グローバル化が叫ばれる今、アタマでは分かっていても、なかなか行動レベルに移せない日本人。
英語がしゃべれるとか、TOEICが何点とかの話ではなく、腕一本でアメリカで勝負・・・そんな若者が書いた一冊です。
著者のBLACKさんは、ヨーヨーのプロパフォーマー。
青学大出身で、2001年、米国フロリダで行われたヨーヨー世界選手権のチャンピオンだそうです。
シルクドソレイユのオーディションに合格、さらには、TEDのスピーカーに選出されます。
そんなBLACKさんの志がこの一冊に綴られています。
「魂を揺さぶるプレゼンテーション TEDスピーカーに学ぶ 伝える力」
BLACK著(日本人です・・・)
KADOKAWA刊 1200円+税
目次
第1章 TEDの招待
第2章 伝わるプレゼン 目的編
第3章 伝わるプレゼン 内容編
第4章 伝わるプレゼン リハーサル編
第5章 伝わるプレゼン 本番編
第6章 TEDスピーカーになるには 心の底に住む本当の自分と向き合う
NHKのスーパープレゼンテーションで日本に普及したTEDですが、
それは単なる講演会ではなく交流会であること、世界のVIPたちが「世界をどう良くするか」を話し合う場であることを著者は解説します。
TEDのメンバーになるためには、100万円の入会金、参加費が必要とのことです。
著者のBLACKさんは、プレゼンは、「どう伝えるか」ではなく、「何を伝えるか」という価値観、伝える目的、価値観を重要視します。
実際にBLACKさんがTEDでプレゼンした内容が、英語、日本語で巻末に紹介されています。
それは、テクニカルだけのコンテンツだけではなく、スピーカーの志、想いが前面に出ています。
そのためには、紙とペンを動かすこと、準備、リハーサルをしっかりすること、3つの山に留意すること・・・などのハウトゥを紹介しています。
巻末では、「5日で間に合う伝わるプレゼンづくり」と称し、5日間のプログラムを紹介しています。
実際に使えるノウハウだと思います。
1日目 目的を明確にする キーワードは「そもそも」
2日目 内容の核を作る キーワードは「一言で伝えるなら?」
3日目 スピーチ原稿、スライドを作る キーワードは「それって本当に必要」
4日目 リハーサル キーワードは「繰り返しの練習が緊張を消し去る」
5日目 本番 キーワードは「失敗してもいい。コミュニケーションを楽しもう」
たかがヨーヨー、されどヨーヨー。
ヨーヨーを起点に世界に飛び立ったBLACKさんは、スゴイと思います。
特に10歳代、20歳代の若者に読んでいただきたい一冊です。