★半沢直樹
9・22の半沢直樹、最終話。
同僚の許されざる裏切りは許されるのか。
結論から言えば、有り得ない、の一言。
だから昨日の最終話は、サラリーマン社会においてはファンタジーでしかない。
また、大企業上層部の不正が発覚しても、取締役会であのように次長クラスが直接糾弾することなど有り得ないし、実際には、裏の話し合いで決着がつき、表向きは穏便に処理されていく。ましてやメガバンクの不正融資ともなれば、金融庁の査察が厳しく、へたをすれば業務停止、企業イメージが大きく損なわれる。だから表のバトルはやらない。
その結果どうなるかといえば、あの悪役常務は退任、子分の部長は退職、半沢直樹について言えば、子会社への出向は妥当、それが片道切符かどうかは、本人の実力と運次第ではないか。
そしてドラマの内容について言えば、ルール違反の又貸しが3千万円とか、累積赤字が1億円とか、金額が小さすぎてリアル感が無いのが、少しがっかり。現実のバブル世界は、料亭の女将であった尾上縫などは、長銀などのメガバンクから百億円単位で借りて、数千億円のカネを動かしていたのだから驚く、その結果、バブルの泡と消えたのだから、半沢直樹のメガバンクの不正融資ドラマは、現実世界に負けている。
★玉頭の歩
子供相手に将棋を指した。
力差は明らか、でも容赦はしない、
左右から相手の駒を剥ぎ取って行く、次第に下手の玉は追い詰められる、万策尽きたか、さてどうする、ギブアップか降参か、上手の駒は全軍躍動して、獲物を追い詰めていく、舌なめずりをしながら。
子供は一瞬、身体を強張らせたが、ゆっくりと右手を伸ばし最後の歩を指に摘むや、玉の頭にピシリと打った。その瞬間、上手である私の胸は動揺した。もはや戦いにもならぬのに、最後の歩を、玉を守るかごとく毅然と打ち放ったのだ。
己(おのれ)の身を捨てて、大切なものを守る、損得ではない、そういうシーンが人生にあって良い。
★お知らせ。
ちょっと多忙につき、10月中旬頃まで記事のアップが少なくなります。
なるべくアップしますが、お知らせまで。
(じゅうめい)