平等院は25日、明治後期の修理時に流出したとみられる鳳凰堂(国宝)の天井板が見つかり、菩薩像が描かれているのを確認したと発表した。
天井板は横2・5m、幅約30cm。天井の木枠で隠れていた部分に、朱色の線で描かれた菩薩の顔と右足(いずれも縦6cm、横4cm)が流れるようなタッチで描かれ残っていた。平安後期の特徴をよく示しているという。
平安時代、天喜元年(1053)の鳳凰堂創建時、仏絵師が板に彩色する際の筆慣らしとして落書きしたとみられる。
鳳凰堂の天井には、「宝相華」が描かれており、明治35年(1902)から4年間の修理で、一部の板が取り換えられた。古材は修理費捻出のために売却されたとみられる。
奈良教育大大山明彦准教授(絵画記録保存)が、平成20年(2009) 京都市内の古美術商から購入して調査した結果、宝相華と同じ緑、赤、青の顔料がわずかに残っていたことなどから、鳳凰堂の天井板とわかり寄贈した。
天井板は26日(土)から、同寺の「鳳翔館」で公開される。
[参考:共同通信、読売新聞、産経新聞]
菩薩像描かれた平等院鳳凰堂の天井板見つかる(読売新聞) - goo ニュース
平等院鳳凰堂の天井板返還=1世紀ぶり―彩色痕の形状など一致・京都(時事通信) - goo ニュース
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天井板は26日(土)から、同寺の「鳳翔館」で公開される。
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