「邪魔だ、どけ」歩道で追い抜き、親子に暴行

2022年02月07日 21時39分01秒 | 事件・事故

「邪魔だ、どけ」歩道で追い抜き、親子に暴行

男は自ら出頭「精神的トラブルから通院歴がある」

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娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件

2022年02月07日 21時23分50秒 | 事件・事故
 
 
中学2年の少女を死に追いやったのは、誰か?

わいせつ写真の要求、自慰行為の強要――中学校入学間もない凄惨なイジメ。だが学校はイジメを認めず、心に傷を負った少女はある日、忽然と消えた。そして38日後――。遺体は雪の中から発見された。
凄惨なイジメの実態、不可解な学校の対応。遺族・加害者・関係者に徹底取材した文春オンラインの報道は全国的な反響を呼び、ついに第三者委員会の再調査が決定した。北の大地を揺るがした同時進行ドキュメント。母の手記「爽彩へ」を収録。

取材班は旭川に向かった――
「文春オンライン」編集部に爽彩さんの母親の支援者から連絡が寄せられたのは、彼女の遺体が発見されてから1週間後のことだった。この支援者によると、爽彩さんは2019年4月、地元のY中学校に通うようになってすぐ、近隣の小中学校の生徒から「性的な辱め」を受けた過去があり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症、死亡する直前までそのトラウマに苦しんでいたという。
取材班は旭川に向かった。だが、関係者に多くの未成年がいることを鑑み、未成年の関係者への取材は保護者を通じて申請するなど取材は可能な限り慎重に進めた。(本文より)

目次より
遺体は凍っていた/凄惨なイジメの実態/少女は川へ飛び込んだ/加害者たちが語ったこと/中学校はどう対応したか/「イジメはなかった」当時の校長を直撃/第三者委員会による再調査が決定/爽彩さんがネットの友人たちに相談していたこと/大荒れとなった保護者説明会/拡散するデマ、逮捕者も出た迷惑ユーチューバー/第三者委員会のメンバー候補への疑問/市議会で相次いだ事件への質問/「死体検案所」は語る/隠蔽体質の教育委員会は解散せよ――尾木ママの直言/〔資料〕全文公開 Y中学臨時保護者会/母の手記「爽彩へ」
 
 
 
本書の内容は既に文春オンラインにて記事になっていたものの単なるまとめではなく、記事に書かれていなかった事や現在の状況、遺族の母親の思いなどが詰まっています。

流れ的には
いじめの概要
学校の対応
第三者委員会について
被害者の子がネットを通じて相談していた事
保護者会での騒動
拡散されるデマや迷惑ユーチューバーの話
市議会で相次いだ質問
死体検案書について
尾木ママの言葉(教育委員会は解散せよ)
Y中学校臨時保護者会の全文
母の手記
となっています。

少しですが被害者の子どもの頃の写真もあり、被害者の事を思う方、事件に関心のある方、いじめをなくしたいと思う方、いじめに合っている方、教育関係者の方々には必読の書です。

内容の詳細については触れませんが、この本を読んだ後は憤りと涙がこぼれてしまいます。
どうか、一人でも多くの方がこの事件をしり、いじめがなくなる事を祈ります。
 
 
この事件に関しては文春オンラインで知り、その後の経過に関してもネットで調べていましたが、それでも改めて読むのは辛い内容です。

絶対に防げた事や本当に守らなきゃいけなかったものに対して無関心で無責任だったあけではなく、自己保身のためだけに平気で噓をつき隠蔽する大人たち。

爽彩さんの痛みや悲しみに共感できない故に残酷な犯罪行為を繰り返す子どもたち。

この事件に関しては関係ない第三者ですが、人間社会で生きている以上、身の周りで同じような事や事件が起こる可能性があると思います。

また、お母様の手記に爽彩さんが自閉スペクトラム症だったという事とその症状が記されているので、その方たちとの接し方も考えさせられましたので、一人でも多くの人に読んで欲しいです。

爽彩さんが生前、お母様に「爽彩が死んでも誰も悲しまないし、次の日になったらみんな爽彩のことは忘れちゃうよ」と言っていたそうです。

爽彩さん、天国から見えてますか?

