なぜ日本で冤罪が多いのか?

2018年07月30日 20時17分32秒 | 社会・文化・政治・経済
2012年7月24日 ... 冤罪(えんざい)事件が相次いで明るみに出るなかで、「東電OL殺人事件」の被告として無期懲役の判決を受け、15年間収監されていたネパール人の再審が決まった。
当初から事件を追っていたノンフィクション作家が、再審の背景を検証。
日本の冤罪事件

1940年代[編集]
1948年 免田事件 - 1948年に夫婦を殺害して現金が盗まれた事件。翌年に逮捕された男性に対して1951年に死刑が確定。1983年に死刑囚としては初の再審無罪判決。
何らかの形で冤罪の疑いがあるとされている事件の一覧。無罪判決が確定した事件はこの項から外す。

一覧

1920年代[編集]
山本老事件 - 目撃証言の矛盾や拷問による自白から冤罪が疑われるが、戦争にとって事件の捜査資料が焼失したことも影響して2度の再審請求棄却。遺族によって第三次再審請求が行われるも、刑事訴訟法応急措置法一八条についての判断が最高裁で示されて再審請求棄却。

1950年代[編集]
1952年 白鳥事件 - 疑惑のピストルが問題となる。再審請求が行われるも棄却。しかし、最高裁において「白鳥決定」という再審において重要な決定が下された。

1960年代[編集]
1966年 袴田事件 - 死刑判決確定後も無罪を主張。第二次再審請求によって事件から48年後の2014年3月27日に再審開始が決定。

1970年代[編集]
1974年 富山事件 - 革マル派の一人が殺害された事件で1987年に有罪判決が確定。1995年に出所。再審請求中。
1980年代[編集]
1985年 松橋事件 - 殺人事件で有罪確定も、自白で焼却されたとされた布が存在や凶器と傷口が合わないなどの理由で再審請求。
1990年代[編集]
1992年 飯塚事件 - 一貫して無罪を訴えるも2008年10月に死刑執行。遺族が再審請求。
1995年 ケヤキ・庭石事件 - 1995年から不正に財産を得ようとしていたとして特別背任で3人が有罪。2014年に1人が再審請求。

2000年代[編集]
2001年 名古屋刑務所受刑者放水死事件 - 2011年に刑務官二人が有罪判決確定。再審請求中。
2002年 東京都文京区小石川強盗殺人事件 - 2005年に無期懲役確定。日本弁護士連合会が冤罪の可能性があると再審請求。
名古屋刑務所受刑者暴行死傷事件 - 2012年に刑務官四人に有罪判決確定。再審請求中。
平野母子殺害事件 - 一審で無期懲役、二審で死刑の有罪判決。最高裁が一審に差し戻して無罪判決。検察側が控訴中。
2005年 神戸質店主殺害事件 - 一審で無罪判決も二審で無期懲役判決。2011年に確定。現在も無罪を主張。
旧清川村強盗殺人事件 - 一審で無罪判決も二審で逆転有罪判決。最高裁で係争中。
西武池袋線小林事件 - 2010年に最高裁で有罪判決が確定。再審請求中。
2006年 天竜林業高校調査書改ざん汚職事件 - 2006年と2007年に調書を改ざんした見返りとして、天竜林業高校前校長が元市長から現金20万円を受け取ったとされる事件。前校長は有罪確定後に再審請求。
2008年 志木妻子放火殺人事件 - 埼玉県志木市で放火して妻子を殺害したとして夫が起訴されるも、一審で無罪判決。
鹿児島老夫婦殺害事件 - 死刑求刑も一審で無罪判決。検察が控訴するも被疑者死亡で控訴棄却。
2009年 徳島石井町長ホステス暴行事件 - 暴行を行ったとして石井町長河野俊明が強制起訴された事件。一審、二審で有罪判決。

2010年代[編集]
2011年 熊谷市両親放火殺人事件 - 両親を放火して殺害したとして起訴されるも、一審で無罪判決。
2012年 北九州市2歳児暴行死事件- 一審で無罪判決も二審で一審に破棄差し戻し。
さいたま市南区太田窪強盗殺人事件 - 無期懲役確定後、足跡が別人だと再審請求。
2013年 さいたま市9歳男児ひき逃げ事件 - 2013年に9歳男児をひき逃げしたとして起訴。一審で無罪判決。


