おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

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2011-02-04 | ■ 業 務 エ ッ セ イ

私事で恐縮ですが 今 仕事上での学習で 一番力をそそいでいるのは
法人関係 それも 公益法人関係です

それにピッタリの話題提供事件が起こっています
日本相撲協会の八百長問題
当協会は 財団法人です
それに関係する 公益法人取り消し?の問題



従来の公益法人制度は1896年の民法制定時に創設されて
以来 100年以上 一度も抜本的な改革がありませんでした
驚き としか表現しようがありません
古い時代にできた法律で擁護?され続けてきた公益社団・財団法人は 新しくできた法人法などの趣旨に適うように変化せねばならない流れになっています

公益法人 という なんとも耳触りのいい?文字に正体をボヤカシながら
そうとうな数の得体の知れない組織が
税制の不正利用で私腹を肥やしたり
役人の天下り先に悪用されたりしてきたのでした


まっとうなもの それ以外のもの
従来からの公益法人
全国に25000ほどあるということです
それらが 新制度と向き合い 解散・移行認可・移行認定
などの選択を迫られているのが現状です



今回の不祥事件の報道では
公益上の利益取り消しとか 法人化は認め得ないとか 表現がやや曖昧で 解かりづらいでしょうが
できるだけ正確に言うと 
未だ新制度への移行をしていない相撲協会は
以前からの所管部門に監督されているのですが
いわば旧法制上での公益財団許可取り消しという運命もあり得るということ

新制度上の仕組は 法人の成立を前提にして その上に 
いわば優遇オプション的に公益認定という特権を載せるというものですが
日本相撲協会は そのような流れを利用する以前に
公益法人待遇を検討し直され
現状での優遇税制などの恩恵はく奪・許可取り消しで解散 
ということさえあり というわけです
正味財産400億以上 とも言われている組織です



 
一連の公益法人改革法は平成18年頃に
成立し 20年12月から全面施行されています
それらずっと以前から関連団体は準備にかかっていたところもあり 即 新制度上の移行認定申請をし はれて 新しい
手形を手に入れた組織もあるはずです
それなのに
なぜ 天下の日本相撲協会は 未だ新制度上での移行認定申請をさえ せずにいたのでしょう
もう 平成23年 すくなくとも全面施行からまる2年間は過ぎ
平成25年11月までに何らの申請も無ければ解散というもの でしたのに 

つまり これほどの著名な大規模な法人でしたら
平成18年よりずっと以前から 諸改革の是非も含め
さまざまな動きがあったはず と考えられるのです
新制度上での公益認定は それなりにシンドイハードルが
諸々あるのですし 規模が規模ですから 用意周到にして
きたはず いや せねばならなかったはず
移行認定申請自体が未だなされていなかった
という事実には 多少違和感を覚えました

人的・物的に 真の公益(あまねく世のためになる)法人に適う
べき仕組み作りが当然のごとく求められていたはずなのです
当然のごとく 関連専門資格者 例えば公認会計士・弁護士
税理士・もしかすると 行政書士 各種コンサルタントなどなど
が関与していたでしょうし 内部でも動きはあったのでしょうが
それにしても 立ち合いが遅すぎた という感
そのあたりも 不祥事発生と相互影響があったのでは などと
思ってみたりもしてしまいます

いずれにせよ 一般法人からの出直しという方向 
さらには 会社化 という線もあるかも?




それにしても 甘いですね 
そもそも スポーツというより興行
という感覚なのかな? 
もっとも興行としても 精一杯戦うのが 力士というもの
だと思うのですが・・・

無気力相撲と 八百長相撲との差異
要するに 両当事者間に なんらかの意図形成行為があったかどうか
(意図的行為が片面的でも それが交差していたかどうか)
そのあたりが ポイントなのでしょうか?

もっとも 無気力相撲自体も そうとう問題ですが