爽彩さんが亡くなって悲しまない人はいないんだよ。
爽彩さんの事もこの事件も決して忘れないよ。
 
 
 
知ればとても悲しい、しかし、他人事と放置する事は出来ない、陰惨ないじめ事件。
SNSを利用して被害者を追い詰めた加害者達。他に罪を転化しようとする加害者の親達。隠蔽に走る学校、教育委員会。まともに動こうとしない、あまつさえ嘘の調書さえ書く警察。
今後の学校教育の為にも、少しでも多くの人達に読んで貰いたいと思う本。
 
 
 
これがイジメでないなら、何がイジメなのか。加害者の弱者を弱者とも思わない悪質さはもちろんのこと、関係した教師たち(特に、イジメ当時のY中の校長・教頭と担任)と旭川市教育委員会のレベルの低さに怒りを覚えつつ。
読み終えました。(事なかれ主義も此処に極まれり、という感じです。)本書の6頁にもあるように、加害者たちのイジメは「卑劣」そのものであり、教師たちを含め、全員の責任は追及されて当然。今後の取材班によるフォローにも、大いに期待しています。
特に、この情報即時伝播社会において、なお事実を隠蔽しようとする(できると考えている?)教師たちの時代錯誤ぶり(完全にズレている)と責任放棄ぶり(第三者委員会を盾にして自らの言葉を発しない、これでは信頼を失うだけ)や「第三者」委員会の意味も知らない教育委員会のレベルの低さ(これで、人を指導できるのか?)には、全く呆れました。

旭川といえば、三浦綾子をはじめ数多の文化人や芸術家などを生んだ土地柄ですが、もはや完全にイメージが崩れました。多少ゆかりのある評者ではありますが、旭川市へのふるさと納税はもはや絶対にしませんね。
 
 
あまりに現実離れした内容で途中でわからなくなる。
本人やその親御さんがイジメを受けていると主張しているのに何故学校はイジメは無いの一点張りなんだ?
警察沙汰になっても猥褻画像を確認してもイジメは無い?ならどうなればイジメになるのか?
元校長、教頭、担任は記者会見で説明してほしい。

そしてこんな危険な加害者は実名報道しないと新たな被害者を生み出すのではないか?

第三者委員会も全然進んでいないようで何から何までずさんすぎて他人事でも怒りが込み上げてくる。

まだ解決していない今現在起きていることなので国民のみなさんはこの本を読んでこの事件を知ってほしい。
そして、自分の子供が被害者や加害者だったら?と考えてみてほしい。

亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
 
 
まずは、亡くなった廣瀬さんのご冥福をお祈りいたします。

この事件のことは、私自身親戚に旭川在住の未成年の女の子がいるということもあり(学年も学校も違いますが)、最初の報道から注視していました。
テレビや新聞ではここまで詳しいことは明らかにされておらず、週刊誌という一癖も二癖もあるメディアだからこそできたものだと思っています。

本当に学校の、そして教育界の隠蔽体質がひどい。
この本の中で文字起こしされている臨時保護者会で、学校側の認識の甘さや教員の対応のまずさについて保護者の方々がどんなに不安や怒りを訴え、ちゃんとした誠意のある説明を求めても、「第三者委員会で調査中なので…」と壊れたテープレコーダーのように繰り返す教員たち。
ここの記述を読んでいて、私は一行ごとに涙が出そうになりました。
こんな連中がどうして「教育者でござい」と偉そうに子供たちを指導できるのか、こんな連中に子供たちが悩みなんか相談できるのか。

まだ中学に上がったばかりの、しかも障害のある女の子に、そしてその子を女手一つで育てていたシングルマザーのお母さんに、どうしてこんな仕打ちができるのか。
実際に廣瀬さんをいじめていた生徒たちより(もちろんこの生徒たちもどうしようもないあきれた連中ですが)、私はそれを見て見ぬふりをした大人たちに吐き気を覚えます。
保護者の方々が声を荒げたり、怒って途中で退室してしまったという話ですが、もし私がそこにいたら、多分彼らと同じことをしたと思います。
あまりにも、みんな人の心がなさすぎる。

何があったか、どうしてこんなことになってしまったのか、絶対に今後誰かが明らかにしてくれることを私は強く願っています。
こういう腐った体制、腐った人間たちの存在を明らかにしてくれたこと、文句なしの星5つです。
 
 
 