1950年代[編集]
1950年 財田川事件 - 1950年にブローカーに対する強盗殺人を行ったとして起訴。1957年に最高裁で死刑が確定。1984年に再審無罪判決。
1954年 島田事件 - 1954年に女児が誘拐されて殺害された事件。1960年に最高裁で死刑が確定も、1989年に再審無罪判決。
1955年 松山事件 - 1955年に一家4人を殺害したとして起訴された男性に対して1960年に死刑判決が確定。1984年に再審無罪判決。

1970年代[編集]
1972年 山中事件 - 強盗殺人罪で主犯として起訴された男性に一審・二審で死刑判決。しかし、最高裁が二審に差し戻して殺人について無罪判決。18年に及ぶ長期裁判で無罪が確定。 1975年 遠藤事件 - ひき逃げ事件で事件から一年後に男性が起訴。一審、二審で有罪判決も最高裁で逆転無罪判決。13年に及ぶ長期裁判。
1980年代[編集]
1980年 福岡覚醒剤密輸再審事件 - 覚せい剤密輸事件で起訴された男に懲役16年の有罪判決が確定。しかし、共犯とされた人物が証言を翻して再審無罪判決となる。
1981年 石見町女児殺人事件 - 女児が誘拐されて殺害された事件。男性が起訴されるも一審無罪判決で確定。 1985年 板橋強制わいせつ事件 - 少女にわいせつ行為を行ったとして男性が起訴。一審無罪判決も二審で逆転有罪判決。最高裁で再び無罪判決が言い渡された。
2000年代[編集]
2000年 下高井戸放火事件 - 放火をして保険金をだまし取ったとして起訴された事件。一審無罪判決で確定。
2002年 沖縄県南城市未公開株詐欺事件 - 未公開株で詐欺を行ったとして強制起訴された事件。一審、二審で無罪判決を言い渡されて確定。
2004年 引野口事件 - 放火殺人を行ったとして起訴された女性に対して一審で無罪判決で確定。
2008年 大阪府岬町5ヶ月男児虐待死事件 - 男児を死亡させたとして父親が逮捕された事件。父親は起訴されて一審で有罪判決も二審で無罪判決となって確定。
保育サービス利用詐欺事件 - 保育サービスを利用した詐欺事件を行ったとして有罪判決が確定。しかし、詐欺ではなかったという証明の書類が出てきて、再審無罪判決。
2009年 糸島市・福岡市連続放火事件 - 二件の放火事件について女性が起訴。一審では一部有罪判決も、二審で全面的に無罪判決。最高裁で確定。
鹿児島老夫婦殺害事件 - 強盗殺人罪で男性が起訴。死刑を求刑されるも、裁判員裁判で死刑を求刑された事件としては初の無罪判決。検察が控訴するも被疑者死亡で控訴棄却。

2010年代[編集]
2010年 八王子女性暴行事件 - 女性に乱暴をしたとして有罪判決が確定。しかし、目撃者が証言を翻して再審無罪。
2011年 岩木病院車椅子放火事件- 病院で患者が火災により死亡。看護師が起訴されるも一審で無罪判決で確定。
宇都宮東警察署速度違反大量誤摘発事件 - 速度違反で大量の逮捕者・罰金刑を受けた4200件弱の事案が速度計が正しく作動していないことが判明した。
宮崎暴力団ゴルフ場利用詐欺事件 - 身分を偽ったとしてゴルフ場を利用したとして詐欺罪で起訴された暴力団関係者が、一審・二審で有罪判決も最高裁で逆転無罪判決。
2012年 鹿児島市17歳女性強姦事件 - 女性を強姦したとして男性が起訴された事件。一審で有罪判決が出るも、検察側のDNA鑑定できなかったとするDNA型を弁護側が再鑑定で検出して被告と別人だという結果がでたことで二審で逆転無罪判決。検察は上告せずに確定。
大阪府泉大津市コンビニエンスストア1万円窃盗事件 - コンビニエンスストアで発生した窃盗事件。証拠とされた指紋などに疑問があり、一審無罪判決で確定。
東京都葛飾区立小学校児童強制わいせつ事件 - 小学校で女児にセクハラをしたとして教師が起訴された事件。一審、二審で無罪判決。
広島市東区介護施設放火殺人事件 - 介護施設の入居者が焼死した事件。働いていた職員が逮捕されるも一審無罪判決で確定。
2013年 大阪市東淀川区下新庄仕出し弁当店菊屋強盗殺人未遂事件 - 弁当屋で働いていた女性が刺されて現金を奪われた強盗殺人未遂事件。男性が逮捕されるも、防犯カメラの映像が不鮮明などとして一審で無罪判決が出て確定。

