ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

南郷太郎を調べに

2018年12月01日 21時50分45秒 | 田村一二

南郷太郎の『仔鹿と少年』を読んでみたいとおもったが、しかし、一碧文庫にあるものはきれいなもので、それをコピーなどしてしまうと、当時の紙の質の問題もあるので、本が台無しになってしまうことが危惧された。

一碧文庫に本の保管をお願いして、帰ってから検索で調べると、所蔵している大学があったので、借りようと手続きをした。しかし、貸し出しは断られたのだった。国会図書館にはデジタル化されたものがあるので、閲覧と必要な箇所のプリントアウトで対応しようと思った。時間がとれずにいたが、ようやく12月に入った今日(土曜日)、行くことが出来た。今日の国会図書館での作業では、考えなければならないことがでてきた。まだ、整理が出来ていないので、別に書いてみたい。

ちょうど、国会図書館では、「開館70周年記念展示 本の玉手箱」(国立国会図書館70年の歴史と蔵書)が開催されていたので、のぞいてみた。夏目や樋口の帝国図書館についての言及や、保管している美装本、「君たちはどう生きるか」「アトム」「アンパンマン」などの初版本などが展示されていて、興味深かった。学生さん達もいってほしいものだと思った。


戸村逸二に続いて・・・南郷太郎?

2018年12月01日 20時21分20秒 | 田村一二

「両刃斬撃」のドタバタがあって、11月10日には次の青山塾の講義があった。その準備のために担当のTさんとやりとりをしていたときのことである。ショートメールで突然・・・・。

「ところで、南郷太郎は田村一二のペンネームですか?」との問いが・・・「南郷太郎著で『仔鹿と少年』という本が一碧文庫なるんですが、大雅堂からの出版です」と続く。

「田村一二の年譜に『子鹿物語』というのがあって、見たことはないです。もしかしたら、それ? でも、南郷太郎ですか? 俊樹さんが写真を雑誌に発表されたいたときは南郷俊樹という名前をつかっていたことはありましたが、南郷太郎は知りませんね。出版年は?」

「昭和23年5月5日です・・・」

「とにかく次の講義の時に見せて下さい」。そう言うと、僕の頭はぐるぐる回り、それにつれて目も回りそうになった・・・「南郷太郎!」

11月10日、講座の前に、とにかく『仔鹿と少年』の本を見せてもらった。「あとがき」をみると、伊丹万作の家にあったマジョリー・キンナン(新居格訳)『ザ・イアリング』を貸してもらって読んだところおもしろく、児童読み物にしたいとうことで訳者に断りを入れて製作したとあった。戦後初期の1948年に大雅堂から出版されていた。これは、田村一二の手によるものであることは明らかだった。そのとき居合わせていた、田村俊樹さんは「僕は知ってたよ。南郷太郎の話は、おやじから聞いていた」とぽつりといった。



「両刃斬撃」(京都日出新聞、1941年2月9日~2月20日 全10回連載)

2018年12月01日 10時51分13秒 | 田村一二

日出新聞に連載された「両刃斬撃」は10回。日時と表題は以下の通り。

 昭和1629日(日) 両刃斬撃1  社員は旅行する/昭和16210日(月) 両刃斬撃2  家庭は涼しい昭和16211日(火) 両刃斬撃3  人間は煙る昭和16214日(金) 両刃斬撃4 先生と言はれる程の馬鹿でなし昭和16215日(土) 両刃斬撃5 息子の會/昭和16216日(日) 両刃斬撃6 子供を着る昭和16217日(月) 両刃斬撃7 地獄の門は狭い昭和16218日(火) 両刃斬撃8 先生は逃げる/昭和16219日(水) 両刃斬撃9 代用教員昭和16220日(木) 両刃斬撃10 子供部隊

これらの翻刻には苦労した。目がしょぼしょぼになった。いろんな方にお世話になった。『障害児教育史研究―史料と論究』第2号に掲載したい。