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奈良市・法華寺 鎌倉時代の文殊菩薩坐像内に大量の納入品

2018年05月08日 | Weblog
 奈良国立博物館(奈良市)が7日、鎌倉時代の作とされる法華寺(奈良市)の「文殊菩薩坐像」内に、舎利容器や巻物類など大量の納入品が納められていることが、X線CTスキャナを用いた調査で分かったと発表した。
 頭部と胴部を合わせて約180点の納入品を確認。大量の納入品は西大寺や法華寺を復興した同時代の僧、叡尊周辺でみられるという。
 文殊菩薩坐像は本堂に安置され、木造で像高73cm。般若寺(奈良市)の文殊菩薩像(焼失)と同形式だった可能性もあり、造立時期は叡尊による法華寺復興期とも重なるという。
 頭部に火焔宝珠形や球形の舎利容器、球形物体が入った円筒形容器など約30点、胴部には経巻らしい巻物類など約150点がぎっしりと納められていることが分かった。外部から取り出された形跡はなく、造立当初の姿を保っているとみられる。
 多くの納入品が確認された「木造叡尊坐像」(国宝)より20~30年、時代を遡のぼるとみられる。
 法華寺は奈良時代に光明皇后(701-760)により創建された。本尊は十一面観音。鎌倉時代に高僧・叡尊(1201-1290)が再建した。元は真言律宗に属したが、平成11年(1999)に光明宗となった。
 文殊菩薩坐像は8日~27日に奈良国立博物館で特別公開される。月曜休館。
[参考:NHKニュース、産経新聞、読売新聞]

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奈良・法華寺「文殊菩薩坐像」、内部にぎっしり納入品 舎利容器や巻物類など約180点、X線CTスキャナで判明

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鎌倉時代の仏像内部に大量の巻物など確認 奈良 法華寺
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