9月18日(水) 曇り時々晴れ
本日も早朝山上には雲が多め。
先日のような大焼けがあるかもと一瞬期待するも、そこまでは焼けずに終わった。
クロちゃん現場、地元のNさん、東京のOさんと三人で陣取る。お立ち台に上がり、
ポーズをとってくれたがそれだけ。活発に動き回ることはなかった。
その後上部へ移動。ここでも一匹写すのでやっとこさ。地元のKさん、岡山のAさん
も加わり、豪勢なメンツで探索しても、出てこないものは出てこない。
今シーズン、地元のベテラン勢が「空振り」に終わることが多いという。たぶん
その理由の一つは、ナキウサギの出方が従来の経験値では図れない不規則なもの
なので、経験者、素人にあまり差が出ず、むしろ、いつ出てくるかもしれないと
期待しながらあきらめず、一心不乱に探し続けている新参者にこそ撮影チャンスが
生まれているのではなかろうか。熟練者ほどそこまで固執せず、鳴き声を発するまで
おしゃべりをしながら待つこともあり、一瞬のタイミングを見過ごすのではないか。
これまでならナキウサギは、巣穴から出てくると、見晴らしのいい近くの岩の上で
ひと鳴きし、周囲をしばらく警戒したのち、手近な草場で採食、岩上に戻りモグモグ
と咀嚼し、それを何度か繰り返す動きが一般的。この一連の動きの間に、経験者は
ナキちゃんの居場所を定め、ある程度動きを予測し、撮影機会を得るのが、今までの
基本パターン(の一つ)であったと思う。今シーズンはあまり鳴き声を発しない上、
鳴いても採食することなくすぐ引っ込んでしまうので、居場所をなかなか特定できず、
しかも本来なら秋に活発に行う貯食行動をほぼせずに、じ~っと巣穴に引きこもった
まま、地表にお出ましになる時間が極端に少ないのだ。
今シーズンは季節を問わず、このような鈍い動きのまま秋を迎え、さすがに冬を
間近にしたこの季節には動き出すだろうと予想したが、結局、私が滞在中には、
モードが切り替わることはなかった。
午後再びクロちゃん現場へ。引き続き静まり返り、クロちゃんは岩の隙間に
チラッと姿を見ただけ。あまりに暇なので、私の座布団にとまった赤とんぼを
コンデジで撮影しようとタイミングを計ったいたら、すぐ隣でノーマルのオスが
岩上で鳴き始めた。コンデジを片付け、慌てて撮影体制に入ったが間に合わず、
すぐに引っ込んでしまった。この個体は、人がスマホとかいじくりだしたら
出てくるんだよなあ(それも一瞬だけ)。
夕方近くにようやくきれいに晴れ渡り、山も見え始めた。今夜は満月、月見酒と
しゃれこみたいところ、すぐまた雲が多くなり、山は隠れてしまった。紅葉真っ盛り
のタイミングに、山上の天候は不安定になりがちで、山泊での山行を考えていた
方々には、気の毒な方向へシフトしてしまったみたいだ。
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