能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

やっぱり!社長の責任 伸びる会社とつぶれる会社 限られた経営資源しかない会社のサバイバル法

2017年02月22日 | 本と雑誌

2年前に出版された中小企業診断士・今瀬勇二先生の「やっぱり!社長の責任 伸びる会社とつぶれる会社」。

小職の座右の一冊です。

 

当たり前の話ですが、中小企業、零細企業は、ヒト・モノ・カネ・情報・・・極めて限られています。

そこに、かっこよく大企業の経営理論を持ち込んだところで、絵に描いた餅にしかなりません。

その前提で、伸びる中小企業と、つぶれる中小企業を具体的に指摘した一冊は、

世の中小企業の経営者には、本当に役立つものだと思います。

 

経営者として日々壁にぶち当たっている同級生や先輩・後輩から助言を求められるたびに、同書に立ち返ります。

泥臭く、かつ実学しか通用しない、中小企業、零細企業の世界。

診断士として、長靴を履いて、現場に立たない限り、解決策や問題解決にはたどり着きません。

ぜひ、一読いただきたい一冊です。

 

やっぱり!社長の責任 伸びる会社とつぶれる会社
今瀬勇二著 明日香出版社 1600円+税



著者の今瀬さんは、中小企業診断士。イマセ総合経営研究所の代表者
「はじめに」にあるように著者は、この十年間の経験、体験を盛り込み、かつ、出来るだけ分かりやすく執筆したとのこと。

たいへん読みやすい一冊です。


著者は、現在の経営環境は中小企業にとってチャンスにあふれていると指摘します。

経済産業省でも「GNT(グローバル・ニッチ・トップ)」というコンセプトを打ち出し、日本の中小企業の強みをさらに強くするための政策を打ち出しています。


同書の構成は、経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」及び「活用」という5つのセッションを設け、それぞれに10のトピックスをおくというスタイル。

計50の切り口から構成されています。

 

中でも、第三章「カネ」と第五章「活用」は、学者の本には書かれていない実務家の視点。

難解な経営用語、横文字をあやつるコンサルタントの本には出てこない視点が多々あります。

現在、事業を営まれている経営者の方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

目次

第1章 「ヒト」が会社を伸ばす


1. 「社長の自己中心度」で伸びる会社・つぶれる会社・・・裸一貫でリスクを取って成長しているワンマン企業、最初の壁が立ちはだかります。お客さまを基点に考えられるかどうかが最初の関門だと思います。


2. 「お金を稼ぐ経験のアリ・ナシ」で伸びる会社・つぶれる会社・・・生きたカネの使い方ができる社長、経営幹部かどうか?


3. 「キャッシュを増やす社員」で伸びる会社・つぶれる会社


4. 「一致団結させる二代目経営者」で伸びる会社・つぶれる会社・・・ガッテン!二世経営者の成功の秘訣は著者の言うように、まさに組織力の活用です(その逆をする二代目社長はたくさんいます)。


5. 「1+1=3になる組織」で伸びる会社・つぶれる小会社・・・シナジーの発揮!


6. 「社長の夫婦仲」で伸びる会社・つぶれる会社


7. 「プライベートでかかわる友人」で伸びる会社・つぶれる会社


8. 「お客さまへ果たす使命」で伸びる会社・つぶれる会社


9. 「社員全員の組織ビジョン共有」で伸びる会社・つぶれる会社


10. 「問題がおきたときの責任の取り方」で伸びる会社・つぶれる会社・・・非常事態の際に、社長の人格、人徳、人柄が如実に表れます。その覚悟は、日々のマネジメントの中ではぐくまれるものだと思います。