「アンダーグラウンド」

2018年07月30日 10時54分03秒 | 社会・文化・政治・経済
商品の説明
内容紹介
1995年3月20日の朝、東京の地下でほんとうに何が起こったのか。
同年1月の阪神大震災につづいて日本中を震撼させたオウム真理教団による地下鉄サリン事件。
この事件を境に日本人はどこへ行こうとしているのか、62人の関係者にインタビューを重ね、村上春樹が真相に迫るノンフィクション書き下ろし。
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『アンダーグラウンド』(Underground, セルビア語: Подземље)は1995年の映画である。
フランス、ドイツ、ハンガリー、ユーゴスラビア、ブルガリアの合作。
監督はエミール・クストリッツァ。
カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞(同監督の受賞は1985年の『パパは、出張中!』に続き2度目である)した。
ベオグラードを舞台に、第二次世界大戦からユーゴ内戦まで、ユーゴスラビアの激動の歴史を描いている。
1941年4月、ナチス進攻下のベオグラードでは、パルチザンの義賊・詩人にして共産党員のマルコが元電気工のクロ(ペタル・ポパラ)を党に入党させ、めきめきと闇社会で頭角を表していく。
4月6日、ベオグラードはナチスの本格的な爆撃を受け、都市は焼け野原となり、マルコの弟・イヴァンが飼育係を勤める動物園も爆撃により多くの動物が死傷した。
ナチスによる共産党員・パルチザン狩りが進むなか、マルコはクロを含む一族郎党を丸め込み、地下室(アンダーグラウンド)に退避させ武器の密造を行わせる。
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アンダーグラウンド(英語:underground)とは、直訳すれば「地下」だが、見えないもの、影の存在とのニュアンスで、公の管理規制を逃れる違法・非合法の事物のことを指す場合が多い。
類義として「ブラック~」の接頭辞や、日本における「闇(たとえば闇市)」がある。
当局による規制・弾圧から隠れる思想・政治活動の集いである場合もあるが、多くは麻薬、密輸品や盗品、密造酒や闇タバコなどの禁制品の取引のほか売春、賭博などの非合法ビジネスである。
近年では地下経済などの訳語に採り入れられてもいる。
実在地下鉄道_(秘密結社) - 米国にあったとされる、黒人奴隷解放を目的とした秘密結社。

「不幸かつ不運」の意味

2018年07月30日 10時23分52秒 | 社会・文化・政治・経済
作家の村上春樹さんが、オウム13人死刑執行で毎日新聞に寄稿した。
村上さんは、「アンダーグラウンド」という本を書く過程で、丸1年かけ地下鉄サリン・ガスの被害者や、亡くなった方の遺族をインタビューしている。
また、この本を出版したあと、東京地裁と東京高裁に通って地下鉄サリン・ガス事件関連の裁判を傍聴している。
とくに林泰夫(元死刑囚)の裁判に関心を持ったそうだ。
林の行為で8人の死者出た。
自分から進んでサリン・ガスの入ったビニール袋を三つに増やしている。
その林泰夫というのはいったいどういう人物なのだろう?
どのよにしてそんな重大な犯罪を犯すに至っいたのだろう?
「僕としてはそれを自分の目で見届けたかった。伝聞なんかではない第一次情報として知りたかった」と記している。
寄稿で「今回の死刑執行によって、オウム関連の事件が集結したわけではないということだ。」と結論つけている。
そして、死刑制度の持つ意味について、「冤罪事件の数の驚くべき多さは、現今の司法システムが過ちを犯す可能性を-技術的にせよ原理的にせよ排除しきれないことを示している。そういう意味では死刑は、文字通り致死的な危険性を含んだ制度であると言っていいだろう。
と課題についてつづっている。
また、林泰夫の担当裁判官であった木村烈さんについて「とても公正に、丁寧に審理を運営しておられたことだ」と記している。
それが一筋の光明としている。
「およそ師を誤るほど不幸なことはなく、この意味において、林被告もまた、不幸かつ不運であったと言える」
オウム事件には希望の余地というほとんど存在しないこの長い裁判を通して、最後に辛うじて差し込んできた微かな光明のようなものだったかもしれない。
「不幸かつ不運」の意味をもう一度深く考えなおしてみるべきだろう-村上さんの言葉の深さを受けとめた。

