能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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ROE経営の復活 ROEの尺度がニッポンの企業に定着するか?ROE=利益/自己資本

2014年07月20日 | マネジメント

1990年代、バブル経済の後遺症を打破するために、グローバルスタンダードを導入しニッポンの会社を立て直そうという動きがありました。

今でも、その活動を継続している企業は多々あります。


その中心だったのが、ROE

株主の投資をどれだけ有効に活用しているか?という経営指標です。

エクイティなんていう言葉は、このときはじめて出会ったよう気がします。


ROEは、自己資本利益率。

ROE=利益/自己資本」で示されます。


日経ビジネス誌2014.7.21号の特集では、このROEにスポットを当てています。


 

「現場が磨く日本流ROE 新・利益革命」

・ROEは怖くない

・革命は現場に宿る

・さらば二枚舌経営

・日本的経営を磨け

 

ROEは、欧米では二桁は当たり前、米国では22%もあるのに対し、日本では5.3%

各段の差異があります。

個人的には、アメリカンスタンダードの陰謀だと思っているのですが、

日本のマーケットには資本を活用した経営のセンス、感覚というものは乏しく、いいものを作る、いい会社組織を作る・・・という価値観がメインストリームなのです。


日本のサービス業の生産性が欧米と比較して著しく低いという指摘なども、この範疇に入るのではないでしょうか?

そうした言質を主張する方々が今度は、おもてなし、ホスピタリティなどとおっしゃる・・・生産性とおもてなしの両立がベストなのでしょうが、なかなかそうはいきません。


今回の同誌の提言では、ROEを向上させる3つの具体策が示されていました。


1.稼ぐ力を高める 売れ筋の常識を疑え ローソン、三菱重工の事例

2.お金を回す 手持ちの宝を生かせ 東芝、ユナイテッドアローズの事例

3.お金を集める カネには長旅をさせよ 商船三井の事例


成長戦略の中でも取り上げられているROE。

その視点を確認するためにも、役に立つ特集です。


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