光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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5月4日でDD54のはなし

2022-05-04 05:58:24 | 車両・ディーゼル機関車
 日付絡みの形式こじつけネタ。
 昨年の5月4日はC54でしたが今回は「DD54」をば。

昨年も書きましたが「54」の型番の付いた機関車は不幸の星の元に生まれたのではないかと思えるほど残念な一生を終えるロコばかりでした。
 DD54も例外ではなかったわけですが、反面、ファンの間で実車の人気があると言う点では他の機種ほど不幸でもなかった気がします(あくまで模型での話ですが)

 山陰方面の無煙化のスターとして企画されたDD54は変速機に新機軸を打ち出しDD51の3速に対し4速の変速機を装備して登場しました (クルマの世界に例えると「3速ATよりも4速ATの方が高性能に見える」と言うのに近い)

 ですがこの新基軸が結果的にDD54の運命を変えてしまった様な気がするのも皮肉です。設計のミスか、製造上の問題かともかく近代型DLのなかでDD54は変速機や動力伝達系統で高い故障率を記録。
 何しろ走行中にドライブシャフトが線路の上に落ちてしまうなんてトラブルもあったくらいです(またクルマの例えになりますが、同時期に日産のマイクロバスが走行中に折れたドライブシャフトが道路に刺さりクルマが転倒、犠牲者を出したことがありますからこのトラブルがいかに深刻かお分かり頂けるかと)

 そんなこんなでDD54の活躍期間は近代型DLの中でも短いもので、あっさり後任のDD51に取って代わられてしまいました。

 とは言うものの、模型の世界ではDD54が故障しやすいなんてことはなく、それどころか学研の「タイプ」を含めると都合4社以上のメーカーで競作される人気モデルとなっています。
 やはりヨーロッパの機関車を思わせるモダンなデザインと佇まいが今でも人気を呼んでいるのではないかと思います。
 個人的な推察ですが、今NゲージのDD54を買っているユーザーの大半が実車を見た事がないのではないかと。かく言うわたしもそのひとり汗

 ですが模型としてのDD54は微妙な仕様違いまでも律儀にモデル化されている上に、オレンジ色の車体がブルトレにも旧客にも合うフレキシビリティを持っているので結構使いでのいい機関車の一つではないかと思います。
 (そういえば以前、DD54の牽くOE88なんていう夢編成もやったことがありますが実車でも一度見てみたい組み合わせではありました)