お母さまの手記が涙なしでは読めませんでした。爽彩ちゃんがお母さんと一生懸命一緒に歩んで生きてきた証が記事や報道では明かされていない内容も含め、もっと遺族に寄り添ってこの事件と向き合いたいと思いました。
本を読み終えて、ますますこの事件を虐めなんて生易しい言葉で終わらせてほしくないです。加害者らを許せないのはもちろん前提ですが、学校の教員や教育委員会、警察なども信じられない対応で驚いています。この方々は人としての優しさや思いやり情けが欠如していると思います。
そしてこれは旭川市だけの問題だけではなく、日本の将来をも脅かす事件だと認知しました。是非とも老若男女問わず読んでほしいです。
 
 
僕は、あなたと歳が同じくらいの娘がいる1人のおじさんです。旭川から遠く離れたところに住んでいて、あなたに会った事もなければ、もちろん話をしたこともありません。なのになぜ、こんなに悔しいんだろう?なぜ、こんなに悲しいんだろう?あなたが亡くなってしまったことが、本当に残念でなりません。胸が苦しくなってしまいます。お母様の手記も読ませていただきました。ただただ、もう一度爽彩さんに会いたいという気持ち…涙が出てきます。
学校、教育委員会の対応、こんなことは絶対に許されない。当時のゴミ教頭とクズ担任、今現在も教育現場にいると思うと、怒りしかない。爽彩さんにひどいことをした子供達、君達は将来、間違いなく、まともな人間にはなれませんよ。自分がした他人へのひどいことは、いつか必ず自分に降りかかってきます。第三者委員会も、正直言ってまともな結論が出るとは思えない。国が動くことをわずかながら期待するしかない。
爽彩さん、あなたが亡くなったことで悲しんでいる人が日本中で、たくさんたくさんいますよ。亡くなった場所に花束と一緒に置かれていた手紙に書かれていたように、「いままでこの辛い世の中で、たくさんたくさん頑張ったね。あなたはとても強い人です」。僕もそう思います。
爽彩さんへ…僕は、あなたと同じ年頃の自分の娘の幸せを願うと共に、あなたのことを決して忘れません。あなたがステキな風に吹かれながら、これからもママ(お母様)の心の中で、生き続けますように…。
 
 
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《旭川14歳少女イジメ凍死》公文書入手で判明した学校側に歪められた“イジメの真実”「なぜ市教委は被害者の聞き取りを行わなかったのか?」

2022年02月07日 21時07分36秒 | 事件・事故

2/7(月) 18:12配信

文春オンライン
「これをイジメと言わず何をイジメと言うのかというぐらい辛いことが記載されていた」《旭川14歳少女凍死事件》調査のキーマン・今津旭川市長が“決意”の独占インタビュー60分  から続く

【画像】爽彩さんは裸の画像をいじめグループによって拡散された

「旭川市教育委員会が道教委に提出した報告書には、イジメ対策の基本である被害者からの聞き取りが全くできておらず、その後、道教委から聞き取りができていない問題を指摘されてもなお、学校や市教委はその姿勢を改めなかったことが書かれていました。これは異常と言うほかありません。加害者側の言い分だけをもって『イジメ』の事実を否定し、爽彩(さあや)さんが受けた被害を隠蔽したといえます。学校はイジメによる自殺未遂、不登校が重大事態に該当することは明白にもかかわらず、最後まで認定せずに逃げ切ろうとしたのです」

 文春オンラインの取材にこう語るのは、昨年3月に北海道旭川市内の公園で凍った状態で発見された当時中学2年生の廣瀬爽彩さんの遺族の代理人弁護士だ。( #1 から読む)

発足から10カ月が経っても中間報告すらない第三者委員会
 文春オンラインでは、2021年4月からこれまでに、爽彩さんが中学校入学直後から凄惨なイジメを受けていたこと、失踪直前までそのイジメによるPTSDに悩まされていた事実などを報じてきた。これらの報道を受けて、同年4月、旭川市教育委員会は爽彩さんがイジメで重大な被害を受けた疑いがあるとして本件を「重大事態」と認定。昨年5月に設置された第三者委員会では、イジメの有無と爽彩さんが亡くなったこととの因果関係、当時の学校、市教委の対応に問題がなかったかなどについて再調査を進めているが、委員会発足から10カ月が経った現在も中間報告すらされていない。

