30試合連続安打は、近本の前に7人が記録している。1979年の高橋慶彦は33試合連続、1971年の長池徳二は32試合連続、1946年の野口二郎と2015年の秋山翔吾(当時・埼玉西武ライオンズ/現・広島東洋カープ)は31試合連続、1976年の張本勲、1977年の福本豊、2011年のマット・マートンは30試合連続だ。なお、1993年のグレン・ブラッグスは、30試合連続安打まであと1試合に迫った。

7人がそのシーズンに打ったヒットの本数と打率は、以下のとおり。カッコ内は、それぞれのリーグ順位だ。

筆者作成
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 史上最多のシーズン216安打を記録した、2015年の秋山をはじめ、7人中4人は、両リーグで最も多くのヒットを打った。もっとも、自己最多は、2015年の秋山と1976年の張本だけ。マートンの場合、2010年の214安打が最も多く、秋山に抜かれるまでは史上最多だった。

 

 また、1946年の野口は、投手として33試合に登板し、212.0イニングを投げて防御率2.67(5位)を記録している。

 

 今シーズン、近本のヒットは、ここまで両リーグ最多の100本を数え、打率.302はセ・リーグ7位に位置する。阪神は81試合を終えていて、あと62試合を行うので、近本が同じペース――1試合平均1.23本――でヒットを打ち続けると、シーズン全体では176本前後となる。昨シーズン、近本は、両リーグ最多の178安打を記録した。

 

 ちなみに、2019年の159安打と2020年の139安打は、セ・リーグ5位タイと3位だ。過去3年ともリーグ・トップ5にランクインは、近本と大島洋平(中日ドラゴンズ)しかいない(パ・リーグは皆無)。大島は、2019年の174安打と2020年の146安打がどちらもリーグで最も多く、昨シーズンの160安打は4位。今シーズンの73安打はリーグ17位タイだ。