帯状疱疹の原因

2022年04月28日 23時12分41秒 | 医科・歯科・介護

まずは、帯状疱疹が自然治癒する病気かどうかを知るために、原因をご説明します。

帯状疱疹は、ストレスや過労、加齢、手術後など、身体の免疫機能が低下した時になりやすいです。

免疫機能が低下すると、帯状疱疹ウイルスが活性化し、知覚神経を通って表皮細胞に感染して、痛みや水ぶくれを起こします。

このウイルスは水ぼうそうと同じウイルスで、水ぼうそうが治った後も神経節に潜んでおり、復活する時期を待ち構えているのです。

帯状疱疹の治療内容

では、次に帯状疱疹の治療内容について説明します。

帯状疱疹はほとんどの場合、薬物治療がメインです。

具体的には、抗ウイルス薬や炎症を抑える薬、また細菌感染を予防する抗生物質、鎮痛剤、塗り薬などが処方されます。

そして特に抗ウイルス薬は、自己判断で内服をやめてしまうと治りかけていた帯状疱疹がぶり返すこともあるため、必ず指示量を全て内服しなければなりません。

つまり、帯状疱疹を放置するというのは、薬を服用しないという選択をするということになります。

帯状疱疹を放置した場合

帯状疱疹は、もともと体内に潜伏していたウイルスが活性化して起こる病気で、治療法はウイルスの増殖を抑える方法です。

そのため帯状疱疹は、十分な休養と栄養を取り、痛みを我慢すれば自然治癒することもあります

ただし、帯状疱疹の痛みは強く、特に高齢者などは次に説明する後遺症や合併症が起こる可能性もあります。

なので、帯状疱疹を放置して自然治癒を目指すのはあまりおすすめではありません。

帯状疱疹の後遺症

帯状疱疹の後遺症としては、帯状疱疹後神経痛があります。

これは帯状疱疹が重症化した人や高齢者に起きやすいです。

先ほど説明した通り、帯状疱疹ウイルスは神経節から知覚神経を通って感染しますので、神経を損傷することがあります。

神経を損傷した場合、帯状疱疹が治った後もピリピリした鋭い痛みが残りやすく、痛みが取れるまで10年以上かかることもあります。

帯状疱疹の合併症

難聴、顔面神経麻痺、眼疾患

帯状疱疹は身体の至る所に現れますが、耳の周囲に発症し、内耳神経が損傷されると難聴を合併することがあります。

また、顔面に帯状疱疹が発症した場合、顔面神経麻痺や眼疾患を合併することがあります。

顔面神経麻痺になると、顔面が引きつったりこわばったりします。

眼疾患としては、角膜炎や網膜炎を発症し、最悪の場合には失明することもあります。

髄膜炎、脳炎、腹膜炎、腸閉塞

耳周囲に帯状疱疹が発症した場合、髄膜炎にも注意が必要です。

また、髄膜炎から脳炎になることもあります。

脳炎になると、高熱、嘔吐、意識障害などが起こり、治療が遅れると死に至ることもあります。

また、帯状疱疹は腹部にも発症することがありますが、その場合には腹膜炎や腸閉塞を合併することもまれにあります。

その際は、急な腹痛や頑固な便秘といった症状が出ます。

帯状疱疹を悪化させないためにできること

帯状疱疹になった場合、自然治癒を目指すにしても治療するにしても、後遺症や合併症を予防するためには悪化させないことが大切です。

そのためには、まずはしっかりと休息を取り、免疫力を取り戻すことが必須です。

次に、帯状疱疹の水ぶくれの部分を潰さないように注意しながら、清潔に保ちましょう

そして、食生活については栄養バランスの取れた食事をし、アルコールは控えるようにしましょう。

まとめ

以上、帯状疱疹を放置するとどうなるのかについてご説明させていただきました。

帯状疱疹は痛みが強い病気ですし、後遺症や合併症を引き起こす病気でもあるため、初期の段階で適切な治療薬を服用することをおすすめします。

早めに治療薬を服用すると治りも良く、後遺症や合併症も予防できるのです。

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帯状疱疹後神経痛とは

2022年04月28日 23時04分27秒 | 医科・歯科・介護

水疱などの帯状疱疹が改善した後も続く痛みのことです。(帯状疱疹が発症してから90日を過ぎても痛みがとれない場合「帯状疱疹後神経痛」です。)