 2022年1月20日、旭川市の今津寛介市長は臨時市議会で、進まぬ第三者委員会の調査に異例の勧告を行った。全国紙社会部記者が説明する。

「今津市長は今年6月までに最終報告をしなければ、独自に自らが主導する調査を実施することを明らかにした。当初、第三者委員会は昨年11月末までに調査結果をまとめるとしていたが、1000ページ以上の資料の読み込みや関係生徒への聞き取りが遅れ、11月の報告は白紙となった。昨年10月に今津市長が新市長に就任した際、『中間報告は10月中に行っていただきたい。最終報告は遅くても年度内。スピード感をもって進めてほしい』と苦言を呈していたが、遺族が要望していた、爽彩さんが失踪して1年となる2月13日どころか、年度内での報告も困難な状況となっている」

学校はなぜ「イジメはなかった」という立場を貫いたのか?
廣瀬爽彩さん

 一向に進まぬ「第三者委員会」の調査に不信感が渦巻いているが、そもそもなぜ学校は爽彩さんが2019年6月に地元のウッペツ川に飛び込み、その後長期入院を強いられるようになった時期から彼女が失踪するまで「イジメはなかった」という立場を貫いたのか。もし、学校側がイジメに対して、適切な対応を取っていれば、事件は別の結末を迎える可能性もあったのではないだろうか。

 今回、文春オンライン取材班は道教委が市教委から受けた「爽彩さんのイジメの件についての報告」をまとめたA4用紙およそ50枚からなる公文書を入手した(2019年9月から2021年5月までの記録)。同文書を分析すると、2019年6月に爽彩さんがウッペツ川に飛び込んだ事件などについて、当初は「自殺未遂案件」と認識していた学校と市教委が、加害者と教職員の証言のみで爽彩さんの事件を「イジメではなかった」と断定するまでの過程が浮かび上がってきた。

「自殺未遂」から「パニックを起こした」へ変更された報告書
 問題の公文書の最初は、地元誌「メディアあさひかわ」で爽彩さんの自殺未遂が報じられた後、市教委から道教委に令和元年9月10日付で送られた「事故速報」である。同文書では同年4月・6月頃に爽彩さんが「猥褻事案・自殺未遂事案」の被害にあったと報告している。以下は、その文書の一部抜粋だ(※個人情報保護の観点から行政によって黒塗りとなった箇所は、××と記す)。

〈《・当該生徒は、本年6月頃、××××に××××で自慰行為をさせられた。

 

 ・当該生徒は、本年6月頃、××××で××××と話をしている最中に川に飛び込み、自殺未遂をした。

 

 ・当該生徒は、自殺未遂後入院し、退院後、保護者の要望により×××中学校へ転校した》〉

 黒塗り部分は推測になるが、速報の文書では、爽彩さんが地元の公園で自慰行為をさせられたこと、またウッペツ川に飛び込み、自殺未遂をするまで追い詰められていたことが明記されている。ところが、この8日後に作成された9月18日付の報告書では、爽彩さんがウッペツ川に飛び込み自殺未遂を起こした件について詳述されたが、全体のニュアンスが変更された。つまり、同事案は「自殺未遂案件」というよりは爽彩さんが「パニックを起こして引き起こされた事件である」という点が強調される内容に「変更」されたのである。以下は9月18日付文書の一部抜粋である。

〈 【(当時)××中学校(現在 ×××中学校)第1学年女子生徒の対応について】(一部抜粋)

 

《川への駆け下り

 

 ・6月22日(土)、当該生徒は、××××公園において、××××にからかわれパニックとなり、堤防の柵を越え、ウッペツ川の川岸に下り、川に入った(川幅1m程度、水深は膝下程度)。当該生徒は、川に入ったままスマートフォンで××中学校に電話し、対応した教員に「死にたい」と繰り返し話した。

 

 ・当該生徒は、現場に駆け付けた××中学校の教員により、川から引き上げられ、保護された。

 

 ・学校から連絡を受け、その場に駆けつけた母親はその様子を見守っていた。

 

 ・現場付近の住人が警察に通報し、××交番から警察官が駆け付けた。

 

 ・当該生徒が、自宅に帰りたくないと話したため、××中学校の教頭が母親に病院の受診を勧め、母親は同意した。当該生徒は、母親の車に乗りたくないと話したため、警察官がパトカーで××病院へ連れて行き、当該生徒はそのまま入院した》〉