<学び>の心は強い

2018年07月30日 06時34分36秒 | 社会・文化・政治・経済
子どもたちの秘められた力を引き出す鍵はなにか。
「信頼」である。
まだ子どもだからと、軽く見てしまえば、可能性は閉ざされてしまう。

<学び>の心は強い。
それは精神の停滞を許さない。

低次元の現象や言葉に心を同調させては、精神の後退である。

どんな悪意や中傷にも振り回されないこと。

真実の自分は自分の中にあるのだから。

人の真価はいざというときに分かる。
困難に直面したときに、どうするかだ。

挫折や失敗を生かせるかどうか。

自分の生命を根底から変革することだ。

苦難のよって自身の心が鍛えられる。

失敗はチャンスである。

常套句を振り回して戦争に引きずり込んだ

2018年07月30日 05時58分13秒 | 社会・文化・政治・経済
カール・クラウスが批判し続けたのは、当時の新聞に叛乱していた紋切り型の常套句だった。
常套句は言葉の多面性を排除し、迷う手間を省かせる。
彼は、言葉に違和感を覚える感性を人々が手放さないことこそ、戦争を遠ざけると信じた。
この時期に台頭したナチスは常套文句を駆使したプロパガンダで世界中を戦争に引きずり込んだのだ。
書く側も読む側も<言葉を選び取る責任>を自覚すること。
常套句を振り回して、自分や他人を思考停止にしないこと。

Karl Kraus (1874-1936)。
世紀転換期ウィーンのユダヤ系諷刺家。
非商業的な自主メディアである個人雑誌『ファッケル(Die Fackel, 1899-1936)』〔"Fackel"は「炬火」・「たいまつ」の意〕の執筆および「文芸劇場」と自称された一人芝居的な朗読会を通じて、言葉のパフォーマティヴな力を考察・実践。
主な諷刺対象は新聞マスメディアであり、この点で『ファッケル』はブログの先駆とも見なされることがある。ベンヤミンやヴィトゲンシュタイン、アドルノをはじめとする広い範囲の思想家・表現者たちに影響を及ぼした。
代表作は新聞記事の引用から成る反戦戯曲『人類最期の日々』、生前は封印されたナチズム諷刺『第三のワルプルギスの夜』、言語論の集成である『言葉』など(いずれも法政大学出版局から邦訳刊)。

ベンヤミンやヴィトゲンシュタイン、アドルノをはじめとする広い範囲の思想家・表現者たちに影響を及ぼした。
代表作は新聞記事の引用から成る反戦戯曲『人類最期の日々』 、生前は封印されたナチズム諷刺『第三のワルプルギスの夜』、言語論の集成である『言葉』

言葉が表情を失うことがある

2018年07月30日 05時47分43秒 | 社会・文化・政治・経済
言葉の魂の哲学 講談社

古田徹也著

要旨情報

言葉が表情を失うことがある。
たとえば、「今」という字をじっと見つめ続けていると、文字がたんなる線の寄せ集めに見えてくる。
「ゲシュタルト崩壊」といわれる現象だ。
本書は、中島敦とホーフマンスタールの二編の小説からはじまる。
いずれも「ゲシュタルト崩壊」を扱った作品だ。そのうえで、ウィトゲンシュタインの言語論を検証し、カール・クラウスの言語論を考える。
「生きた言葉」「魂ある言葉」を考える清新な哲学―。
あたかも魂が入ったかのように、言葉が生き生きとした表情を持ち始める瞬間。あるいは逆に、言葉から表情が急に失われ、魂が抜けたように感じる瞬間。そうした体験のもつ言語実践上の意味と、その社会的な重要性を探ります。

具体的には、言葉のゲシュタルト崩壊の現象と、逆に、単なる線や音の集まりが有意味な言葉として感じられてくる現象とを手掛かりにして、言語をめぐって従来看過されがちだった論点を指摘し、さらに、言葉を用いて生活する我々の社会にとって肝心となる、一個の倫理の存在を明らかにします。

