり、牛丼も食べてみたいと思ったが、酒は無さそうである。とりあえず台湾らしいものを食べたい。捷運で雙連まで移動する(20元)。ホテルの最寄駅のひとつ手前の駅だが、そこからホテルまで食堂を探しながら歩く。どこの食堂に入るか決めるのは苦手で、海外なら尚更である。ガイドブックに掲載された店をのぞいて見るが気がのらない。店の前にテーブルとイスを置いた小さな店舗が多い。冷房の効いた店内で食事と酒を楽しみたいのだが。迪化街という乾物や薬を扱う場所に来る。もうホテルは近く、何も食べないまま帰ってきてしまった。

ホテルの横に麵線の小さな店がある。麵線が何か知らないが入ってみる。おばさんが1人で営業しており、壁に貼られた2種類のメニューから選ぶよう言われる。麵線はメニューには無いようだが、日本語は通じない。メニューを見ても解からないので、実物を見せてもらい、肉饅頭を選ぶ。使い捨て食器に肉饅頭を入れ、何やらソースというかタレをかけ、香菜(だろう)を散らしたものと、魚丸の入ったスープを持ってきた。これで40元である。あっさりした味で香菜だけが南国らしい。おばさんに「謝謝」と日本語で礼を言い、勘定を済ませて店の外に出る。軽食には良いが、夕食には軽すぎる。酒も無かった。7-ELEVENで御飯團(30元)と緑茶(20元)を買ってくる。御飯團とはおむすびである。コンビニと先程の店とホテルは同じ並びだから、再び店のおばさんと目が合う。食事をしたばかりの客がコンビニのおむすびを持っているのだから、多少気まずいが、食い足らないのだから仕方が無い。

ホテルに戻り、冷蔵庫の台湾啤酒(40元)を飲みながら、具に鶏の入ったむすびを食う。緑茶は台湾の黒松の製品で普通の日本の緑茶の味であった。再びシャワーを浴びてきてテレビをつけると、「○曜スペシャル 川口浩探検隊」がフィリピンに行っている。日本のチャンネルではなく、台湾の放送局が日本語音声、中文(繁)の字幕で放送している。内容はともかく実に懐かしい。こうして台北の夜は更けていった。 (つづく)