爽彩さんへの『聞き取りはできていない』という不自然な一文
〈《上記の事案に対する学校の対応

 

(1)6月23日(日)、××中学校・××教頭は、当該生徒のスマートフォンのLINEを見た母親から、当該生徒がわいせつ画像を要求されたり性的な被害を受けたりした可能性があるとの相談を受けた。

 

(2)××中学校は、×××と連携し、××及び××と情報共有を行うとともに、関係生徒への事実確認及び指導、並びに関係生徒保護者への説明等を行った。

 

 ※学校はこれらのことを××××学校は、事実確認のための当該生徒へ聞き取りを現在のところできていない(以下略)》〉

 9月18日付の文書では、爽彩さんは「川に飛び込み、自殺未遂をした」のではなく「川へ駆け下り」、「パニックとなり、堤防の柵を越え、ウッペツ川の川岸に下り、川に入った」とされた。注目すべきは、引用部分最後にある「学校は、事実確認のための当該生徒へ聞き取りを現在のところできていない」という一文だ。この報告書は爽彩さんへの聞き取りによるものではなく、加害生徒や教員らによる「聞き取り」を基に作成されたのだろうか。爽彩さんの遺族の代理人弁護士が語る。

「9月18日付の文書の段階では、学校は爽彩さんへの聞き取りは行っていなかったと考えています。関係者によると『川に飛び込んだ事件のあと、爽彩さんに聞き取り調査をした』という情報もあるのですが、しかし、今回の報告書にも『聞き取りはできていない』と明示されていた……。

 爽彩さんはウッペツ川へ飛び込んで自殺未遂をした後に保護入院のため病院へ搬送されています。これは道教委の報告書でも、『警察官がパトカーで病院へ連れていき、緊急入院した』と記述されている通りです。ところが、学校が、緊急入院したあとに、遺族の知らぬうちに数時間に及ぶ聞き取りをしていれば、当然、記載されているはずの爽彩さんの証言がこの報告書には残っていません。しかし、母親が現場に駆け付けたことや爽彩さんが警察によって病院に連れて行かれたことなど、事件前後のことは詳細に書いてあります。爽彩さんの聞き取りの記録だけが抜け落ちるというのはとても不自然です」

学校は、いじめとして認知し、方針を保護者と共有した対応が必要
 話を今回の文書に戻そう。市教委からの報告を精査し、事態を重く見た道教委は2021年10月3日付で市教委に以下のような指導を行った。

〈【旭川市立××中学校で発生した事故に係る旭川市教育委員会への指導事項】(一部抜粋)

 

 《1 いじめの認知、早期対応

 

 【本事案における課題】

 

 ・自殺未遂事案であるが、当該生徒への聞き取りを行わなかったこと。

 

 ・いじめの疑いがある事案としての対応ではなく、猥褻事案として指導していること。

 

 ・当該生徒の保護者に対し、学校の対応方針や指導方針を伝えていないこと。

 

 【対応の方向性】

 

 〇学校は、いじめとして認知し、方針を保護者と共有した対応が必要

 

 →当該生徒がいじめではないと話していても、客観的に見ていじめが疑われる状況である。特に、当該生徒が川に入った際、「死にたい」と繰り返し訴えていることから、「心身の苦痛を感じている」ことが考えられる》〉

「学校は、いじめとして認知し、方針を保護者と共有した対応が必要」としたが、しかし、市教委はこの指導を受け入れることはなかった。10月10日付「通話処理票」には市教委の教育指導課職員が道教委の職員からの「照会」に対して、次のように回答したと記されていた。

道教委からの「照会」に対する市教委・教育指導課職員の回答
〈《(4)旭川市教育委員会の「いじめかどうか」についての認識について

 

 次のような理由から旭川市教委では、いじめとの判断には至っていない。

 

(1)7月11日(木)に被害生徒が××××と発言していること

 

(2)学校における教育相談やいじめアンケートにおいて被害生徒のいじめ被害の訴えがないこと、また他のいじめに関する情報がないこと》〉

 黒塗り部分が不明のため判然としない部分もあるが、市教委は学校が行った「いじめアンケート」並びに「被害生徒のいじめ被害の訴えがないこと」などを理由に「いじめとの判断には至らなかった」という。

