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奥州市・長者ヶ原廃寺跡 第12次調査の成果を発表、11月3日に現地説明会

2009年11月02日 | Weblog
 奥州市世界遺産登録推進室は31日、国史跡「長者ヶ原廃寺跡」(同市衣川区田中西)の本年度の発掘成果で、遺跡西側(衣川に近い場所)から寺院建設以前とみられる溝跡を発見したと発表した。
 遺跡を囲む土の塀「築地塀」の建設のために、溝は人為的に埋められたと考えられる。奥州藤原氏の祖先、安倍氏が約千年前に建てたとみられる寺院以前に、何らかの施設が同じ場所にあった痕跡となる。
 遺跡東側では一部で土色の異なる(初めは黄色っぽい土、後から黒っぽい土の)築地塀を確認した。地震などによって倒壊した塀を造り替えた跡とみられる。塀が補修されながら一定期間使用されていたことを示す。
 遺跡内に確認されている本堂跡と西建物跡以外に、東側に建物跡がある可能性もあったが、調査の結果、礎石も掘立柱建物跡の痕跡も確認することはできなかった。束稲山(たばしねやま)の眺望を確保するための狙いだったとのことを裏付ける結果につながっている。
 遺跡北門の外側でも、現時点で建物の痕跡は発見されていない。
 現地説明会が11月3日(火・祝)午後1時から行われ、今年度の発掘調査の成果などが報告される。
[参考:岩手新聞、岩手日日新聞、奥州市世界遺産登録推進室HP]

写真は、復元された紫波城址築地塀。(参考)

過去のニュース・情報
 2008.9.26 奥州市 長者ヶ原廃寺に北門跡確認
 長者ヶ原廃寺跡




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