今回はNゲージ中古モデルの掘り出し物から。
ある年代には有名だった割にこれまで私も触れた事のないモデルです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/79/9052d49097780e46b342ea9e7f2e3aef.jpg)
PECOのLMSジュビリータイプの4-6-0蒸気機関車。
おそらくこれを覚えているか知っている人は少なくとも40年以上のキャリアを持つNゲージャーでしょう。
Nゲージの揺籃期だった1971年暮れ頃、PECOの輸入代理店でもあるTMSこと鉄道模型趣味の機芸出版社がNゲージの普及を目指して発売した蒸気モデルです。
何しろこの当時日本形の蒸気はKATO(関水金属)のC11とC62のみ(C50は既に生産中止でした)
ラインナップ上でちょうどこの時期は手頃な中型蒸機が存在していませんでしたからディテーリングを外せば大正期のテンダー機に見えない事もないジュビリーを出す意義は大きかったと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/0b/178b68a16cec33e05a89eb9b59d98ba3.jpg)
ですがこの機種については知名度の割に専門誌で取り上げられる事の少ないモデルでもあります。
これは推察ですが当時唯一の鉄道模型専門誌が輸入・販売していた事から他のメーカーの手前あまり大っぴらに宣伝できなかったのではないかと思います。
ましてどんなに物が良くてもあまり褒めると我田引水に取られかねない恐れもあったでしょうし。
実際、当時のTMSのバックナンバーを見てもこのモデルの紹介、特に走りについての記述は殆ど書かれていません。
なにしろ本機について一番まとまった記事が72年3月号で「ジュビリーを日本型フリー蒸気に改造する」と言う位です。
改造記事なので一度分解する必要上モデルの構造についてはよくわかるのですが…
そのジュビリーを大宮の某ショップの店頭で見つけたのですから手を出さない訳に行きませんでした。
いつもの様にもちろん安さも決め手だったのですが(汗)
帰宅後早速走らせてみました。
このモデルはブランド名こそPECOですが実際にはイタリアのリバロッシに外注した物です。
リバロッシと言えば当時アーノルドに並ぶ世界的なブランドですので走りについては折り紙つきの筈です。
走り初めこそ引っ掛かりが合ったのですがひとたびギアの辺りが付いてくると信じられないほどのスムーズな走りを見せました。
40年前の超が付く中古モデルとしてはこれは異例な事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/c2/13aaef588004b2149829df8d132b87d4.jpg)
動力は3軸のテンダーにモータを内蔵したテンダードライブですが実に滑らかです。機関車部は動力に押されて走る形になるのですがロッドを空回りさせるだけでなくきちんと車軸にギアを噛ませてロッドの引っ掛かりを防ぐ機構になっています。
恐らくロッドの引っ掛かりのトラブルは皆無でしょう。
もちろん「テンダーに押されている」感は全くありません。
このスムーズさがこのモデルの最大の特徴であり美点であると断言しても良いでしょう。
この走りに比べたら後から出たTOMIXや中村精密のテンダードライブ機が一種の欠陥品に見えてくるくらいです。
この走りを楽しんでいるうちにこのロコが外国型である事をしばしば忘れてしまいます。
逆に言えば走りの良さは国境を超えるという事なのでしょうか。
それを差し引いても外国型のトレードマークとなる一部のディテールを撤去するだけでも「大正期の輸入機」で通用しそうな端正なプロポーションは持っていると思います。
いずれにせよこれは結構な掘り出し物でしたし、この間から入線しているMODEMOのスハ32や古くから出ているのに適当な牽引機に恵まれないKATOのオハ31系にはよく似合う蒸気と言えます。
ある年代には有名だった割にこれまで私も触れた事のないモデルです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/79/9052d49097780e46b342ea9e7f2e3aef.jpg)
PECOのLMSジュビリータイプの4-6-0蒸気機関車。
おそらくこれを覚えているか知っている人は少なくとも40年以上のキャリアを持つNゲージャーでしょう。
Nゲージの揺籃期だった1971年暮れ頃、PECOの輸入代理店でもあるTMSこと鉄道模型趣味の機芸出版社がNゲージの普及を目指して発売した蒸気モデルです。
何しろこの当時日本形の蒸気はKATO(関水金属)のC11とC62のみ(C50は既に生産中止でした)
ラインナップ上でちょうどこの時期は手頃な中型蒸機が存在していませんでしたからディテーリングを外せば大正期のテンダー機に見えない事もないジュビリーを出す意義は大きかったと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/0b/178b68a16cec33e05a89eb9b59d98ba3.jpg)
ですがこの機種については知名度の割に専門誌で取り上げられる事の少ないモデルでもあります。
これは推察ですが当時唯一の鉄道模型専門誌が輸入・販売していた事から他のメーカーの手前あまり大っぴらに宣伝できなかったのではないかと思います。
ましてどんなに物が良くてもあまり褒めると我田引水に取られかねない恐れもあったでしょうし。
実際、当時のTMSのバックナンバーを見てもこのモデルの紹介、特に走りについての記述は殆ど書かれていません。
なにしろ本機について一番まとまった記事が72年3月号で「ジュビリーを日本型フリー蒸気に改造する」と言う位です。
改造記事なので一度分解する必要上モデルの構造についてはよくわかるのですが…
そのジュビリーを大宮の某ショップの店頭で見つけたのですから手を出さない訳に行きませんでした。
いつもの様にもちろん安さも決め手だったのですが(汗)
帰宅後早速走らせてみました。
このモデルはブランド名こそPECOですが実際にはイタリアのリバロッシに外注した物です。
リバロッシと言えば当時アーノルドに並ぶ世界的なブランドですので走りについては折り紙つきの筈です。
走り初めこそ引っ掛かりが合ったのですがひとたびギアの辺りが付いてくると信じられないほどのスムーズな走りを見せました。
40年前の超が付く中古モデルとしてはこれは異例な事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/c2/13aaef588004b2149829df8d132b87d4.jpg)
動力は3軸のテンダーにモータを内蔵したテンダードライブですが実に滑らかです。機関車部は動力に押されて走る形になるのですがロッドを空回りさせるだけでなくきちんと車軸にギアを噛ませてロッドの引っ掛かりを防ぐ機構になっています。
恐らくロッドの引っ掛かりのトラブルは皆無でしょう。
もちろん「テンダーに押されている」感は全くありません。
このスムーズさがこのモデルの最大の特徴であり美点であると断言しても良いでしょう。
この走りに比べたら後から出たTOMIXや中村精密のテンダードライブ機が一種の欠陥品に見えてくるくらいです。
この走りを楽しんでいるうちにこのロコが外国型である事をしばしば忘れてしまいます。
逆に言えば走りの良さは国境を超えるという事なのでしょうか。
それを差し引いても外国型のトレードマークとなる一部のディテールを撤去するだけでも「大正期の輸入機」で通用しそうな端正なプロポーションは持っていると思います。
いずれにせよこれは結構な掘り出し物でしたし、この間から入線しているMODEMOのスハ32や古くから出ているのに適当な牽引機に恵まれないKATOのオハ31系にはよく似合う蒸気と言えます。