★日本の総理。
さて、ようやく日本の総理は、総理を先祖に持つ世襲総理の呪縛から、解き放たれることになる。まさに呪われた金縛りにあったような日本の政治だった。
思い出すだに、安倍、福田、麻生、鳩山の4代続いた世襲政治は、苦々しい。
世襲政治の本質は、苦労知らずの八方美人政治、床の間を背にして、高級会席の飯の食い方はうまいが、刺身は切り身で海を泳いでいると思っている節がある世間知らずの坊ちゃん。
菅直人が今日、天皇陛下から総理に任命され、正式に菅政権がスタートする。
★菅内閣の顔ぶれを見ると、世襲は2人しかいない。
一人は、女性との乱れた関係がバレた、国家公安委員長の中井だが、父は社会党の代議士、そしてもう一人は防衛大臣の元自民党・北沢だが、父は県会議員だった。
これが自民党になると非世襲を見つける方が難しくなる。
他方、民主党の執行部は枝野を始めとして非世襲だ。やはり世襲でない政治家にパワーと土性骨が感じられる。
今の自民党執行部を見ると、谷垣、大島、石破、川崎、河野と、ことごとく2世、3世の世襲であり、その他、中堅若手議員も世襲が圧倒的に多い。やはり世襲議員は貴族化して育ちの良さはあるが、どこか致命的に間が抜けているところがある。欧米の政治家のしたたかさは非世襲によるものであり、反面、世襲の漫画性は北朝鮮の金ファミリーに見られる。
さて菅直人、雌伏30年、内閣と党人事を見ると、良く練っている。官房副長官に古川と福山を抜擢し、代わりに霞ヶ関の代理人、松井孝治をはずしたのは菅と仙谷の鋭さを示している。中国共産党が菅を指して、「日本で平民の総理が現れました」。おいおい、平民という言葉は死語だぞ。共産党にとっては共産貴族と平民だろうが。
川柳、「熱カンの徳利をつまんでカンやよし」。
★民主党とパリ。
反小沢系の議員が本音を漏らした、「パリ解放だ」。
小沢と小沢党はパリを占領した、ヒットラーとドイツ軍だったそうな。その暗い重石が取れて、パリの空が明るくなったそうな。言い得て面白い。
じゃあ、鳩山は何だったのか。日独伊・三国同盟を締結した名門貴族・近衛家の近衛文麿ということか。
★小沢ドクロ城。
ドクロ城は、あっけなく落城の狼煙を上げたようだ。
小沢の周りには、尻をからげた山賊は多いが、一騎当千の晴れ武者がいない。これだけ小沢ドクロ城が菅直人によって武装解除をやられたら、再起は不可能だと見ていい。
一方、好き嫌いは別にして菅直人の周りに、これほどのスター政治家が集まれば、小沢党との正面激突にも恐れを抱くものではない。小沢党が民主から分裂して、自民党と組む動きになっても、小沢のダーディー・イメージを嫌い、合流の動きにはならない。
さて、今年の2月初め、小沢の不起訴が決まった瞬間、ドクロ城を見やりながら、赤坂見附の階段を降りていったのは、まだコートがいる寒い日だった。その時に思ったことは、「悔しさがないと言えば嘘になる。しかし落胆したかといえば、そうではない。一敗地にまみれても、闘う意志があれば、超えられる架け橋は、どこかにある」。
ドクロ城との攻防戦は、事実上、今日で終わった。
★英国。
ハモンド運輸相は、英国鉄道の事業の見直しを明言し、日立製作所の「インターシティー・エクスプレス(高速鉄道)」1400両の1兆円ビジネスが破棄されるおそれが出てきた。 「労働党政権は、税金が無限に入ってくると信じていたようだ。キャメロン政権は財政赤字を減らすために歳出削減を進める」。日立には残念だが、100%キャンセルということでもないだろう。それよりも日本も財政再建を見習え。
★英国のキャメロン政権。
キャメロン政権の最大の課題、英国は今年1560億ポンド(約20兆4600億円)に達する財政赤字に陥っているが、これを今後5年間でゼロにする計画だという。
英国は、欧州でも最悪レベルの財政赤字を抱えるため、キャメロン首相はすでに自身の給与を5%減らし、14万2500ポンド(約1900万円)に下げた。また、官僚の給与アップの凍結や人員削減、ボーナスカットなどを次々に実施している。
日本は900兆円の大借金を抱えている。これは世界第一位の不名誉な記録だ。この大借金で外国人の子供への高額バラマキ(今年15万6千円、来年は31万円になる)をやっているのだから、日本は国家破綻へまっしぐらだ。
民主党よ、我々の税金を返せ。
★広島に口蹄疫?
宮崎の口蹄疫は韓国人研修生が原因だったように(既述)、広島の口蹄疫騒ぎも韓国人が関係していた。
広島県は6月7日、広島県庄原市で鼻の周囲にただれなどの症状がある牛1頭が見つかったと発表した。そして検体を動物衛生研究所(東京)に送り、調べて貰った所、シロだと判明した。とりあえず良かった。
さて広島には韓国の領事館がある。韓国はO型口蹄疫の発症国であり感染国なのだが、6月初めに韓国から広島県へ畜産視察団が来ていたという。そして広島の畜産農場は、韓国からの畜産関係者の視察を受け入れたらしいが、宮崎のように痛い目にあわないと分からないということか。
宮崎の畜産は事実上、壊滅した。
(ムラマサ、鋭く斬る)