能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

東京都庭園美術館「アーキテクツ1933白金」 アール・デコ様式の美しい建築物 宮家のアールデコ建築

2014年12月21日 | 美術館・アート

東京目黒の東京都庭園美術館。

1年かがりの改装工事を経て、新たに開館しました。

アールデコ調の本館、そしてホワイトキューブのギャラリーを備えた新館も完成・・・目黒白金に新たなアートスポットが誕生しました。

本館(旧館)は、1933年(昭和8年)にフランスの芸術家アンリ・ラパンにより設計されたアールデコ様式の洋館。

今から80年前に建てられた格調あるアーキテクチャーです。

旧宮家の邸宅ということもあり、休みの日ながら、ジャケット、革靴を着用して入館(古い!)。

が、

多くの方は、すごくカジュアル・・・ジーパンや原色の服、洋館の持つ独特の空気、空間が少し損なわれているようで残念でした。

ガラ・コンサートならぬ、最低のドレスコードがあっても良いような感じがします。

各部屋に配置されている係りの人は、黒のスーツ着用で、とてもいい感じでした。

本館は、朝香宮家の旧邸宅。

アールデコ調といえども、どこか重厚感のある歴史が感じられます。

また、美術館名にある広大な庭園も、ヨーロッパ風な雰囲気を感じさせます(庭園には、現在、入れません)。

玄関正面にあるレリーフです。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・。

本館2階の部屋には、朝香宮家のお嬢様のモノクロの写真が飾られており、その前で少し立ち止まってしまいました。

宮家の邸宅も、様々な歴史の波に飲み込まれ、鉄道会社に売られたり、地方公共団体に譲渡されたり、美術館にされたり・・・。

宮家の邸宅は、わずかな入場料さえ払えば今では誰でも入れる・・・。

いろいろ考えさせる一幕でした。

土曜日、日曜日は、館内での写真撮影が禁止のため、できれば平日に行かれた方が良いと思います。


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明治大学のチャレンジ 「M`s Opinion 明治大学発、社会への提言」キャンペーンの効果性

2014年12月21日 | マーケティング

週末、日経ビジネス2014.12.22号「特集/GEの破壊力」が届きました。

同誌が入った封筒に、何かゴワゴワ感が・・・何か書籍的なものが入っているのです。

 

開封してみると、

「M`s Opinion」という紫色の小冊子。

サブタイトルに「明治大学発、社会への提言」という文字が・・・。

この冊子は、明治大学の広告、PR冊子ということらしいのです。

 

オールカラー、全116ページ。

約50名の同大学の教員が、社会への提言という形で、特定のテーマについて見開き2ページで解説されています。

ツーリズム、東京五輪、国際政治、中小企業経営、地方自治などなど様々な分野についての意見、見解等が掲載されています。

 

とても面白い取り組みだと感じました。

大学と日経ビジネス誌のコラボ・・・なかなか画期的です。

同誌も編集長が変わり、誌面を刷新。

明治大学も近畿大学に次いで受験生に人気がある大学です。

18歳人口の減少に危機感を募らせた大学は、今、学生獲得のために、広告やPRを展開しています。

今回の明治大学の取り組みも、この一環と言えるのだと思います。

 

ただ、このキャンペーンの費用対効果を考えると、ちょっと思考停止してしまいました。

まず思ったのが、すごいコストをかけたんだろうなあということ。

そして、誰をターゲットにした広告、PRなのかということ、です。


日経ビジネスのメディア特性は、経営者や企業の管理職、問題意識の高いビジネスパースン。

おそらくそこを狙ったという推測は立ちます。

いっぽうの日経。以前、大学別のムック本を出していたということもあり、一般企業の広告収入だけではなく、全国に770校ある大学を新たなターゲットとして開拓していくということもあるのでしょう。

 

日経ビジネス誌の公称発行部数は21.9万部。

同冊子を一部300円として20万部作成して印刷・製本費6000万円。

執筆者の工数や編集費用、デザイン、写真撮影、送付料等を含めると、おそらく数千万円がプラスされると思います。

学生70~100名分の授業料になります。すごい!

 

また、何のために、つまり誰に向けて出された印刷物か、そして効果性はどうなのかを推測してみました。

・明治大学OB、卒業生に向けての情報発信として

・明治大学在学生に向けての情報発信として

・就職活動の窓口開拓のツールとして

・企業の就職窓口との関係性強化のため

・読者の子弟を明治大学に志願させるためのツールとして

・大学のイメージづくり、ブランドのため

・教員のモチベーションアップのため

・明治大学職員の一体化醸成のため

・高校生へのPRのため

・高校の進路指導の担当教師へのPRのため

・明治大学のwebサイトに牽引するためのツールとして

 

今回の効果性について、◎・○・△・×の4段階で評価してみました。

「◎」・・・効果性が高い

「○」・・・効果性あり

「△」・・・まあまあ

「×」・・・効果性少ない

 

・明治大学卒業生に向けての情報発信として ◎

・明治大学在学生に向けての情報発信として ○

・大学のイメージづくり、ブランドのため ○

・教員のモチベーションアップのため ○

・高校の進路指導の担当教師へのPRのため ○

・企業の就職窓口との関係性強化のため ○

・明治大学のwebサイトに牽引するためのツールとして △

・明治大学職員の一体化醸成のため △

・就職活動の窓口開拓のツールとして △

・読者の子弟を明治大学に志願させるためのツールとして △

・高校生へのPRのため ×


最終的に、効果性は同小冊子の表四にある同大学のwebサイトへのアクセス数になると思います。

クリック&モルタルならぬ、オムニチャネル的なアプローチなのかもしれません。


特に、大学関係者、マーケティング関係者の方に目を通していただきたい一冊です。

明治大学の果敢なチャレンジに驚いた週末でした。


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