母親が相談した「子ども相談支援センター」との通話の記録
 その後、学校や市教委の不誠実な対応について、爽彩さんの母親は2020年1月5日に道が運営する子ども相談支援センターに電話で相談したようだ。その時の記録も今回の資料には残っていた。

〈《電話相談記録表

 

 相談者 母

 

 区分 教職員との関係

 

 主な内容 学校がイジメを認めず、対応も納得いかない

 

 1 中学1年生の娘に対するいじめは4月から始まった。暴力、お金の要求、何よりダメージが大きかったのが性的いじめ、身体を触られる、全裸・局部撮影、自慰行為強要等。これらを写真・動画によってSNSでアップされていたが、私はそのことを知らなかった

 

 2 6/22に川から飛び込み自殺未遂を図った。いじめの加害メンバーに「助けて下さい、解放してください」と懇願し、×××等と言われてのことだった。娘は、情緒不安定・自殺願望があり、10月まで入院となった(以下略)》〉

「イジメとはいえない」という認識を改めなかった市教委
 抗議の電話から11日後の1月16日に、道の担当者から電話の内容について、旭川市教委の担当者に対して「事実関係の確認」が行われた。その内容は以下の通りだ。

〈《(1)いじめの概要について

 

 ・暴力・お金の要求についての事実はない。

 

 ・当該生徒及び母親から、6月22日までの間にいじめの訴えはない。

 

(2)6月22日飛び込み自殺未遂の件について

 

 ・当該生徒が「助けてください、解放してください。」と発言したこと、加害生徒が××××と発言したことは、確認できていないが、××中教諭による発生直後の聞き取りにおいて、「まねをされて嫌になった」と発言している(以下略)》〉

 結局、市教委は学校からの報告を基に「この件はイジメとはいえない」という認識を改めぬままだったようだ。今回の報告書で、その詳細が明らかになったといえる。

『重大事態の認定』逃れを狙った市教委による変更
 爽彩さんの親族はこの報告書について、「イジメはなかったという学校の結論に矛盾するものをすべて切り捨てた文書です」と厳しく非難する。また、爽彩さんが「川へ飛び込んだ」自殺未遂事案として当初報告していた市教委が、その後、報告書で「川への駆け下り」、「土手を滑り降りて川に入った」とニュアンスを大きく変化させた点について、いじめ問題に詳しい弁護士はこう語る。

「この表現の変更の狙いは『生命、心身又は財産に(対する)重大な被害』(いじめ防止対策推進法第28条1項第1号)という法律に該当する『重大事態の認定』を逃れようとした点にあったように思います。当初の『飛び込んだ』という言葉から自殺未遂というのは伝わりますが、『駆け下りた』『滑り降りた』からは生命の危険が読み取りにくくなる。そうすると、『生命、身体に対する重大な被害』という要件を満たさなくなるので、重大事態としての認定が難しくなる。そういう意図をもって市教委は表現を変化させていったのではないでしょうか。

“イジメがない”という結論ありきの市教委
 爽彩さんの親族が続ける。

「親から娘がイジメを受けているのではないかという相談があれば、教職員は少なくとも対処することが当たり前です。疑問形で聞こうが断定形で聞こうが、イジメの認知の端緒としては十分です。被害者本人がはっきりとイジメだと言わない限り、イジメの相談としてすら認めなかったのは、市教委が“イジメがない”という結論ありきで行動していたからではないでしょうか」

 旭川市教育員会に今回明らかになった事実について問い合わせた。爽彩さんへの聞き取りを行ったかについては「第三者機関である旭川市いじめ防止等対策委員会による調査が進められていますので、回答を差し控えさせていただきます」。市教委がイジメと判断しなかった理由については「本事案については、当時旭川市教育委員会で把握していた事案の発生の経緯や生徒同士の関係性等に関する情報から、いじめの認知には至っておらず、そうした判断やその後の対応を含め、現在、旭川市いじめ防止等対策委員会による調査が進められているところであり、その結果を真摯に受け止めてまいります」と回答があった。

 14歳の少女が氷点下の夜に姿を消した日からまもなく1年。爽彩さんの命が危ぶまれるサインは何度も出ていたが、最後まで見て見ぬふりをした学校の責任は重い。

◆ ◆ ◆

 中学2年の少女を死に追いやったのは、誰か?