合併症としては最も頻度が高く「4人に1人」は3ヵ月~半年以内に「帯状疱疹後神経痛」が出てしまうと言われています。

「高齢になるほど現れやすい後遺症」になりますが、若い方でも帯状疱疹を発症した際に治療を行わないと発症リスクが高くなると言われており、ここ数年は若年層の罹患率が増加傾向にあります。

帯状疱疹後神経痛の原因

帯状疱疹ウイルスにより「神経線維が傷つけられてしまう」ことが原因です。

 

神経が傷ついた結果「痛みを抑制する神経の障害」「神経の自発痛」などがおこる事で痛みに繋がります。

発症する原因は?

子供の頃に水ぼうそう(疱瘡)に感染して「水ぼうそう(疱瘡)のウイルス」「脊髄の神経の根元」「三叉神経節」に潜んでしまう事が一番の原因です。(症状としてはかゆみや発疹です。)

 

過労やストレスなどで免疫が低下すると、潜んでいた「水ぼうそう(疱瘡)のウイルス」が帯状疱疹を発病します。(症状としては赤い発疹と激しい痛みが2、3週間続きます。)

帯状疱疹後神経痛の種類と症状

帯状疱疹の種類は、

 

・皮疹(皮膚症状)が出現する前にかゆみなどが起こる「前駆痛」→(ピリピリしたような痛みなど)
・皮疹が出現しているときに起こる「急性帯状疱疹痛」
・皮疹が治癒した後も続く「帯状疱疹後神経痛」

 

の3つがあります。

 

「帯状疱疹後神経痛」「神経障害性疼痛(とうつう)」の神経が傷ついた事による痛みになり、主な症状は、

・電気が走るような痛み
・触れただけで痛みを感じる
・針で刺すような痛み
・持続的な焼けるような痛み

など色々な痛みや症状が混在します。

また、

・感覚が麻痺している
・動かしずらい
・感覚が鈍くなっている

 

などの「知覚低下」「感覚鈍麻」などの症状が出る方も多いです。


帯状疱疹(たいじょうほうしん)について

2022年04月28日 22時48分31秒 | 医科・歯科・介護

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは?

水痘・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスに初めて感染した場合は水痘(みずぼうそう)となりますが、この感染によってウイルスが後根神経節(こうこんしんけいせつ)という部分に潜伏することが知られています。
この潜伏しているウイルスが、ストレスや免疫力の低下した時に再度症状を引き起こすことを帯状疱疹と言います。多くの場合ピリピリするような痛みを伴う皮疹が出現し、帯状疱疹後神経痛という強い痛みが続く場合もあります。
それだけでなく、帯状疱疹は心筋梗塞や脳卒中のリスクを増加させることも知られています(参考文献1)

参考文献

  1. Kim MCらの報告(J Am Coll Cardiol. 2017)(外部サイトにリンクします) 

帯状疱疹はがん患者でリスクが高い

米国の研究(2001-2005年)では一般の人々と比べて固形がん患者さんで1.9倍、血液がん患者さんで4.8倍帯状疱疹のリスクが高いことが示されています。
また、帯状疱疹の診断から30日後の時点でも疼痛が固形がん患者さんの14.0%、血液がん患者さんの18.9%で見られ、90日後でもそれぞれ8.6%、5.7%に見られたことが報告されています(参考文献1)。イギリスの研究(2000-15年)では、がん患者さんは一般の人々と比べて帯状疱疹のリスクが高いことが示され(オッズ比1.29注)、中でも血液がん患者さんでは特に高く(オッズ比2.46)、このリスクは少なくとも2-3年以上持続することが示されました(参考文献2)。この報告の中では特に50-60歳もしくはそれよりも若い世代で健常人よりもリスクが高いことが示されています。

