今年の問題は、淡泊であること、これは同じ状況の問題を箇々彼処に使っていること、
ほぼ過去問と同じ表現を使うなど、工夫が見られないなどの、本試験でした。
業法などは、前半のチームと後半のチームが別に動いているような感じまでします。
もちろん、中には良い問題もたくさんアリます。
そして、今回は問7の肢3も正しいとなって、正解がなくなるのではないかということを話しましょう。
実は、昨年も、1問ありました。問44のクーリングオフの問題で本当は、正解は2つあったはずなのです。
試験管理員会に、質問をしましたが、その後音沙汰なしです。
問題を作るときに参考にした規則自体がもともとおかしいのですが・・・。
さて、今回はというと、以下の問題です。
・・・・・・・・・・・・・・
3 請負契約の目的物に瑕疵がある場合、注文者は、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けていなくとも、
特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。
・・・・・・・・・・・・・・
どの予備校も肢3は×誤りとして、これを正解肢としています。
みなさんは、各予備校とか市販問題集のこの部分の解説をしっかり読んでくださいね。
実力ある学校かどうか、わかります。
では、チョット問題にケチをつけましょう。あまりしたくないのですが、ここ最近多いです。
何が問題かというと、この問題文の表現(文末の部分)なのです。
教える側からすると、このような表現は絶対に使いません。法律的にしっかり教えますから。
だから、しっかり勉強した人ほど(昨年も問44では、優秀な生徒が悩んだと言っていましたので)悩んだと思います。
判例もみてください。平成9年2月14日判決です。
・・・・・・・・・・・・・・
請負契約の目的物に瑕疵がある場合には、注文者は、瑕疵の程度や各契約当事者の交渉態度等にかんがみ
信義則に反すると認められるときを除き、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けるまでは、
報酬全額の支払を拒むことができ、これについて履行遅滞の責任も負わない。
・・・・・・・・・・・・・・
これを参考にしてますね。では、なににケチをつけられるのか。
実は、代金全額の支払い義務自体はあるわけです。特段の事情(世の中なにがあるかわからないということ)があれば、もしかしたらないこともあるかも知れませんね・・・。
判例の事情とは、ちょっと違いますが・・。
判例も、全額の支払い義務はあるが、同時履行の抗弁権があるから、支払いを当面拒否できるだけなのです。
だから、支払うことは免れず義務ですから、正しいともいえませんか。
同時履行の抗弁権を行使するのか否かは、注文者の自由ですから。抗弁権を行使しないのなら、全額支払わなければいけないでしょう。
この問題だと、×(誤り)として読もうと思うと、支払い義務自体がないからだ、とも読めることになりませんか。
作問者は、判例を見てきっと拒むことができるので、支払わなくても良いことだ、とざっくり解釈したのかもしれません。
でも、問題文はやはり「拒むことができない」としてほしかったと思います。これで正々堂々×とできますから。
解くときに、私もだいぶ悩みました。とにかく、義務があることとそれを拒むことができることとは全く別なのです。
試験委員の方に、問題文は判例に近い形で作るように、勝手に表現を変えないように、切にお願いします。
試験委員の方へ、この問題を宜しく検討お願いします。
では、また。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※いろいろご迷惑をおかけしております。何かありましたら、お問い合わせは、下記にお願いします。よろしくお願いします。
オフィス高橋 タクト研究所 高橋克典
アドレス:taktsoccer@yahoo.co.jp
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ほぼ過去問と同じ表現を使うなど、工夫が見られないなどの、本試験でした。
業法などは、前半のチームと後半のチームが別に動いているような感じまでします。
もちろん、中には良い問題もたくさんアリます。
そして、今回は問7の肢3も正しいとなって、正解がなくなるのではないかということを話しましょう。
実は、昨年も、1問ありました。問44のクーリングオフの問題で本当は、正解は2つあったはずなのです。
試験管理員会に、質問をしましたが、その後音沙汰なしです。
問題を作るときに参考にした規則自体がもともとおかしいのですが・・・。
さて、今回はというと、以下の問題です。
・・・・・・・・・・・・・・
3 請負契約の目的物に瑕疵がある場合、注文者は、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けていなくとも、
特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。
・・・・・・・・・・・・・・
どの予備校も肢3は×誤りとして、これを正解肢としています。
みなさんは、各予備校とか市販問題集のこの部分の解説をしっかり読んでくださいね。
実力ある学校かどうか、わかります。
では、チョット問題にケチをつけましょう。あまりしたくないのですが、ここ最近多いです。
何が問題かというと、この問題文の表現(文末の部分)なのです。
教える側からすると、このような表現は絶対に使いません。法律的にしっかり教えますから。
だから、しっかり勉強した人ほど(昨年も問44では、優秀な生徒が悩んだと言っていましたので)悩んだと思います。
判例もみてください。平成9年2月14日判決です。
・・・・・・・・・・・・・・
請負契約の目的物に瑕疵がある場合には、注文者は、瑕疵の程度や各契約当事者の交渉態度等にかんがみ
信義則に反すると認められるときを除き、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けるまでは、
報酬全額の支払を拒むことができ、これについて履行遅滞の責任も負わない。
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これを参考にしてますね。では、なににケチをつけられるのか。
実は、代金全額の支払い義務自体はあるわけです。特段の事情(世の中なにがあるかわからないということ)があれば、もしかしたらないこともあるかも知れませんね・・・。
判例の事情とは、ちょっと違いますが・・。
判例も、全額の支払い義務はあるが、同時履行の抗弁権があるから、支払いを当面拒否できるだけなのです。
だから、支払うことは免れず義務ですから、正しいともいえませんか。
同時履行の抗弁権を行使するのか否かは、注文者の自由ですから。抗弁権を行使しないのなら、全額支払わなければいけないでしょう。
この問題だと、×(誤り)として読もうと思うと、支払い義務自体がないからだ、とも読めることになりませんか。
作問者は、判例を見てきっと拒むことができるので、支払わなくても良いことだ、とざっくり解釈したのかもしれません。
でも、問題文はやはり「拒むことができない」としてほしかったと思います。これで正々堂々×とできますから。
解くときに、私もだいぶ悩みました。とにかく、義務があることとそれを拒むことができることとは全く別なのです。
試験委員の方に、問題文は判例に近い形で作るように、勝手に表現を変えないように、切にお願いします。
試験委員の方へ、この問題を宜しく検討お願いします。
では、また。
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