生命の惜しみない利他性
横浜のみなとみらい駅で降りて、長いエスカレーターを昇っていく。
すると黒い大きな壁一面に端正な碑文が刻まれている。
独語の詩とその和訳。
これはいったい何だろう。
(確かにそんなのあった!あった!!)
「樹木は、この溢れんばかりの過剰を使うことも、
享受することもなく自然に還す」とある。
過剰 。 はっとする。 その通りだ。
もし植物が、利己的に振る舞い、自分の生存に必要最低限の 光合成 しか
行わなかったら、われら地球の生命にこうした多様性は生まれ得なかった。
碑文はこう続く。
「動物はこの溢れる養分を、自由で嬉々とした自らの運動に使用する。」
これは18世紀のドイツの詩人 フリードリッヒ・フォン・シラーの言葉。
一次生産者としての植物が、太陽のエネルギーを過剰なまでに固定し
惜しみなく虫や鳥に与え、水と土を豊かにしてくれたからこそ
今の私たちがある。
生命の循環の核心をここまで過不足なく捉えた言葉を私は知らない。
生命は利己的ではなく、本質的に利他的なのだ。
その利他性を絶えず他の生命に手渡すことで、私たちは地球の上に共存している。
動的平衡とは、この営みを指す言葉である。
この壁面自体は、シラーの言葉を引用した米国の現代アート作家ジョセフ・コスースの作品。
ほとんどの人が目もくれず、急ぎ足で通り過ぎるなか
しばしこのモノリスを前に言葉のない祈りを祈った。
生物学者・福岡伸一
(そう!なんかかっこいいとは思いつつ通り過ぎていたわ)
TVで多少見たことあるお方という程度だった福岡氏
なんかピンとこない・・・人を見かけで判断している証拠か
生物学者、分子生物学。農学博士。
横浜のみなとみらい駅で降りて、長いエスカレーターを昇っていく。
すると黒い大きな壁一面に端正な碑文が刻まれている。
独語の詩とその和訳。
これはいったい何だろう。
(確かにそんなのあった!あった!!)
「樹木は、この溢れんばかりの過剰を使うことも、
享受することもなく自然に還す」とある。
過剰 。 はっとする。 その通りだ。
もし植物が、利己的に振る舞い、自分の生存に必要最低限の 光合成 しか
行わなかったら、われら地球の生命にこうした多様性は生まれ得なかった。
碑文はこう続く。
「動物はこの溢れる養分を、自由で嬉々とした自らの運動に使用する。」
これは18世紀のドイツの詩人 フリードリッヒ・フォン・シラーの言葉。
一次生産者としての植物が、太陽のエネルギーを過剰なまでに固定し
惜しみなく虫や鳥に与え、水と土を豊かにしてくれたからこそ
今の私たちがある。
生命の循環の核心をここまで過不足なく捉えた言葉を私は知らない。
生命は利己的ではなく、本質的に利他的なのだ。
その利他性を絶えず他の生命に手渡すことで、私たちは地球の上に共存している。
動的平衡とは、この営みを指す言葉である。
この壁面自体は、シラーの言葉を引用した米国の現代アート作家ジョセフ・コスースの作品。
ほとんどの人が目もくれず、急ぎ足で通り過ぎるなか
しばしこのモノリスを前に言葉のない祈りを祈った。
生物学者・福岡伸一
(そう!なんかかっこいいとは思いつつ通り過ぎていたわ)
TVで多少見たことあるお方という程度だった福岡氏
なんかピンとこない・・・人を見かけで判断している証拠か
生物学者、分子生物学。農学博士。