本全体の流れとしては、まず中島敦の「文字禍」とホーフマンスタールの「チャンドス卿の手紙」という二篇の短編小説を主な題材にして、基本的な問いを浮かび上がらせます。それを踏まえて、ウィトゲンシュタインとカール・クラウスの言語論を辿ることで、本書の問いへの答えを探っていきます。

なお、本書は、これらどの作家・哲学者にも全く馴染みがない方でも読み進められるよう工夫していますので、予備知識は特に要りません。
現実離れした抽象的な話ではなく、いまこの時代と切り結ぶための具体的な思考のかたちを浮かび上がらせようと試みました。手に取っていただければ幸いです。

* * *

《目次》

はじめに

凡例・略記表

第1章 ヴェールとしての言葉――言語不信の諸相

第1節 中島敦「文字禍」とその周辺
1-1 「文字禍」あらすじ
1-2 現実を覆う言葉、世界との親密さの喪
1-3 存在の不確かさ
1-4 文字はどうすれば息づき始めるのか
1-5 補足と前途瞥見

第2節 ホーフマンスタール「チャンドス卿の手紙」とその周辺
2-1 「チャンドス卿の手紙」あらすじ
2-2 言語への絶望
2-3 フランシス・ベーコンの言語不信との比較
2-4 現実の不完全な代理・媒体としての言語観

第3節 まとめと展望

第2章 多面体としての言葉――ウィトゲンシュタインの言語論を中心に

第1節 使用・体験・理解
1-1 言葉の理解は、言葉の使い方の理解に尽きるのか
1-2 親しんでいることと、親しみを感じることの違い
1-3 魂なき言語と魂ある言語
1-4 理解の二面性
1-5 まとめと展望

第2節 言葉の立体的理解
2-1 「ゲシュタルト構築」としてのアスペクト変化
2-2 「見渡すこと」による言葉の習得
2-3 多面体として言葉を体験することに重要性はあるか

第3節 「アスペクト盲」の人は何を失うのか
3-1 アスペクト盲の思考実験
3-2 アスペクト変化の体験は瑣末なものか
3-3 〈しっくりくる言葉を選び取る〉という実践
3-4 言葉の場、家族的類似性
3-5 多義的な言葉を理解していることの条件
3-6 まとめと、第1節の問いへの回答、第4節への展望

第4節 「言葉は生活の流れのなかではじめて意味をもつ」
4-1 人工言語――連想を呼び起こさない言葉をめぐって
4-2 生ける文化遺産としての〈魂ある言語〉――日本語の場合
4-3 「『シューベルト』という名前はシューベルトにぴったり合っている」
4-4 「意味」という言葉の故郷――アスペクトを渡ること
4-5 まとめと、第3章の展望
第3章 かたち成すものとしての言葉――カール・クラウスの言語論が示すもの

第1節 クラウスによる言語「批判」
1-1 稀代の諷刺家・論争家クラウス
1-2 言語不信から言語批判へ
1-3 言語浄化主義の何が問題なのか
1-4 形成と伝達――言葉の二つの側面
1-5 言葉の創造的必然性
1-6 まとめ

第2節 言葉を選び取る責任
2-1 「最も重要でありながら、最も軽んじられている責任」
2-2 常套句に抗して――予言者クラウス
2-3 「迷い」という道徳的贈り物
2-4 諧謔と批判の精神
2-5 〈言葉の実習〉の勧め

* * *

酔うまで飲むなかれ

2018年07月30日 05時02分21秒 | 社会・文化・政治・経済
明日為すべきことは今日これを為せ-フランクリン

決心したることは必ず実行すべし。
無用の行いはすべて断つべし。
酔うまで飲むなかれ。
駄弁を弄するなかれ。

ベンジャミン・フランクリン:アメリカ合衆国の政治家、外交官、
著述家、物理学者、気象学者。印刷業で成功を収めた後、政界に進出しアメリカ独立に多大な貢献をした。
また、凧を用いた実験で、雷が電気であることを明らかにしたことでも知られている。
勤勉性、探究心の強さ、合理主義、社会活動への参加という18世紀における近代的人間像を象徴する人物。
もともとは奴隷所有者であったが、アメリカ建国の父の中で唯一奴隷制廃止を唱えるようになった。