参考文献


  1. Habel LAらの報告(Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2013)(外部サイトにリンクします)
  2. Hansson Eらの報告(Br J Cancer. 2017)(外部サイトにリンクします)

注:オッズ比:がん患者さんが帯状疱疹にかかる確率を、帯状疱疹にかからない確率で割った値をオッズと呼びます。このオッズ(がん患者さんが帯状疱疹にかかるオッズ)を一般の人が帯状疱疹にかかるオッズで割った値がオッズ比です。両者のオッズが同じ場合オッズ比が1となります。がん患者さんが帯状疱疹にかかるオッズの方が高い場合にオッズ比は1を超えます。

帯状疱疹の予防

免疫力が低下した場合に帯状疱疹にかかるリスクが高まるため、普段からバランスの良い食事、睡眠などの体調管理が大切となります。また、特に50歳以上の人へのワクチンによる予防が勧められます。

ワクチンの効果

帯状疱疹のワクチンには2種類あり、現在小児への定期接種となっている生ワクチンとリコンビナントワクチンがあります。一般の60歳以上における生ワクチンの効果は61%、70歳以上では55%、帯状疱疹後の神経痛への効果は67%と報告されています(参考文献1)

一方、リコンビナントワクチンは50歳以上で97%、70歳以上でも91%、帯状疱疹後神経痛は88%と非常に高い効果を示しています(参考文献2,3)

また、リコンビナントワクチンは血液がん患者さんを対象とした研究でも87%と非常に高い効果を示しています(参考文献4)。このため米国疾病予防管理センター(CDC)は50歳以上への帯状疱疹ワクチンとして生ワクチンよりもリコンビナントワクチンを推奨しています(参考文献5)

抗がん剤治療中やステロイドホルモン剤による治療中のような高度な免疫低下がある場合には生ワクチンの接種ができない点にも注意が必要です。

参考文献


  1. Oxman MNらの報告(N Engl J Med. 2005)(外部サイトにリンクします)
  2. Lal Hらの報告(N Engl J Med. 2015)(外部サイトにリンクします)
  3. Cunningham ALらの報告(N Engl J Med. 2016)(外部サイトにリンクします)
  4. Dagnew AF らの報告(Lancet Infect Dis. 2019)(外部サイトにリンクします)
  5. CDCのHP(外部サイトにリンクします)

お問い合わせ

国立がん研究センター東病院 医療安全管理部門 感染制御室
電話番号:04-7133-1111(代表)
受付時間:平日8時30分から17時(土曜日、日曜日、祝日、年末年始を除く)

被害児童への『聞き取り』が「なかった」ことに...「17年前のいじめ」で食い違う不可解な2つの調査記録 

2022年04月28日 16時24分59秒 | 事件・事故

元教育長が内部事情を証言「都合いいように書き直し、市教委が隠ぺいしている」

4/28(木) 16:00配信 MBSニュース

 神戸市教育委員会だけが認めない17年前の“いじめ”。取材班が独自入手した学校作成の調査記録によると、被害児童のAさんから少なくとも8回聞き取りを行っていて、学校側はいじめの実態を把握していた。

しかし、神戸市教委が作成したとみられる資料によると、Aさんへの聞き取りはなかったことになっていて、意図的に書き換えられた可能性もあるという。一体なぜこのようなことが起こっているのか?取材班は今回、神戸市教委の元教育長に話を聞くことができた。

【映像】取材班が独自入手の『学校作成の記録』と『市教委作成とみられる記録』を比較から見えた『不可解な点』

開示求めても「ない」とされてきた『学校作成の記録』を入手
被害児童だったAさん(27)

 今は27歳になった、Aさん。17年前の2005年、小学5年生だった時に、同級生13人から教科書を破られたり、殴る蹴るの暴行を受けたり金を恐喝され、総額50万円以上を両親の財布などから抜き取り渡していた。

 (被害児童だったAさん)
 「家族ですね、一番は。本当に温かく愛情をもって育ててくれたりとか、死んだら悲しむだろうなと思ったので、悲しませたくないなという気持ちは一番あったので、絶対死なないでおこうというのはすごくありました。時間が経って何であんなことをしたんかなと思うんですけど。たぶんなんか、自分の意思で行動ができなかったような感じですね」

