令和3年度税制改正要望(法務省)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2021/request/moj/index.htm
「相続登記の促進のための登録免許税の特例措置の拡充及び延長」の要望がされ,拡充には「相続人がする所有権の保存の登記の追加」が盛り込まれている。
令和元年の租税特別措置法第84条の2の3関係の適用実績は,第1項が9,397件 ,第2項が120,582件である。
また,法制審議会で議論されている民法及び不動産登記法の見直しに関連して,新たに「相続登記等の申請の義務化等を含めた不動産登記法等の見直しに係る登録免許税の減免措置」の要望がされている。
「そもそも,所有者不明土地の主要な発生原因は相続が起きているのに相続登記がされないことと,登記名義人が転居等をしているのに住所等変更登記がされないことにある。そこで,このような現状を踏まえ,法制審議会においては,不動産(土地・建物)については,相続登記や住所等変更登記の申請を義務付けること等を内容とする民事基本法制の見直し案が検討されている。そして,この検討においては,このような登記の申請義務化に併せて,その申請人の手続的負担(手間)を軽減するため,新たに,権利の移転自体の公示ではなく相続人であることの報告を求める簡易な相続人申告登記(仮称)を新設することや,登記官が行う住所等変更登記の仕組みの導入等を講ずることを検討しているが,今回活用が検討されているこれらの事実状態の報告を内容とする報告的登記等については,登録免許税の担税力が乏しいと考えられることを踏まえた免税措置が必要となる。
また,権利の移転自体の公示を伴う相続による権利の移転の登記等についても,上述した社会的損失を回復し,我が国の社会経済に大きなメリットをもたらすものであること,さらには相続登記については各種の施策を講じても相応の手間や費用負担が生じざるを得ないという事実を踏まえれば,法律に基づいて相続人に対して相続登記の申請を求めるにとどまらず,これに併せて,積極的に,大胆な税制上の措置(相続登記等に対する登録免許税の減免措置等)を講ずることで,国民の自発的かつ積極的な申請によって,迅速に不動産登記の公示機能を正常化させる条件整備のための対策が必要である。」
「相続人申告登記(仮称)」は,非課税になりそうである。申請による住所等変更登記についても非課税にしてもよいと思われる。
そして,
「積極的に,大胆な税制上の措置(相続登記等に対する登録免許税の減免措置等)を講ずる」
よしよし。