 凄惨なイジメの実態、不可解な学校の対応――。遺族・加害者・関係者に徹底取材した文春オンラインの報道は全国的な反響を呼び、ついに第三者委員会の再調査が決定。北の大地を揺るがした同時進行ドキュメントが「 娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件 」として書籍化。母の手記「爽彩へ」を収録。

 

 

 


モデルナ敬遠で予約伸びず 専門家「選ばず接種を」

2022年02月07日 21時03分49秒 | 医科・歯科・介護

2/7(月) 19:33配信 産経新聞

新型コロナウイルスワクチンの3回目接種をめぐり、各自治体の集団接種予約は米ファイザー製の人気が先行し、米モデルナ製が敬遠される傾向にある。1、2回目接種ではファイザー製を打った人が全国で8割に上っており、モデルナ製の強い副反応や交差接種を懸念する声が多いためだ。ただ、3回目接種ではモデルナ製の供給が大幅に増える見通しで、モデルナ製の接種加速が課題となっている。

【イラスト】マスク有無で15分会話した場合の感染確率

大阪市では7日、2回目接種から6カ月以上経過した65歳以上の一般高齢者らに対する接種が始まった。集団接種会場は全6カ所。翌週分の予約もこの日始まったが、6会場で唯一ファイザー製を扱う「城見ホール」(同市中央区)は、午前9時の予約開始から1時間以内に枠がすべて埋まった。ほかの5会場は午後3時時点で予約率3~34%程度で、市の担当者は「ファイザー製の人気がうかがえる」と話す。

こうした傾向は市が昨年実施した事前アンケートでも明らかになっていた。交差接種や「副反応が強いのでは」という不安から、モデルナ製を敬遠したい市民らの意図が、接種予約にも反映されたとみられる。

この日、1、2回目に続き3回目もモデルナ製で接種を済ませた同市淀川区の自営業、水野進一さん(74)は、ファイザー製での交差接種も検討したが、ファイザー製は予約枠が少ないため、「待たされるより早めに打つ方がいいと考えた」と話した。

兵庫県西宮市の集団接種会場(全6カ所)で使用するワクチンは、ファイザー製とモデルナ製がほぼ半々。だが、2月中の予約率は7日現在、ファイザー製が約99%に対し、モデルナ製は約57%にとどまる。西宮市の担当者も、モデルナ製の副反応をめぐる評判が「高齢者らの抵抗感に拍車をかける要因になっているのでは」とみている。

首相官邸のまとめでは、3回目接種は6日時点で約746万回が終了。メーカー別ではファイザー製が631万回に対し、モデルナ製は115万回にとどまる。モデルナ製の供給は4月までに全体の6割弱を占める見込みで、1、2回目はファイザー製の人も、3回目はモデルナ製で交差接種を受ける必要がある。

感染症やワクチンに詳しい長崎大の森内浩幸教授は、両社のワクチンの3回目接種の副反応に「データを見る限り大きな違いはない」と強調。副反応が出やすい若者が職域接種などでモデルナ製を多く接種したこともあり、「『モデルナは副反応が強い』という漠然とした不安が広がってしまった」と指摘する。

重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人は2回目接種から相当の時間が経過し、ワクチンの重症化予防効果が低下している可能性があり、森内氏は「まずは3回目接種を終えることが最優先。ワクチンを選ばず一刻も早く接種してほしい」と求めた。

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2月7日の和歌山競輪3日目は9レース以降開催中止となりました

2022年02月07日 17時04分05秒 | 未来予測研究会の掲示板
令和4年2月7日
 
2月7日(月)の和歌山競輪FⅠ・3日目は関係者に新型コロナウイルス感染者が確認されたため、公正安全な競走が実施できないと判断し、第9レース以降開催中止とさせていただきます。

中止となったレースの車券は全て返還となります。
お客様には、大変ご迷惑をおかけしますがご了承ください。

和歌山競輪場

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死は身近に感じる昨今

2022年02月07日 10時27分59秒 | 日記・断片

▼「元気印!」と皆から言われてきた友人の荒川さんの奥さんの死。
難病であった。
喫茶店に顔を出すホームレスの一人を「ルパン」と呼んでいた。
その「ルパン」は、仕事と部屋を土木業の親方の熊沢さんに世話されたのに、長続きせずに、利根川の橋の下に戻った。
▼荒川さんと同じように元気であった勝子さんの先日の死にも驚かされた。
佐々田さんの娘さんに、勝子さんの娘さんから「母が亡くなった」と連絡があったのだ。
膵臓がんであった。
4人の子どの気強い母親だった。
▼昨年は、カラオケ仲間の大野さんのご主人が、風呂の中で亡くなる。元気印の大野さんの落ち込み様に、言葉を失う。
▼友人の三田さんは、中学校の同窓会の温泉旅行で風呂から出たあとに倒れて亡くなる。
▼散歩仲間の鈴木さんは、1昨年9月に奥さんを亡くし、11月には娘さんまでが後を追うように亡くなった。
昨今、死は身近に感じる。