第2章 「モノ」が会社を伸ばす


1. 「設備力と収益のバランス」で伸びる会社・つぶれる会社


2. 「製品ではなく商品の販売」で伸びる会社・つぶれる会社


3. 「他社にない自社の能力」で伸びる会社・つぶれる会社


4. 「リピート率がアップするサービス」で伸びる会社・つぶれる会社


5. 「中小企業の自慢の技術」で伸びる会社・つぶれる会社


6. 「ターゲットを明確にした開発」で伸びる会社・つぶれる会社


7. 「客を呼び寄せる魅力ある店舗」で伸びる会社・つぶれる会社


8. 「価格競争に負けないブランド」で伸びる会社・つぶれる会社


9. 「整理してみてわかる本当の資産」で伸びる会社・つぶれる会社


10. 「一階に受付のないシンプルな社屋」で伸びる会社・つぶれる会社


第3章 「カネ」が会社を伸ばす


1. 「キャッシュに注目する会計」で伸びる会社・つぶれる会社・・・勘定あって銭足らず・・・黒字倒産のリスクもココにあります


2. 「キャッシュを生み出す借入金」で伸びる会社・つぶれる会社


3. 「キャッシュに変身する債権」で伸びる会社・つぶれる会社


4. 「社長のキャッシュ感覚」で伸びる会社・つぶれる会社


5. 「市場のニーズを満たすための補助金」で伸びる会社・つぶれる会社


6. 「収益をあげる設備投資」で伸びる会社・つぶれる会社


7. 「戦略に沿った営業の数値目標」で伸びる会社・つぶれる会社


8. 「40%の自己資本比率」で伸びる会社・つぶれる会社・・・エクセレントカンパニーと言われる一つの基準、それが自己資本比率40%です。


9. 「借入金に頼らない運転資金」で伸びる会社・つぶれる会社


10. 「手元のキャッシュを増やすカネ感情」で伸びる会社・つぶれる会社


第4章 「情報」が会社を伸ばす


1. 「会社の方向性を決めるマクロ環境の情報」で伸びる会社・つぶれる会社


2. 「可能性を拡げる異業種の情報」で伸びる会社・つぶれる会社


3. 「低迷する原因がわかる競合他社の情報」で伸びる会社・つぶれる会社


4. 「最高の商品を生む顧客のニーズ情報」で伸びる会社・つぶれる会社


5. 「ビジネスチャンスにつながる自社の事業情報」で伸びる会社・つぶれる会社


6. 「すべての問題を解決する現場の情報」で伸びる会社・つぶれる会社


7. 「隠れた内部能力の情報」で伸びる会社・つぶれる会社


8. 「自社を成長させる同業社情報」で伸びる会社・つぶれる会社


9. 「方向性が決まる過去・将来の情報」で伸びる会社・つぶれる会社


10. 「競争に勝つ選択・差別化・集中の情報」で伸びる会社・つぶれる会社・・・まさにポーターの戦略論を中小企業に展開するためのノウハウ、方法論です。


第5章 「活用」が会社を伸ばす


1. 「税金計算だけでない税理士の活用」で伸びる会社・つぶれる会社


2. 「顧客を紹介しくれる金融機関の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・こんな方法があったんですね。


3. 「情報を提供する支援機関の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・診断士の腕の見せ所です。


4. 「効率の良い資金の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・先日の国会で麻生大臣が大企業を「守銭奴」呼ばわりして問題になりました。溜め込むばかりで投資しない企業の明日は厳しいものがあります。


5. 「自社と取引のない休眠顧客の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・知っているけど、やっていない。これも裏技です。


6. 「社内環境を整えるコントローラーの活用」で伸びる会社・つぶれる会社


7. 「相談に乗ってくれるメンターの活用」で伸びる会社・つぶれる会社


8. 「ライバルである成長企業の活用」で伸びる会社・つぶれる会社


9. 「環境変化に対応できる稼ぐ力の活用」で伸びる会社・つぶれる会社


10. 「社長の強みと弱みの活用」で伸びる会社・つぶれる会社



日本の産業界の99%を占める中小企業。
ここ数十年、開業率が廃業率を下回る状況が続いています。
中小企業にとって、チャンスはピンチであり、ピンチはチャンス・・・。
今こそ、経営者は、自社の強み・弱みを把握し、

現在の経営環境を最大限に活用した経営を進めていただければと願うきっかけとなる一冊です。


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東京・赤坂 東京ガーデンパレス紀尾井町は森ビルの都市再開発と比べてエクセレント!新型ビジネスタウン!

2017年02月22日 | まち歩き
東京・赤坂・・・東京ガーデンパレス紀尾井町





東京ガーデンパレス紀尾井町は森ビルの都市再開発と比べてエクセレント!
そのプレゼンスは、なかなかのものです。



土地の有効活用という森ビルと比べて、東京ガーデンパレス紀尾井町には「遊び」が感じられます。
「人が主役」という空間づくり・・・。
広々としたスペース、豊かな緑、ホテルや小売店などのベストミックス・・・。
東京の新型ビジネスタウンに大変身です。




そういえば、この場所は、バブル経済のシンボルだった赤プリの跡地。
大変身を遂げました。



お隣の老舗のホテル・・・ホテルニューオータニも善戦しています。


パジャマホテル。



そして、一ツ木通り。


東京・赤坂・・・大人の街として頑張ってほしいものてす。

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