「ポケット六法 平成25年版」を購入。
久々に六法全書なるものを買いました。
「ポケット六法 平成25年版」
有斐閣 1800円+税
はじめて買ったのも「ポケット六法」。
法学部法律学科法職課程に入学して、最初に手にしたのがポケット六法でした。
当時(数十年前です・・・)と比べるとページ数が1.5倍ぐらいになっているように思います。
さまざまな法律が立法されてきたということなのでしょう。
また、民法の口語化も行われ、より分かりやすくなったような気がします。
「私権は、公共の福祉に適合しなければならない。」
これは、民法第1条ですが、この「適合」という法律用語に旧世代の法律学を学んだ学徒として違和感を覚えます(笑)。
さらに驚いたのが、帯。
あのお堅い有斐閣さんが、「携帯用六法 全国シェアNo.1」と高らかなうたわれていること。
また、これはコストダウンのためだと思うのですが、紐シオリも自分でシールするように二本ついています。
久々に有斐閣の六法を買ったことが嬉しく、今日から暇な時間、ペラペラめくっていきたいと思います。
私の友人の公認会計士は、夜な夜なバーボンを片手に六法全書を読むのが趣味。
特に刑法がタマラナイそうです。暗い・・・(笑)。
彼に言わせると、馬鹿がたくさんいるザワザワした浮世の世間はストレスが貯まるが、刑事法の世界はピュアでロジカルで精神衛生上いいということでした。
なるほど・・・。
そういえば、学生時代、刑法の講師に刑事法の面白さを一所懸命勉強していた時期がありました。
「意義・要件・効果」
「構成要件に該当した、違法で、有責な行為」などいうフレームワークを呪文のように繰り返し、議論を繰り返していました。
そして、二年生の後半のゼミの選択、入室試験にその刑法の若き講師に聞いたところ・・・。
「刑法なんて選択しない方がいいよ。就職できないから・・・。
入るのなら、商法や会社法のゼミにしたらどうですか?」という教授からの助言。
結果的には会社法のゼミに入り、無事、就職。
あの時の助言を今にして思うと、
「キミはロジカルじゃないし、リーガルマインドもイマイチ。ゆえに実体法たる刑法には向いていない。手続法的な商法や会社法を学んだら。」ということだったのかもしれません(笑)。
その専任講師は、現在、その大学の刑法教授として活躍されています。
初めて買った六法全書。
中学に入り初めて腕時計を買ってもらったぐらいの喜びがありました。
法学部で学んでいた遠き日々が、ポケット六法一冊で走馬灯のようによみがえってきました。