開示を求めても「ない」とされてきた学校側作成の『いじめの記録』を独自入手

 取材班は、当時学校側が作成したAさんらへの聞き取り調査の内容が記された17年前の『いじめの記録』を独自に入手。これまで教育委員会の内部で保管され、Aさん側が開示を求めても「ない」とされてきた資料だ。

被害児童だったAさん(27)

 (Aさん)「どこから見つかったんですか?」
  (記者)「もともと教育委員会の内部にあった資料で」
 (Aさん)「全部はまだ見られてないですけど、僕が見たページは全部事実ですよ」

 Aさんへのいじめをめぐっては、加害児童13人のうち10人が認め、大阪高裁が加害児童全員のいじめ行為を認定している。

2019年の神戸市議会・委員会で発言する長田淳教育長

 しかし、神戸市教委だけが「Aさんから聞き取りができず、十分な調査ができなかった」として、今も認めていない。

 (神戸市教委 長田淳教育長 2019年)
 「男子児童から詳細な事実関係の確認ができず、男子児童が話したとされる内容を保護者から間接に聞くに留まったこと。当時十分な調査が行えず、いじめ・恐喝があったかどうか学校も教育委員会事務局も判断できなかった」


今回入手した学校作成の記録によると、Aさん本人には少なくとも8回、聞き取り調査が行われ、学年集会・アンケート調査などで学校側はいじめの実態を把握していた。

元教育長『市教委が隠ぺい』と指摘 背景に柔道部員死亡事案による「自己保身」か
2004年まで神戸市教委の教育長だった 西川和機さん

 一体なぜ、神戸市教委はいじめを認めないのか?Aさんへのいじめが始まった2005年の前年(2004年)まで、神戸市教委の教育長を務めていた西川和機さん(78)。今回、「内部で起きていたことを話したい」と今年3月に取材に応じた。

 (神戸市教委・元教育長(2004年まで) 西川和機さん)
 「率直に言って、なぜこの隠ぺいが続く、隠ぺいの連鎖が起きるのかということに驚いています。50万円というお金を1人の子どもから7人の子どもたちがもらうという異常事態。当時の学校長は、きちんとした調査と報告をしています。その後、その事実を公表することを逡巡したと。それは市教委の幹部の指示以外考えられません」

 元教育長の西川さんは、学校が作成したいじめの記録を市教委が隠ぺいしたと指摘している。

 (神戸市教委・元教育長 西川和機さん)
 「(Qなぜ隠ぺいしなければならないのか?)この時代に起きていた学校での不祥事、柔道部の合宿で顧問の体罰によって生徒が亡くなってしまうと。その時の市教委の対応のまずさ、やはりそういうものが背景にあって、この異常な事態を公表するのをためらったのではないかと」

MBSニュース

 Aさんへのいじめが始まっていた2005年の8月。中学1年の男子生徒が柔道部の合宿中に熱中症で死亡した。当時、顧問に体調不良を訴えていたが無視され、腹を蹴られるなどの体罰を受けていたことが発覚した。西川さんの後任だった当時の教育長S氏は、この事案で処分を受けている。

神戸市教委・元教育長 西川和機さん

 Aさんの問題が発覚したのは、この半年後だった。

 (神戸市教委・元教育長 西川和機さん)
 「度重なる失敗を出したくないという『自己保身』。その後続く人たち(教育長ら)は、役人の世界でよくある『同調圧力』」

『いじめ発覚時の教育長』を直撃…「それなりの対応していると思った」
記者と元教育長・S氏のやりとりの様子(2018年)

 “自己保身”からAさんへのいじめを隠そうとしたのか?取材班は4年前の2018年、西川さんの後任だった神戸市教委の元教育長・S氏に直接話を聞いていた。

 (2018年の取材時のやりとり)
 (記者)「なんで教育委員会だけがいじめを認めないのか腑に落ちないんですが?」
 (S氏)「ちょっと記憶にないなー」
 (記者)「いじめを認めないという、何かそういう確固たる何かがあるのでは?」
 (S氏)「いやそれはね、当時からないと思いますよ。子どもたちがはっきり言ってない場面もあるだろうし。それなりの対応はしてくれてるもんだとは思ってましたけどね、私は」

