山グループのメンバーの孫、ショウタ君とタケヒロ君をつれて大峰山に登りました。ショウタ君のジジとタケヒロ君のババも一緒の登山です。
今日もまた晴れ、明後日に帰宅するショウタ君には最後の山です。そのために想い出に残りそうな大峰山を選んだのです。
大峰山と言う名前の山は全国にたくさんあります。三省堂刊行の「日本山名事典」によると47座紹介されていました。
私たちが今日登った広島の大峰山(1050m)はタカ長も若い頃から登っている山で、私たち山仲間では名山として知られています。「芸藩通志」によると「山頂に老樹怪岩あり」と書かれているようです。その怪岩は広島地方では普通に見られる花崗岩ではなくて、輝緑凝灰岩だとも記載されていました。
今日のコースは南側にある別荘地からの単純往復です。コースも単純ですが登り始めたらただ登るだけの山で、アップダウンのある尾根を歩く山ではありません。下の軌跡図を見ると山頂部に上下したところが見られますが、それはぶなの大木を見るために下りただけで、山頂だけの往復なら単純に「登って下りる」だけの山です。
杉や檜の森を抜け落葉樹の尾根を登り、、、、ただそれだけの登山です。
しかし、山頂に立つと360度の展望が待っています。南を見ると広島湾の海、北を見ると残雪の県境の山。
この山のこの岩の上に立つと「山に登った」と実感できるのです。
私たちはその山頂に立つ前にブナの大木を見に行きました。
この大峰山にもかつてはブナの森でおおわれていたのでしょうが、今はほとんどその姿を見ることが出来ません。このブナを見て想像するだけです。
全国にはこれより大きなブナはたくさんあるはずですし、広島県北の山にもかつてはブナの大木がたくさんありました。しかし、いまは多くのブナが伐られて往時をしのぶことができる山はほとんどなくなっています。
このブナは直ぼくではないので命を永らえたのでしょう。ブナの木といえば無用の大木と思われた時代があったようですが、そのブナを伐って杉や檜を植えて、、、、、そのためチョッと雨が降ると各地に水害をもたらせているのはご存知の通りです。ブナの木は「緑のダム」と言います。そのことを重く考えてブナの木を残しておれば水害の数は劇的に少なくなっていたはずです。いまさらぼやいても仕方ないことですが、、、、、タカ長が若い頃歩いた県北のブナの森の素晴らしさを思うとつい愚痴りたくなるのです。
今日の軌跡です。右は時間軸。頂上でのんびりとタカの渡りを見ていましたから上下動ナシ、長時間のんびりしたことがシッカリと記録されています。
この間に西に渡るハイタカが16羽、東に渡るノスリを3羽見ました。すべて目視できるものばかりです。
タカ長観察地で双眼鏡を覗きながらタカを探すのは視力が怪しくなったタカ長にはつらいものがあります。毎日山頂で観察することはできませんが、黙って座っていたらタカのほうが視野に入ってくれる観察は魅力的、できるだけ行ってみたい気分になっています。