★シンガポール騒動。
フ~ン、会談というより騒動でしたね。
また面白いのは、立場によって会談の見方が全く異なるということ、表に出て来るマスコミのコメントは概ね肯定論ですが、30日、60日経てば、白も灰色になって、そして黒になる。
会談後に米国ABC放送の単独インタビューに応じたトランプが吐露したように、「1年後、私(トランプ)の判断は間違っていたと非難されるかも知れない」と答えたのは、意味深です。
さて、トランプが車から降りて、会場のホテルに入るまでの間、不機嫌な顔をしていたのも、会談が終わって見れば合点がいった。
つまり会談前の予想通り、非核化は絵に描いた餅に過ぎなかったことがはっきり分かった。CVIDの4文字はどこに消えたのか。
トランプ大王とトン豚の合意署名のやりとりは、
トン豚、「核廃棄は無理ニダ」
トランプ、「努力はできないか」
トン豚、「努力はする」
トランプ、「オーケー!素晴らしい。マイ・フレンド」
つまりトン豚は、頑張ります、と言っただけだし、トランプはそれでいいとウインクしただけ、やっぱり田舎のイカサマ賭博でしたね。(笑)
そもそも、このブログで何度か述べたが、仮にトン豚が核廃棄を考えたとしても、北朝鮮の軍は決してそれを受け入れることはできない。
先軍政治を標榜する北朝鮮において、軍に武装解除せよと迫る指導者がいるとすれば、その指導者は暗殺かクーデターの対象になる。
(会談後のトランプの会見について、気になったこと)
米国の学生ワームビアが北朝鮮で植物人間になり、米国に戻された直後、死亡した事件について問われたトランプは、「米国と北が友好関係にあったら、ワームビア事件は起きなかっただろう」と述べ、一切北朝鮮を批判しなかった。
つまり、ニワトリが先か、卵が先かの禅問答にしてしまったトランプの御都合主義。
北朝鮮の人権問題について問われたトランプは、
「時間がなかったので合意文に書かなかった」?(笑)
急なアポでの会談じゃあるまいし、長い時間と莫大なカネをかけ、水面下での事前交渉は嫌になるほどやり、豊富なスタッフを抱えていながら、時間がなかった?
こういう言い方は詐欺師かイカサマ賭博師の言いぐさですね。
さて、焦眉の日本人拉致問題を問われたトランプは、
「拉致問題は提起された」と述べただけ。
どういう議論がされ、トン豚の反応はどうだったか、何も説明しなかった。
これはトン豚との会談では提起もされなかったし、議論もされなかったということです。提起はスタッフの事前交渉で為されたが、北の回答は、「拉致問題は解決済みニダ。だから会談で議題にすることは許さないニダ」で一蹴されたということです。
ですからトランプも安倍さんも真っ赤な嘘をついたということです。
厳密にはトランプは嘘をついてないかも知れませんね。なぜなら事前交渉で提起したことは間違いないでしょうから。真っ赤な嘘は安倍さんだけですね。(笑)
現時点での分析として、
「トン豚は急ぐ必要はない。トランプは長くてあと6年半、短ければ2年半で終わりだが、トン豚は一生、北朝鮮を支配する」
このままでは、トランプの再選は年齢的にも人気的にも、厳しいと思います。
だとすると、あと2年半しかない。
だからトランプは会見でしきりに訴えていたことは、
「皆さん、科学的に、繰り返しますが科学的には、核の解体廃棄は時間がかかるんです。何年もかかるんです。だから今すぐ、という訳にはいきません」
だから言ったでしょ。北の核兵器を米国へ運び出せばいい。運んでから時間をかけて解体すればいい。過去の核軍縮において養った、核兵器の解体ノウハウを米国は持っている。
余談)
日テレの女と男の同時通訳は、ひどかった。
あれじゃ、日本語通訳なしで、トランプの英語だけを流した方がまし。
トランプの英語は分かりやすいし。
対して、NHKの2名の女性同時通訳者は優秀でしたね。
NHKはプロとしての仕事はすごい。NHKの存在価値ですね。
★みずきさんの嫌韓宣言。
北朝鮮の核を解体し、検証する為の具体的な方法やタイムテーブルを作ることは不可能である。
非核化の象徴的な爆破ショーや、北との終戦宣言など、安易な物しか生み出さず、トランプとキムは、政治ショーに没頭するだろう。
キムにとっては、トランプに会っただけで目的の大部分を成し遂げたことになる。
会談後の最大の変化は、朝鮮半島の未来について、中国、韓国、日本などの関係国の間で様々な駆け引きが始まったという点である。
次にシンガポール会談について要約する。
1)戦争でしか為しえない核廃棄は対話では可能にはならない。
できることは爆破ショーだけである。
2)キムが体制保障を得るのは不可能である。
得ようとすると、その過程で多くのものを米国に与えなければならない。
北の軍部も中国もそれを許さない。
3)キムの本当の狙いは制裁解除と米韓同盟の解体である。
そういう雰囲気を醸成するために、終戦宣言と平和協定の締結を推進するだろう。
4)トランプは交渉という名のショーが好きであり、在韓米軍に執着がないので、将来的には在韓米軍を撤退させ、北朝鮮の協力を求めるかもしれない。
在韓米軍の撤退には、ムン赤瓦台と中国が同意するだろう。
日本が反対しても問題にはならない。
5)在韓米軍の撤退は、核の傘の廃止、韓米同盟の弱体化へ自然とつながっていく。
そして留意すべきは、トランプもポンペオも、北朝鮮の非核化ではなく、朝鮮半島の非核化と言い始めたことである。
結論)
今回のシンガポール騒動で最も大きな被害をこうむるのは、孤児になるかも知れない韓国である。
なぜなら時間の経過と共に明らかになるシンガポール騒動の失敗は、逆説的に朝鮮半島の統一を推進するかも知れず、その統一は韓国の消滅によって生まれることを意味する。
それを一言でいえば朝鮮半島の赤化統一、あるいは北朝鮮主導の朝鮮連邦の樹立である。
(じゅうめい)