ホセ・ムヒカ・コルダノ
第40代ウルグアイ大統領(2010年3月~2015年2月末)
1935年ウルグアイの首都モンテビデオの貧困家庭に生まれた。
ゲリラ活動に従事、4度の逮捕、そのうち2回は脱獄。
1972年に逮捕された際には、軍事政権が終わるまで13年近く収監されていた。
出所後ゲリラ仲間と左派政治団体を結成、1995年下院議員選挙で初当選。
2005年、農牧水産相として入閣。
2009年度の大統領選で勝利。
75歳から5年間、80歳まで意表をつく政策で国を治めた。
給与の90%を寄付、残りの1000ドル(約10万円)で、
貯金(恵まれない子供たちの学校をつくるため)と生活費。
2012年リオデジャネイロ(ブラジル)で開催された国連リオ会議で、
「今、人間が見直すべきこと」を演説。
各国のスピーチは無難でありきたりのもの。
自分のスピーチが終わるとみな帰国してしまうため、最後のスピーチとなった
ホセ・ムヒカ氏が演壇に上がった時、会場はがらがらだったとか。
それでもその素晴らしいスピーチは、
世界中に知れ渡ることとなった。
このスピーチを子供向けに紹介した絵本「世界で一番貧しい大統領のスピーチ」が
日本でも出版された。
4月5日ご夫婦で来日
現在 81歳
貧乏とは少ししか持っていないことではなく
限りなく多くを必要とし
もっともっとと、欲しがること。
物は人を幸せにはしてくれない。
幸福にしてくれるのは、生き物。
私たちは発展するために生まれてきた訳ではない。
幸せになるために地球にやってきたのです。
人間は一人では生きられないおかしな生き物。
本人が自覚していようがいまいが、人間は他人や社会が必要。
何かを買うとき、お金で買っているわけではない。
そのお金を得るために、使った「時間」で買っているのだ。
恋するための時間
子供ができたら子供と過ごす時間
友達がいたら友達と過ごす時間
これらが必要!!
働いて働いて働いて、職場との往復を続けていたら
いつの間にか老人になって
唯一できたことは請求書を支払うこと
若さを奪われてはいけない
ちょっとずつ使いなさい
そう!まるで素晴らしいものを味わうように
生きることにまっしぐらに!!
幸せに暮らすため
自由でいるために
みんなが物を欲しがらない暮らしを。
お金を欲しがる政治家は危険、汚職の原因となる。
こうした政治家をみると、国民は政治を信じなくなる。
「誰も同じだ」と思うようになる。
でもそれは試合を捨ててしまうこと
すなわち試合会場を後にするということ。
この絶望感こそが、まさに汚職を可能にしてしまう。
いつもノーネクタイ
「ネクタイは政治家が嘘を吐き出さない為のもの」と
もっぱらノーネクタイ主義
本当のリーダーとは、多くの事柄を成し遂げた人ではなく
自分をはるかに超えるような人材を残す人。
生きることは、死に向かうこと
富が幸福をもたらすとは思わないで!
比較的豊かになると、失うことへの恐怖が生まれる
お金があっても、その恐れで幸せを感じられなくなる。
これがまさに中流階級の苦悩
目標に向かって前進し、戦う者に恐れるものはないので
とても幸福!
何故なら希望があるから。
幸せであるということは
生きていることに心から満足していること
毎日太陽が昇るのを見て感謝すること
幸せとは人生を愛し、憎まないこと
でもそのためには大儀が必要で
情熱を傾ける何かが必要。
奥様のルシア・トポランスキーさんと。
滞在中、東京外国語大学で講演
広島原爆記念碑、京都、大阪に行かれたという。
ゲリラ活動は言うまでもなく、投獄13年間のうち何年かは狭い独房で、
ひどい食事だったという。
過酷で壮絶!とても考えられない道を歩んでこられた・・・。
そんなホセ・ムヒカ氏の言葉は綺麗ごとではない!
真実、魂の声