 いじめ発覚時の教育長だったS氏は、「十分な調査ができなかった」などと話していた。

「学校作成」と「市教委作成とみられる」記録を比較…『聞き取り』がないことに
MBSニュース

 今回、取材班が入手した学校作成の調査記録。実は、これとは別に教育委員会が当時作ったとされるもう1つの『いじめの記録』が存在していた。2つを比べると明らかに違う点があった。

2006年2月5日の「学校作成」の記録と「市教委作成とみられる」記録

 学校側の記録では、2006年2月5日にAさんから初めて聞き取り調査を行っている。同じ日の市教委作成とみられる資料にはAさんへの聞き取りはなかったことになっている。

 【2006年2月5日についての記録の比較】
 (学校作成の調査記録)
 「Aさん宅を、教頭、担任教諭、生徒指導係教諭の3名で訪問し話を伺う」
 (市教委作成とみられる資料より)
 「学校が調べを始める。6名の加害児童と保護者から聞き取りを実施」

2006年2月24日の学校作成の記録

 2006年2月24日。学校側の記録では、Aさんと母親が教頭や担任教諭にいじめについて話をしたと記されている。

しかし、2月24日の市教委作成とみられる資料には“母親が学校に電話をかけた”としか書かれていない。

MBSニュース

 入手した2つの資料を元教育長の西川さんに見てもらうと…。

 (神戸市教委・元教育長 西川和機さん)
 「(Q学校側が作ったものと教育委員会が作ったもの、通常は2つが存在する?)学校側が作ったものに、教育委員会がどのような指導をしたかが加わるだけで、こういうように書き換わるのは考えられない」

学年集会の記録も…元教育長「都合いいように書き直したと言わざるを得ない」
MBSニュース

 いじめ発覚から5日後に行われた「学年集会」についても2つの記録で見解が異なる。

 当時の学年集会の実際の音声が残されている。

 (担任教諭 2005年2月10日の学年集会の音声)
 「先生はね、いじめという言葉が、すごく重たい意味を持ってるので、あまり使いたくない言葉ではあるけど、間違いない。言っとく、いじめは悪い。そのことを本当に、頭の中に叩き込んだことにしてください」

MBSニュース

 学年集会の最後に、欠席したAさんの手紙を母親が読み上げている。

 (Aさんの母親 2005年2月10日の学年集会の音声)
 「手紙を預かってきましたので、この場ですみませんけれども読み上げさせていただきます。『ここに来るのが怖くて怖くて、吐き気と頭痛で来られませんでした。またいじめられるんじゃないかって』」

学年集会があった2月10日の学校作成の調査記録

 2月10日の学校作成の調査記録を見ると、この学年集会について、学校側は「深く考えるよい機会になった」と評価している。

市教委作成とみられる資料に記載された2月10日に関する記述

 しかし、市教委作成とみられる資料では、「母親が突然、加害児童名をイニシャルで示した手紙を読むという予定外の行動に出る」と母親の行動を問題視している。

神戸市教委・元教育長 西川和機さん

 (神戸市教委・元教育長 西川和機さん)
 「こういう形で違う表現になるというのは、明らかに意図的に自分たちの都合のいいように書き加えた、あるいは書き直したと言わざるを得ません」

被害児童「今になっても”いじめ”なかった根拠を聞きたい」
MBSニュース

 Aさんの問題発覚から10年後の2016年。神戸市では中学3年の女子生徒がいじめを受け、自殺した。この事案では、同級生らへの調査メモを教育委員会の幹部が隠ぺいしていた事実が発覚している。

Aさん

 Aさんは今、神戸市教委にこう訴えている。

 (Aさん)
 「今になってもいじめが分からなかった、なかったっていう根拠を、皮肉でもなんでもなく本当に聞きたいですよね。教育委員会側が明確にしないと同じことはずっと起こるだろうなと思っています」

(2022年4月27日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特命取材班スクープ』より)

 

 

 

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