和歌山市の老舗和菓子店・駿河屋の倒産、全店閉鎖の報は、全国的にはそれほど大きな扱いを
受けなかったかもしれませんが、一部地域において、和歌山市民を震撼させる重大ニュースで
あったことを改めてご報告いたします。
和歌山市を代表する(というか、唯一無二の)和菓子メーカーで、市民がおつとめ品やお土産として
ここのお菓子を使うことは、ごくありふれた日常でした。特に小豆を用いた餡が他の追随を許さない
美味で、羊羹、酒饅頭、朧饅頭、柏餅などが私のフェイバリットでした。「和歌浦せんべい」という名の
卵せんべいも、濃厚な味わいで気に入っていました。
ただ全般値段が高めで、全国展開の菓子店の低価格戦略に押されるなどして、経営が行き詰まった
ようです。しかしたとえば、北海道のお菓子屋さんのレベルの高さ、CPの高さは十分に承知している
わたくしにとっても、こと「煉羊羹」に関しては、駿河屋以上の味に出会うことは今後もないだろうと
思っていて、ここの羊羹が二度と口に出来ないなんて悲しすぎます。
そう、市民の怒りの声は、「なんで突然店舗を閉鎖したの」ってことでして、閉店まで時間があれば、
羊羹などを買いだめできたというんですね。煉羊羹は封さえ開けなければ日持ちしますから、
我が家でも不意の来客に備え、買い置きしていることが多くて、お客さまがなければないで
私の大好物ですから、それはそれでありがたくいただいたわけです。
で、もう二度と駿河屋の羊羹が食べられないと嘆いていたら、押入れに一本、買い置きしたのが
あったんですわ! お母ちゃんの大金星やね! 甘党の方には睡蓮の的、プレミアついてんと
ちゃうかな?
もちろんこれ、私が一番好きな「夜の梅」です。何種類かあった中でも、特にこれが私の
お気に入りなんです。正真正銘の最後、ありがたく泣きながらいただくことになりそうです。
しかし、酒饅頭、朧饅頭などももう一度食べたかったなあ。餡の味が絶妙だったんですよ~
誠に残念!
ハナグモの仲間に捕らえられてしまった子カマキリ。益虫同士仲良くやってほしいところなんだけど、
そうもいかないらしい。
小さな花に陣取る。
キンギョソウの花にも。
白い花の上を泳いでいるかのような子カマキリ。