今朝の利根川堤防からの富士山

2022年02月07日 08時12分18秒 | 日記・断片

今朝の取手市内は、マイナ2℃。

佐々田さんから、無償で譲っていただいたスマートフォンを日々活用している。
電話とメールはできないが、ニュースをチックしたり、ユーチューブの音楽などを観ている。
Wi-Fi使用で自宅以外は使用できないが・・・。
歩数計が内臓されていないようなので、ダウンロードする。
1昨日は2万歩余り歩く。
昨日は自宅に居て散歩に行かないが、1時間30分ほど、佐々田さんの車で会合へ参加してきた。
ところで、将棋はAIに50連敗。
囲碁は何とか勝てるのだが、まるで将棋では勝てない。
今朝、利根川堤防で久しぶりに、鮮やかな積雪の富士山を観た。
手袋を忘れたので、手が詰めたくなる。
中学生たちが旧水戸街道から学校へ向かう。

小堀(おおほり)の渡し船が停泊するの光景


安心できるまで、ひきこもって

2022年02月07日 06時59分30秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

「学校に行かなくても、生きてくれていただけでいい」

共感し、支え合う安心感で親たちが元気になると、思いは子どもにも伝わる。

特に何もせず時間と空間を共有」する暮らしを経験する「居場所」に集う。

世の中は、結構、安心できるから。

「ひきこもり」に必要なのは「生き方」の支援。

たびだち発行は、このたび、通算100号目の発行となりました。

ご購読をいただいている皆様、ご関心をお寄せいただいている皆様に心より感謝申し上げます。
今号はKHJ全国大会の特集と合わせまして、99号(秋号)と100号(冬号)の大会合併号「特集:すべての人が生きやすい社会とは」(A4カラー 80ページ )です。
本冊子は、ひとりひとりの尊厳を大切にできる社会を願って制作いたしました。

たくさんのひきこもり当事者やご家族が企画の段階からアイデアや意見を交わしつつ、それぞれの得意な表現や関わり方で携わって頂き、みんなで時間をかけて丁寧に作り上げてきた1冊です。
ひきこもりの人が生きやすい社会は、他のすべての人にとっても生きやすい社会になるのではないかと思います。

ひきこもりであろうがなかろうが、どんな状態であっても生きていける社会、分け隔てなく生存できる、活動できる、自分らしく生きる権利を保障される社会への願いをこめました。
「たびだち」が100回目の発行を迎えるにあたり、さらに広く世間一般に「ひきこもり」について知っていただくためにも、大会合併号として、本人・家族の声を、行政、支援者、一般に発信してまいります。

P66には、全国大会第3分科会「たびだち~本人家族の声を発信 活躍の場を作る」として、その模様が記事になっております。

ひとりでも多くの方に読んでいただける機会があれば幸いです。
みなさまのお力添えに感謝申し上げるとともに、今後とも発行を続けてまいりますので、今後とも「たびだち」購読のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
コロナ禍は続いておりますが、どうか、みなさまが希望をもって、日々を健康に過ごしてただけますよう祈念申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

特定非営利活動法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会
たびだち編集部一同

 


「希望の源泉」

2022年02月07日 06時56分44秒 | その気になる言葉

▼人生においても、社会においても、立ちはだかる試練を前に、「不可能」と決めつけて、諦めてしまえば、それまでである。
▼しかし、どんな困難も、打開できないわけがないと一念をさだめ、挑戦していけば、そこから、未だかつてない「可能性」を引き出し、「希望」を創りあげることができる。
▼「希望の源泉」は自身の胸中にあるのだ。
▼人生を花開かせるには、まず心の中に春を育てることだ。
焦らずたゆまずに、精進を続けよう。