光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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秋葉の戦利品から「LITTLE PEOPLE IN THE CITY」

2020-02-20 05:37:15 | 書籍
 先日の上京の折に某中古鉄道模型店で見つけた古本から。
 物は洋書の写真集なのですが、わたし的になかなか面白かったので紹介させて頂きますw。

 「LITTLE PEOPLE IN THE CITY」
 直訳すると「街中の小さな人々」とでも言いましょうか。

 (恐らく)1/87スケールの鉄道模型用フィギュアを使って「1/1の世界に紛れ込んだ1/87の人々」のミニシーンを写真集にしたものです。
 こう書くと単なる模型の写真集の様ですが、通しで読むと一般の読者が読んでも思わずニヤリとするシチュエーションが並んでいてなかなか楽しめました。

 幾つか例を挙げるとカタツムリの殻に落書きする不良、道端の1/1の犬のフンの周りに立入禁止の囲いを引き回すパトカーと警官、路上の水たまりの中でプカプカ浮いている水着姿の子供などなど。
 現実の事物とフィギュアのミニチュアの世界との出会いをこんな風にカリカチュアして見せた写真集というのは結構魅力的ではあります。
 どうかするとこういうのをレイアウトとかインテリアなんかで試してみたくなりました。

 (なお、一部に残酷描写や18禁カットもあるので誰にでもお勧めというわけにいかないのですがw)

 これらのミニシーンは彼の地で鉄道模型用として普通に市販されているであろう、例えばプライザーあたりの市販フィギュアではないかと思われます。
  実際この手の人形メーカーのカタログを見ると「まさかこんなのまで!」と驚かされるくらい様々な人物、職種やポージングの人形が製品化されていてこんな写真集が成立するくらいのボリュームを持っていることに驚かされます。

この写真集には鉄道の登場するカットは全くありません。にもかかわらずこれだけ豊かなミニシーンが作れる、撮り手であるカメラマンのセンスとセレクトでこれだけの物が出来てしまうのですから欧米のジオラマ文化の層の厚さを感じずにはいられません。

 (これは同時にレイアウトを中心とした鉄道模型の普及ぶりも関係はしていると思いますが)

さて、そんな訳で本書に興味を持ったのでネットで感想などを検索してみたのですが、その中で「ミニシーンを通して文明批判をl試みている」といった性質の評論に当たったのには上記のような無邪気な感想を書いた身としては少し困りましたが(汗)