おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

信頼

2011-07-09 | ■ サマザマな おはなし



吉村昭さんが 先日お亡くなりになり ガッカリしている
ファンの一人です

ポーツマスの旗
天狗争乱
プリズンの満月
戦艦武蔵
仮釈放
漂流
敵討
桜田門外ノ変
星への旅
海も暮れきる


などなど

そうして 今は
彰義隊と 長英逃亡 を読んでいます


歴史ものも好きで やはり どちらかというと
フィクションよりノンフィクションものに興味を惹かれます

そこで 歴史ものを読んでいて江戸から以前の時代のもののなかに 不思議さというか 感動を覚えること

一度たりと会ったことも無く おおよそが第三者を介して糸のつながった者同士
あれほどまでに 信頼しあえるものなのだろうか

同士が 同志になる流れ

例えば 水戸と江戸 江戸と四国の地 水戸と新潟
などなどの間での通信というか 連絡の手段
書面も 当の本人が記したものか不明なときもあるはずで 絶対的な信頼をおくことは危険なはず 冒険過ぎるはず
第三者を介しても その第三者さえ いつ裏切るかも知れず
なのに 何ケ月もの間 あるときには 何年もの間
信頼を裏切ることなく 同志の契りを全うする”

今の世 毎日のように連絡をとりあっていても 疑心暗鬼の
恋人同士が多いとやら・・・なのに

例えがふさわしくなかったかもしれないけれど
どうにも 不思議なことではあります

裏切られることを案ずるより
訳も無く 人を疑うことのほうを恥じる 
とでもいうような なんとも言えない神々しささえ覚えてしまう
歴史場面もあります
そういう信じる心の下に あの幕末の志士の行いが成り立ち得たのかな と思うと とてもかなわないなー
と恥じ入ります
もっとも どうにも理解できない裏切り場面も
どの時代にも あることはありますが

というわけで 吉村昭さんの作品
まだ まだ たくさん読み残しで蓄えてあるので
楽しみ 楽しみ